round 03

May 4 2013, QUALIFYING MotoGP Gran Premio bwin de Espana スペインGP

SCHEDULE

ペドロサ2番手、マルケス3番手。Repsol Honda Teamの両選手がフロントローから決勝に挑む

2013年5月4日(土)・予選  天候:晴れ  気温:26℃  コースコンディション:ドライ

スペインGPの予選は、路面温度が50℃を記録する厳しいコンディションとなり、転倒車が続出する波乱の展開となりました。Repsol Honda Teamのダニ・ペドロサ、マルク・マルケスも、高い路面温度に翻ろうされ、マルケスがフリー走行4回目にヘアピンでスリップダウン。ペドロサも予選セッションで転倒する厳しい一日となりました。しかし、そのようなコンディションにもかかわらず、ペドロサは1分38秒920をマークして2番グリッドを獲得、マルケスも1分38秒971の自己ベストをマークして3番手と続きました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケス(左)、ダニ・ペドロサ(右)マルク・マルケス(左)、ダニ・ペドロサ(右)
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

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前戦アメリカズGPの2番手に続き、2戦連続フロントローを獲得したペドロサは、路面コンディションに合わせて順調にセットアップを進めました。午前中のフリー走行では、トップタイムをマークしたカル・クラッチロー(ヤマハ)とわずか0.019秒差の2番手で「予選2」への進出を決めます。そのあとに行われた4回目のフリー走行でも2番手タイムをマーク。ポールポジション(PP)を狙った予選では、2回目のアタック中に転倒を喫して2番手に終わりましたが、決勝に向けて好調ぶりをアピール。今大会は、2戦連続表彰台と今季初優勝を狙います。

今大会は、予想された通り、タイムが接近する予選となりました。上位10番手までが進出する「予選2」への進出をかけた、2日間にわたる3回のフリー走行では、トップのクラッチローから1秒差以内に12台という厳しい戦い。その中で総合6番手につけたマルケスは、予選の前に行われる4回目のフリー走行では4番手へと順位を上げ、予選ではさらに1つポジションを上げる3番手につけて、2戦連続でフロントローを獲得しました。決勝では2戦連続優勝と、3戦連続表彰台獲得への期待がふくらんでいます。

アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、フリー走行では思うようにタイムを更新できず10番手でした。しかし、予選では6番手へとポジションを上げることに成功しました。予選中の気温は26℃でしたが、夏の到来を感じさせる厳しい日差しで、路面温度は50℃まで上昇しました。タイヤに厳しいセッションの中で、バウティスタはタイムを更新し、決勝ではさらに上位を狙います。

初日のフリー走行で転倒を喫したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、2日目のフリー走行3回目で11番手へとポジションを落としました。そのため、11番手以下で競う「予選1」に挑むことになりましたが、このセッションでトップタイムをマークし、「予選2」に進出しました。そして、12台で競われた「予選2」では8番グリッドを獲得。初日の転倒の影響を払拭するのに多くの時間を必要としましたが、決勝では、バウティスタと共に追い上げのレースが期待されます。

この日は、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)がPPを獲得しました。Repsol Honda Teamの両選手は、厳しいコンディションの中で転倒を喫しましたが、予選4番手のクラッチロー、5番手のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)も転倒する厳しい一日でした。

Moto2クラスは、気温が28℃まで上昇し、路面温度は56℃を記録する厳しいコンディションとなり、エステベ・ラバト(Tuenti HP 40)が初PPを獲得。スコット・レディング(Marc VDS Racing Team)が2戦連続フロントローとなる2番手となりました。中上貴晶(Italtrans Racing Team)は3番手につけて、開幕から3戦連続フロントローを獲得しました。前戦アメリカズGPではトラブルのためにリタイアしていますが、今大会は、今季2度目の表彰台と初優勝に期待が集まっています。2日目からニューシャシーで走行に挑んだ高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は21番手となり、決勝では追い上げのレースに挑みます。

Moto3クラスは、ブラッド・バインダー(Ambrogio Racing)がHonda勢のベストグリッドとなる4番手、ジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が2戦連続の2列目獲得となる5番手、ニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)が6番手と続きました。渡辺陽向(TASCA RACING)は33番手から決勝に挑みます。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)「今日は全体を通してうまくいきましたが、予選ではセッション終盤に8コーナーで転倒してしまいました。プッシュしすぎてしまい、フロントから転倒したのかもしれません。今週末は順調で、2日間を通して気持ちよく乗れています。マシンはすばらしい仕上がりで、明日もうまくいくことを願っています。決勝ではアベレージが最も重要になってくるので、いいスタートを切って力強いレースをしたいです」

マルク・マルケス(MotoGP 3番手)「思っていたよりうまくいったので、とてもうれしいです。今大会は、厳しい週末になると分かっていましたが、予選セッションでは、予想していたより順調でした。とにかく、フロントローからスタートするのはとても重要なことです。ダニとロレンソは今のところ、僕より一歩前にいます。しかし、100%の力を出して、自分のレースをしたいと思います。決勝レースは、大変な戦いになることを覚悟しています。暑く、タイヤにも厳しいと思いますが、地元のファンの前でいい結果を出せるようにがんばります」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 6番手)「今日のセッションは楽ではありませんでした。昨日のリアの問題を解決するために、一生懸命がんばらなければなりませんでした。すべて解決できたわけではなく、明日の午前中のウォームアップで、引き続き解決策を見つけなければなりません。予選ではベストを尽くしました。しかし、路面コンディションが難しく、フロントタイヤには厳しかったです。特に、リアにソフトタイヤを使ったときが大変でした。今日はたくさんのライダーが転倒しましたが、そのせいだと思います。僕も何度か転倒しそうになりましたが、幸い立て直すことができました。2列目を獲得できたのは、全体的にポジティブな結果です。明日の決勝レースでは、上位の3人には手が届かないと思いますが、第2グループについていく自信はあります。すばらしい仕事をしてくれたチームに感謝したいです。明日はいい結果を出せることを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 8番手)「チーム全員にとって、とてもエキサイティングな一日になりました。トップグループとはかなり離れています。これはいつものペースではありません。今日はもっと速く走れると思っていました。しかし、フロントエンドに問題を抱え、思ったようにプッシュすることができませんでした。そのため、『予選1』も走らなければなりませんでした。昨日は、転倒のあと自信を取り戻そうとしていました。しかし、フロントの感触をよくするための作業が、正しい方向に向かっていません」

ブライアン・スターリング(MotoGP 18番手)「ベストグリッドを獲得することができたので、うれしいです。まだ改善の余地はたくさんありますが、進展があったと思います。明日の決勝レースでは、また一歩前進したいです。僕を支えてくれているチームに感謝しています」

エステベ・ラバト(Moto2 ポールポジション)「初めてのポールポジション獲得は、すばらしい気分です。特にここは(地元の)ヘレスなのでうれしいです。午後のセッションでは、暑さのために、かなりスライドしました。しかし、金曜日のセッションからいいセッティングを見つけることができました。予選では、最後のセクターで問題を抱えていましたが、そのあとチームが調整してくれたことで、楽に走ることができました。そのときにベストタイムを出すことができました」

スコット・レディング(Moto2 2番手)「すべてのセッションで、快適に速く走ることができました。しかし、ラバトはずっと強くて、僕より安定した速さがありました。予選では一生懸命がんばってトップをキープしていましたが、最後にラバトに抜かれてしまいました。彼のラップは見ていませんでしたが、きっと特別な走りだったと思います。あと0.2秒ほど詰められたかもしれませんが、本当に限界でした。フロントローを獲得できて満足しています。明日の決勝に向けて準備は整いました。マシンはうまく機能しています。タイヤの限界も分かります。あとはどういうレースをするかです」

中上貴晶(Moto2 3番手)「今日はポールポジションを狙える状況ではないということを、セッションが始まってすぐに感じました。路面温度が50℃を超えて、Moto2クラスの前に行われたMotoGPクラスでも転倒車が続出していたので、慎重に走りました。それでも、フロントタイヤがつぶれてホッピングのような状態になり、最初のアタックでマークしたタイムが限界でした。それからは、そのタイムを更新できませんでしたし、なんとかフロントローに残れてよかったという感じです。開幕から2戦(の予選)では悔しい2番手でしたが、今回は、厳しい状況の中でフロントローに残れてうれしいです。できれば気温が低い方が自分にはいいので、明日の天候を見て、最終的なセッティングを決める予定です」

高橋裕紀(Moto2 21番手)「今日は新しいフレームに換えて走りました。スペインGPの前に岡山でテストをしたフレームですが、剛性が上がっていて、間違いなくフレームはよくなっていることを感じました。しかし、午前中のフリー走行と午後の予選とでは、あまりにもコンディションが違いすぎて、セッティングを合わせることができませんでした。セッティングの方向を間違えてしまったことも影響しました。マシンの状態がよくなっているのに、結果につなげられず残念でした。明日は、いいレースをして、一つでもポジションを上げたいと思っています」

ブラッド・バインダー(Moto3 4番手)「予選のアタックは、かなりうまくいきました。最後のセクションでタイムをロスしましたが、せっかくのアタックを無駄にしないように、リスクを負わない走りをしました。昨年のザクセンリンクでも2列目を獲得しましたが、そのときは6番手でしたので、今回の結果が予選の自己ベストです。タイヤに合わせてもう少しセットアップを改善することができれば、決勝レースはとてもうまくいくと思います」

ジャック・ミラー(Moto3 5番手)「着実に前進することができました。予選では、スリップストリームを使わず、ずっと一人で周回していました。そのため、大きな差が出ましたが、2列目を獲得できてうれしいです。決勝では、トップグループについていくことが目標になります。そのあとどんな展開になるのか見てみたいです。これまでの2つのサーキットと比べると、長いストレートがないので、いいバトルができると思います」

ニッコロ・アントネッリ(Moto3 6番手)「フロントローは獲得できませんでしたが、2列目を獲得できてうれしいです。フロントローも可能だったかもしれません。しかし、最後は全力を出すことができませんでした。もしかしたら、少し集中力が欠けてしまったのかもしれません。しかし、明日は自信があります。トップグループで戦えるようにベストを尽くします」

渡辺陽向(Moto3 33番手)「着実に前進していますし、課題になっているコーナーの進入とコーナリングも、徐々によくなっていると思います。しかし、それをタイムにつなげられなかったのが残念です。明日は、一つでも上のポジションを獲得することを目標に、全力を尽くします」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム
199J.ロレンソヤマハ1:38.673
226ダニ・ペドロサHonda1:38.920
393マルク・マルケスHonda1:38.971
435C.クラッチローヤマハ1:39.262
546V.ロッシヤマハ1:39.300
619アルバロ・バウティスタHonda1:39.509
769N.ヘイデンドゥカティ1:39.654
86ステファン・ブラドルHonda1:39.847
94A.ドヴィツィオーゾドゥカティ1:39.848
108H.バルベラFTR1:39.980
1129A.イアンノーネドゥカティ1:40.087
1238B.スミスヤマハ1:40.356
1341A.エスパルガロART1:40.085
1451M.ピロドゥカティ1:40.182
1514R.デ・ピュニエART1:40.466
167青山博一FTR1:40.654
179D.ペトルッチIODA-SUTER1:40.852
1867B.スターリングFTR Honda1:41.324
1971C.コルティFTR KAWASAKI1:41.513
205C.エドワーズFTR KAWASAKI1:41.536
2168Y.ヘルナンデスART1:41.779
2270M.ラバティPBM1:41.935
2352L.ペセックIODA-SUTER1:43.220

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
180エステベ・ラバトKALEX1:43.251
245スコット・レディングKALEX+0.447
330中上貴晶KALEX+0.604
440ポル・エスパルガロKALEX+0.699
581ジョルディ・トレースSUTER+0.739
619ザビエル・シメオンKALEX+0.743
718ニコラス・テロールSUTER+0.757
823マルセル・シュローターKALEX+0.766
912トーマス・ルティSUTER+0.804
10 3シモーネ・コルシSPEED UP+1.054
11 24トニ・エリアスKALEX+1.069
12 77ドミニク・エージャーターSUTER+1.090
13 60フリアン・シモンKALEX+1.116
14 36ミカ・カリオKALEX+1.151
15 14ラタパーク・ウィライローSUTER+1.186
16 63マイク・ディ・ミリオMOTOBI+1.281
17 4ランディ・クルメンナッハSUTER+1.491
18 11サンドロ・コルテセKALEX+1.623
19 54マティア・パシーニSPEED UP+1.631
20 72高橋裕紀MORIWAKI+1.653
21 15アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+1.725
22 49アクセル・ポンスKALEX+1.799
23 52ダニー・ケントTECH 3+1.926
24 9カイル・スミスKALEX+1.937
25 27ダニ・リバスKALEX+2.062
26 92アレックス・マリネラレナSUTER+2.071
27 88リカルド・カルダスSPEED UP+2.124
28 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+2.201
29 5ヨハン・ザルコSUTER+2.243
30 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+2.330
31 96ルイス・ロッシTECH 3+2.545
32 17アルベルト・モンカヨSPEED UP+2.901
33 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+3.804

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
142A.リンスKTM1:46.660
225M.ビニャーレスKTM+0.485
339L.サロンKTM+0.667
441ブラッド・バインダーSUTER Honda+0.857
58ジャック・ミラーFTR Honda+0.953
623ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.082
794J.フォルガーKALEX KTM+1.133
831N.アジョKTM+1.208
984J.コーンフェールKALEX KTM+1.349
107E.バスケスMAHINDRA+1.487
1163Z.カイルディンKTM+1.602
1299ダニー・ウェッブSUTER Honda+1.699
1310アレクシ・マスボーFTR Honda+1.753
1461A.シシスKTM+1.821
1544M.オリベイラMAHINDRA+1.838
1632アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.842
1717ジョン・マクフィーFTR Honda+1.899
185ロマノ・フェナティFTR Honda+1.958
1953J.イウェマKALEX KTM+2.055
2057E.グラナドKALEX KTM+2.071
2111L.ロイKALEX KTM+2.082
2212A.マルケスKTM+2.334
234フランシスコ・バグナイアFTR Honda+2.412
2422A.カラスコKTM+2.432
2549J.ナバーロMIR RACING+2.541
2666F.アルトKALEX KTM+2.606
2719アレッサンドロ・トヌッチHonda+2.772
289T.フィンスターブッシュKALEX KTM+2.775
2958ファンフラン・ゲバラTSR Honda+2.901
3065P.エッテルKALEX KTM+3.004
3189アラン・ティーチャーTSR Honda+3.083
323マッテオ・フェラーリFTR Honda+3.101
3329渡辺陽向Honda+3.426
3477ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+3.633
3586ケビン・ハヌスHonda+6.043