round 04

May 17 2013, PRACTICE MotoGP Monster Energy Grand Prix de France フランスGP

SCHEDULE

ペドロサがトップタイム。マルケス2番手。Repsol Honda Teamが絶好のスタートを切る

2013年5月17日(金)・1日目フリー走行  会場:ル・マン・サーキット  天候:晴れ、ときどきにわか雨
気温:19℃  コースコンディション:ドライ

第4戦フランスGPの1日目フリー走行は、前戦スペインGPで今季初優勝を達成したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)がトップタイムをマーク。さらに、開幕から3戦連続表彰台に立って総合首位のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が2番手とRepsol Honda Teamが絶好のスタートを切りました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

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この日のル・マンは、雲の流れが速く、不安定な天候となりました。雲が切れると夏の日差しが降り注ぎ、雲に覆われると、時折り、にわか雨が降るという気まぐれな天候。しかし、雨の影響はなく、終日のドライコンディションの中でペドロサが、1回目の走行でトップタイムをマーク、2回目もトップをキープしました。

ペドロサはこれまで、125ccと250ccで通算3回の優勝を達成しています。さらに、MotoGPクラスでは、サーキットベストタイム、サーキット・レコードラップ、ポールポジションレコードタイムと、ル・マンのレコードをすべてキープしています。しかし不安定な天候と接触転倒などで、これまでは予選の走りを決勝につなげることができませんでした。しかし、前戦スペインGPで今季初優勝を達成したペドロサ。2連勝とフランスGP初制覇に向けて、これ以上ない滑り出しとなりました。

3戦を終えて総合首位のマルケスは、1回目の走行は7番手でしたが、2回目の走行では一気にタイムを上げて2番手に浮上しました。マルケスにとってル・マンは、MotoGPマシンで初めて走るサーキット。ここからは厳しい戦いが待ち受けていると気持ちを引きしめていましたが、MotoGPマシン初走行とは思えない快走で周囲を驚かせました。スタンドから大きな声援を受けるマルケス。開幕から4戦連続表彰台と今季2勝目の期待がふくらむ初日となりました。

ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が5番手につけました。1回目の走行では9番手でしたが、2回目の走行で1秒以上タイムを短縮し、5番手に浮上しました。開幕戦から悩んでいたフロントのフィーリングですが、今大会はアップデートされたフロントブレーキのシステムにトライして、それが好走につながりました。本来の走りを取り戻したブラドルの2日目の走りに期待されます。

アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は1回目で8番手。2回目の走行では思ったようにタイムを伸ばせず9番手に後退しましたが、2日目の巻き返しに気合を入れています。CRTマシンで出場のチームメートのブライアン・スターリングは、初めて経験するル・マンの攻略に努めて22番手でした。

Moto2クラスは、スコット・レディング(Marc VDS Racing Team)がトップタイムをマーク。以下、1秒差以内に15台という接戦になり、トーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2 Racing)、フリアン・シモン(Italtrans Racing Team)、中上貴晶(Italtrans Racing Team)と続きました。午前中1回目の走行で12番手とやや出遅れた中上ですが、2回目の走行で一気にタイムを短縮して4番手に浮上。予選では、開幕から4戦連続フロントローと初ポールポジション(PP)の期待が寄せられます。高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は、29番手と厳しいスタートになりました。

Moto3クラスは、ダニー・ウェッブ(Ambrogio Racing)が5番手、前戦スペインGPで4位と初表彰台の期待が膨らむブラッド・バインダー(Ambrogio Racing)が7番手。以下、アレッサンドロ・トヌッチ(La Fonte Tascaracing)、ニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)、ロマノ・フェナティ(San Carlo Team Italia)と、トップ10に5台のHonda勢が名前を連ねました。渡辺陽向(TASCA RACING)は35番手でした。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)「今日のプラクティスセッションでは、タイヤのテストをすることが重要でした。ル・マンは天候が不安定なので、ドライコンディションの時間があまりありません。明日は雨が降るかもしれないので、今日はほとんどの時間をタイヤのテストに費やしました。そしてなるべく長い間コース上にいるようにして、インフォメーションを集めました。幸い、天気が持ったので、前進することができました。日曜日の決勝レースでは、これを生かせることを願っています」

マルク・マルケス(MotoGP 2番手)「ル・マンでは、これまで他のクラスでも相性がよかったのですが、MotoGPマシンでも、初めから速く走れて快適でした。しかし、MotoGPマシンのペースでは、コーナーとコーナーの間で十分なスペースが取れず、午前中のセッションは戸惑いました。考える時間も十分にありませんでした。しかし、午後は落ち着いて走ることができたので、かなり順調でした。このサーキットは加速とブレーキングが重要です。長いコーナーもあって、特に、最終セクターは難しいですね。まだ金曜日です。やることはまだあります。明日、ドライになったらタイムを更新したいです。しかし、天気予報では明日は雨。運がよければ日曜日はドライになると思うし、今大会もいいレースができると思います」

ステファン・ブラドル(MotoGP 5番手)「午前中は、アップデートしたブレーキングシステムを、以前のものと比較しました。ヘレスで抱えていたフロントタイヤの問題が、ブレーキングシステムに関係していたのではないかと考えたからです。実際に、大きな違いがありました。午後も、新しいブレーキングシステムで周回しましたが、すぐにいい感触を得ることができました。ラップタイムを更新することができましたし、いつものマシンに戻りました。このマシンこそが、ずっと乗りたかったマシンでした。とてもうれしいです。次は、決勝レースへ向けてタイヤライフに取り組まなければなりません。今は少しタイヤを酷使しています。しかし、僕やチームにとってはいい初日になりました」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 9番手)「今日はもっといい結果を出せたかもしれません。しかし、午前中のセッションでは、ハードブレーキングゾーンで少し問題がありました。午後は、その問題を解決するために一生懸命がんばりました。満足できるような結果にはなりませんでしたが、データを集めることができました。明日に向けたアイディアも浮かんでいるので満足しています。トラクションコントロールを改善して、コーナースピードをもっと速くしなければなりません。それができれば、僕の前のライダーたちとのギャップを縮められると思います。そしていいグリッドポジションを獲得できると思います」

ブライアン・スターリング(MotoGP 22番手)「今日は電子制御に少し問題がありました。このサーキットは初めてですが、とても好きなコースだったので、とても残念でした。もっと速く走れたと思います。しかし、チームは問題の解決策を見つけるためにすばらしい仕事をしてくれました。問題はケーブルでしたが、そのときには、セッションが残り数分となってしまっていました。明日、引き続きがんばって、ポジションを上げたいです」

スコット・レディング(Moto2 1番手)「ル・マンのサーキットは好きです。ここまで3レースを戦い、いい結果を出してきたので、レースウイークに入る前から自信はかなりありました。過去3戦の中には、初めてのコースも、過去にあまり相性がよくないところもありましたからね。マシンの感触はいいです。プラクティス中にいくつか問題がありましたが、すぐに解決できました。今日のラップタイムは、あまりプッシュしなくても出すことができたので、予選ではもっといいタイムを出せると思います。ここはル・マンです。明日の天気がどうなるかは、だれにも分かりません。ドライになるかもしれないし、ウエットになるかもしれません。どちらになっても、マシンもセットアップもいい方向に向かっています」

トーマス・ルティ(Moto2 2番手)「今日の結果には自分でも驚いています。ほとんど完ぺきな一日でした。しかし、右の腕にまだかなり痛みがあるので、ハードブレーキングエリアがたくさんあるル・マンは楽ではありません。決勝レースのことを考えると、どうなるかよく分かりません。プラクティスでタイムを争う方が、決勝レースで速いタイムをずっと出していくより楽だと思います。ウエットレースになった方が僕にとってはいいですが、リスクも大きくなります。今は転倒だけはしたくありません。でもクリニックの優秀なスタッフがいるので、明日のプラクティスを走って、様子を見たいです」

フリアン・シモン(Moto2 3番手)「3番手を獲得できてうれしいです。ライディングも、メカニックとの仕事にも満足しています。ヘレスやオースティンではいい感触がなく、いいパフォーマンスができませんでした。それだけに、ル・マンではいい結果を出したいです。このサーキットはとても好きです。明日もドライで走れることを願っています。そしてマシンを改善していきたいです。ウエットコンディションになったら、このマシンでウエットで走るのは初めてになるので、いい仕事をしたいです。日曜日の決勝レースへ向けて、明日の予選ではいい結果を出したいです」

中上貴晶(Moto2 4番手)「午前中はスペインGPのままでスタートしましたが、フロントのフィーリングがよくなくて、思うようにタイムを伸ばすことができませんでした。それで午後はフロントのセッティングを大きく変えてみましたが、走り出しから気持ちよく乗れて、アベレージでも39秒前半で走れたし、悪くはありませんでした。フロントが決まったことで、今度はリアにちょっと問題がでたので、明日は、リアのセットアップに集中します。ドライコンディションは、もう大体セットアップが決まり、精神的にもかなり落ち着いています。明日の予報は雨なので、もし、雨になったら、ウエットのセットアップをしっかり決めたいと思います」

高橋裕紀(Moto2 29番手)「スペインGPの後、スペインのアルメリアで2日間のテストを行いました。このテストでかなりいいフィーリングだったので、今大会はアルメリアのセットでスタートしました。しかし、フロントのフィーリングが悪くて、攻めの走りができませんでした。そのため、午後のセッションでは、ヘレスの方向に戻したのですが、これもだめで、午後のセッションもほとんどタイムは変わりませんでした」

渡辺陽向(Moto3 35番手)「開幕戦から課題になっているコーナーの進入スピードとコーナリングスピードの遅さが、このコースでは顕著に出ていました。どのセクターも、同じように遅れているので、明日は、この課題を克服したいと思います。ル・マンは苦手なコーナーが多いのですが、嫌いではありません。いま、自分が抱えている課題がクリアになれば一気にタイムが上がるコースなので、やりがいはあります。明日が楽しみです」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:34.035
293マルク・マルケスHonda+0.134
346V.ロッシヤマハ+0.138
499J.ロレンソヤマハ+0.166
56ステファン・ブラドルHonda+0.264
635C.クラッチローヤマハ+0.477
74A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+0.543
869N.ヘイデンドゥカティ+0.555
919アルバロ・バウティスタHonda+0.704
1041A.エスパルガロART+1.010
1138B.スミスヤマハ+1.327
1229A.イアンノーネドゥカティ+1.398
1314R.デ・ピュニエART+1.412
1451M.ピロドゥカティ+1.829
158H.バルベラFTR+1.905
165C.エドワーズFTR KAWASAKI+2.414
1771C.コルティFTR KAWASAKI+2.608
1817K.アブラハムART+2.724
199D.ペトルッチIODA-SUTER+2.729
207青山博一FTR+2.786
2168Y.ヘルナンデスART+3.069
2267B.スターリングFTR Honda+3.843
2370M.ラバティPBM+3.988
2452L.ペセックIODA-SUTER+4.783

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
145スコット・レディングKALEX1:38.283
212トーマス・ルティSUTER+0.371
360フリアン・シモンKALEX+0.377
430中上貴晶KALEX+0.580
577ドミニク・エージャーターSUTER+0.611
618ニコラス・テロールSUTER+0.624
740ポル・エスパルガロKALEX+0.624
854マティア・パシーニSPEED UP+0.706
919ザビエル・シメオンKALEX+0.722
103シモーネ・コルシSPEED UP+0.771
114ランディ・クルメンナッハSUTER+0.801
1223マルセル・シュローターKALEX+0.850
1336ミカ・カリオKALEX+0.891
1480エステベ・ラバトKALEX+0.920
1581ジョルディ・トレースSUTER+0.988
165ヨハン・ザルコSUTER+1.100
1788リカルド・カルダスSPEED UP+1.152
1815アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+1.181
1914ラタパーク・ウィライローSUTER+1.392
20 8 ジノ・レイ FTR+1.470
2163マイク・ディ・ミリオMOTOBI+1.471
2211サンドロ・コルテセKALEX+1.501
2324トニ・エリアスKALEX+1.588
2444スティーブン・オーデンダールSPEED UP+1.649
2552ダニー・ケントTECH 3+1.741
26 49アクセル・ポンスKALEX+1.773
27 96ルイス・ロッシTECH 3+2.254
28 72高橋裕紀MORIWAKI+2.303
29 55 ハフィズ・シャーリン KALEX+2.364
30 17アルベルト・モンカヨSPEED UP+2.497
31 9カイル・スミスKALEX+2.584
32 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+2.591
33 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+4.223

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
142A.リンスKTM1:44.147
294J.フォルガーKALEX KTM+0.006
339L.サロンKTM+0.531
425M.ビニャーレスKTM+0.676
599ダニー・ウェッブSUTER Honda+0.926
631N.アジョKTM+0.995
741ブラッド・バインダーSUTER Honda+1.029
819アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.196
923ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.253
105ロマノ・フェナティFTR Honda+1.262
118ジャック・ミラーFTR Honda+1.351
1232アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.399
1384J.コーンフェールKALEX KTM+1.417
1444M.オリベイラMAHINDRA+1.635
1512A.マルケスKTM+1.841
1689アラン・ティーチャーTSR Honda+1.969
1795J.ダニーロKALEX KTM+2.010
1810アレクシ・マスボーFTR Honda+2.027
1963Z.カイルディンKTM+2.117
2011L.ロイKALEX KTM+2.148
2177ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+2.263
223マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.463
239T.フィンスターブッシュKALEX KTM+2.475
2465P.エッテルKALEX KTM+2.531
2561A.シシスKTM+2.820
2658ファンフラン・ゲバラTSR Honda+2.871
277E.バスケスMAHINDRA+2.902
2817ジョン・マクフィーFTR Honda+2.909
2957E.グラナドKALEX KTM+2.965
3022A.カラスコKTM+3.145
3118 C.アルシエロSUTER+3.282
324フランシスコ・バグナイアFTR Honda+3.386
3353J.イウェマKALEX KTM+3.434
3466F.アルトKALEX KTM+4.152
3529渡辺陽向FTR Honda+4.313