round 7

June 24 2011 MotoGP Iveco TT Assen 第7戦 オランダGP
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シモンチェリ今季2回目のPP。ストーナーは4戦連続フロントローとなる3番手から決勝に挑む

2011年6月24日(金)・予選  会場:アッセン・サーキット  天候:晴れ/曇り/ときどき雨  気温:17℃  コースコンディション:ドライ/ウエット


コース上に出たオイルのために初日午後のスケジュールがすべてキャンセルになったオランダGP。2日目午前中のフリー走行は、3クラスともに時間を延長して行われました。1時間30分で行われたMotoGPクラスのフリー走行は、セッション前半は青空が広がりドライとなりましたが、セッション終盤は再び雨となり、難しいコンディションになりました。午後の予選は、1時間を通じてドライコンディションになり、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)が2戦ぶり今季2回目のPPを獲得しました。

  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • 青山博一青山博一
  • 青山博一青山博一
  • トニ・エリアストニ・エリアス
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑

今大会のシモンチェリは、初日から好調で、ウエットコンディションで行われた初日のフリー走行でトップタイムをマーク。ドライコンディションとなった2日目のフリーでもトップタイムをマークすると、その勢いを予選にもつなげました。過去4戦は、フロントローから決勝に挑みましたが、不運な転倒などで、なかなか表彰台に立てないレースが続いています。5戦連続フロントローを獲得した今大会は、ドライでもウエットでも好調なだけに、MotoGPクラス初表彰台と初優勝への期待が膨らみます。

そのシモンチェリとフリー走行でトップタイムを争い、予選セッションでも3番手につけたケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が、自己ベスト更新となる4連勝に挑みます。ウエットになった初日のフリー走行では3番手。2日目のフリー走行では、セッション開始直後に痛恨の転倒を喫しましたが、すばやいリカバリーで2番手に浮上。午後の予選では、セッティングを詰めきれず、思ったようにタイムを短縮できませんでしたが、4戦連続、今季6回目のフロントローを獲得しました。今大会では、タイヤの温まり方に課題を抱え、その対策に多くの時間を費やしました。しかし、改善する方向が見えているだけに、決勝では逆転優勝が期待されています。現在総合首位。6戦4勝と絶好調のストーナーの戦いに、大きな注目が集まります。

同じくRepsol Honda Teamのアンドレア・ドヴィツィオーゾは5番手につけました。ドヴィツィオーゾは、午前中のフリー走行で、ストーナーと同じコーナーで転倒。その後、スペアマシンで走行を再開したものの、フリー走行は8番手に終わりました。しかし、予選では転倒の影響を感じさせない走りでタイムを短縮、5番手に浮上しました。今大会はアベレージもよく、2列目からの追い上げが期待されます。

今大会、ケガのために欠場したダニ・ペドロサに代わり、Repsol Honda Teamから出場している青山博一は、午前中のフリー走行で転倒。その影響でフリー走行15番手、予選12番手という結果でした。転倒したのは左高速の15コーナーで、背中を強く打ち、痛みに耐えながらの一日となりました。午前中のフリー走行で10番手につけたトニ・エリアス(LCR Honda MotoGP)は予選では15番手に後退。青山の代役としてTeam San Carlo Honda Gresiniから出場の秋吉耕佑は17番手でしたが、3選手ともに追い上げのレースに気合いを入れています。

Moto2クラスは、ステファン・ブラドル(Viessmann Kiefer Racing)が2戦ぶり6回目のPPを獲得。1秒差以内に10台という接戦の中で、マルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)、シモーネ・コルシ(Ioda Racing Project)と続き、2列目4番手にトマス・ルティ(Interwetten Paddocki Moto2)、5番手に高橋裕紀(Gresini Racing Moto2)という結果でした。Moto2クラスは、セッション終盤に雨となったため、それまでのタイムでグリッドが決まり、フラストレーションの残るセッションとなりました。しかし、上位につけたのは、今季上位につける選手ばかり。今大会も厳しい戦いが予想されます。現在総合3位につけている高橋は、ドライでもウエットでもまずまずの状態で、今季3回目の表彰台に期待が集まっています。

コメント

マルコ・シモンチェリ(MotoGP ポールポジション)「PPを獲得できて、本当にうれしいです。でも今はレースで結果を残すことが一番大事なので、計画通りに進めたいと思っています。今度こそ自分とチームが望む結果を出したいです。セットアップに十分な時間がなかったのでまだ100%ではありませんが、マシンの状態はいいです。多くのコーナーでまだまだグリップが足りませんが、ウエットでもドライでも速かったです。ペースもよかったですが、大事なことは明日うまくやることです。これまでは、土曜日は速かったけれど、日曜日はダメでした。今回は土曜日が決勝なので、明日はいい走りができると信じています」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 3番手)「今朝の転倒があるので、今日は最高の日だったとは言えません。朝の転倒で少し自信をなくしてしまいました。決してプッシュしすぎたとは思いませんが、ドライコンディションで走れるときにすべてのメニューをこなさなければいけないと思っていました。タイヤの左側に苦戦しました。なかなか温まらなかったので、すべての左コーナーでかなりスピードを落としてしまいました。リアを安定させるのが難しかったです。明日のウオームアップで対策をしなければなりません。でも、解決策を見つけて前進できる自信はあります。予選はまあまあだったと思います。フロントローに並べたことに満足しています。マルコのタイムに届くとは思いませんでした。彼は今週末、ずっと安定して速いです。正直、今回の自分のレースペースには少しがっかりしています。もっとよくしなければなりません。明日どんなレースができるのか分かりませんが、最後までベストを尽くしたいです」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 5番手)「今日の結果には満足しています。朝のウオームアップで転倒しながら、こうして2列目から決勝レースに挑めるのはうれしいです。フリー走行ではトップと1.5秒開いていましたが、予選では0.5秒まで詰めることができました。朝の転倒は9コーナー出口で、白線の隣にウエットパッチがあり、コーナー入り口からは見えませんでした。しかも、タイヤの左側がまだ温まっていませんでした。ハイサイドを起こして強く地面にたたきつけられましたが、幸い、背中と首に少し痛みがあるくらいで大きなケガはありませんでした。これほど大きな転倒は久しぶりでした。ツナギとブーツのプロテクションには、本当に満足しています。今朝はプラクティスのうち45分を無駄にしてしまいました。だから、明日のウオームアップはドライコンディションとなることを願っています。そこでマシンの調整をしたいです。レースには自信があります。でも、こういうコンディションではタイヤが温まるまで苦労するので、最初の数周は気をつけることが大事です」

青山博一(MotoGP 12番手)「午前中のフリー走行で転倒して、背中を痛めてしまいました。午前中は、何とかスペアのマシンで走りましたが、ドライの感触をつかむだけで終わってしまいました。午後の予選は、痛み止めの注射を打って走りましたが、かなり厳しかったです。レントゲンでは骨に異常はありませんでしたが、痛みがひどいので、今日はゆっくり休みたいです。転倒はコースインをして3周目。自分の前でケーシーが転んだので気をつけていこうと思っていました。転んだのは左の高速の15コーナー。もっとたくさん走りたかったので残念です」

トニ・エリアス(MotoGP 16番手)「今朝はいいバランスを見つけ、ようやく自信をもってセッションに挑むことができたのに、今日の結果にはとてもがっかりしています。午後の予選では、同じセットアップで走りましたが、同じようなフィーリングが得られず、コーナー出口でリアのグリップに苦戦してしまいました。ハードタイヤでペースを上げようとしましたが、残り8分で転倒してしまいました。また最後尾からのスタートとなってしまいました。マシンを調整するいい方法を見つけなければいけないので、引き続きセットアップに集中したいです」

秋吉耕佑(MotoGP 17番手)「思っていたよりも厳しい予選でした。今日はマッピングを変え、だんだん自分の好みになってきて、さあこれからという段階で一日が終わってしまいました。収穫としては、今日ケーシーと一緒に走れたこと。彼の走りをしっかりと見れたことは、これからに向けて、いろいろ役立つことがあると思います。今日の段階ではまだまだ攻めていける状態ではありませんでした。正直、トップ10はいけるんじゃないかと思っていました。昨日、今日とコンディションは悪かったけれど、もう少しいけると思っていました」

中本修平| HRCチーム代表「午前中のフリー走行での転倒には、ひやっとしましたが、3人ともに大きなケガがなくてよかったです。転倒の原因は、路面コンディションが悪かったせいではないかと思います。ケーシーとドヴィツィオーゾが転んだコーナーは、まだウエットパッチが残っていたようです。ケーシーは、フリー、予選と、セッティングの方向性をちょっと間違えたようで、それに気づいたときには時間切れという状態でした。解決策は分かっているので、明日のウオームアップで修正して決勝に挑みたいです。レースは大丈夫だと確信しています。ドヴィツィオーゾも、細かいことを言えばきりがないですが、なんとか最終的にまとまったようです。青山はもう少しいけたと思いますが、午前中の転倒が影響しました。今日はゆっくり休んで明日に備えて欲しいです。今日はマルコがPPを獲得しましたが、自信を持って走っていました。明日こそは結果を出して欲しいです。秋吉は、常に最新のスペックでテストしているので、厳しい条件が揃ったと思います。コンディションも悪かったし、時間も足りなかったと思いますが、明日は転倒せずに完走して欲しいです」

ステファン・ブラドル(Moto2 ポールポジション)「アッセンは天気が変わりやすいので、いつも難しいです。でも、それはみんな同じ条件ですし、今回はすばらしいレベルにマシンを仕上げることができました。アッセンは得意なサーキットではないですが、ここまでは順調で、いいパフォーマンスを見せられています。すばらしいパッケージがあるので、明日もこのままの状態を維持していきたいです。それにしても、ここでポールポジションを獲得できたのは本当にうれしいです。明日が楽しみです」

マルク・マルケス(Moto2 2番手)「このサーキットは、ほかのライダーをパスするのが少し難しいので、フロントローに並べて本当によかったです。まだセッティングが完全じゃないので、明日のウォームアップでさらにセットアップを進めたいです。状態がよくなれば、もっと前進できると思います。明日も天気がどうなるか分かりませんが、ドライでもウエットでも、どちらのコンディションでも自分たちはいいレベルにいるので、自信はあります。もちろんドライコンディションになることを願っています。いいレースにしたいです」

シモーネ・コルシ(Moto2 3番手)「コンディションが変わりやすく、難しい一日でした。ドライでもウエットでもなくて、ずっとその中間という感じでした。だから明日はドライかウエットか、どっちかになってほしいです。ステファンはみんなより一歩先を行っている感じです。でも、自分たちも一生懸命がんばっているし、明日はトップグループでいい戦いをしたいです。それが自分たちに今必要なことです」

高橋裕紀(Moto2 5番手)「午前中の走行でフロントが硬かったので、午後の予選は、ソフト側にセッティングを振りました。しかし、今度は柔らか過ぎたので、硬めに戻しているところで雨が降ってしまいました。そこでグリッドが決まってしまいました。ちょっと時間が足りない感じでしたが、昨日のウエットも、今日のドライも、まずまずの仕上がりだと思います。明日の決勝は、ドライでもウエットでもいいレースができると思いますが、できることならドライできっちりと走りたいです。カタルニアとイギリスでは表彰台に立てていないので、今回は表彰台に立ちたいです」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
158マルコ・シモンチェリHonda1:34.718
211B.スピーズヤマハ+0.009
327ケーシー・ストーナーHonda+0.290
41J.ロレンソヤマハ+0.425
54アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.526
635C.クラッチローヤマハ+0.611
717K.アブラハムドゥカティ+1.024
85C.エドワーズヤマハ+1.100
969N.ヘイデンドゥカティ+1.148
1014R.デ・ピュニエドゥカティ+1.717
1146V.ロッシドゥカティ+1.846
127青山博一Honda+1.862
138H.バルベラドゥカティ+1.872
1419A.バウティスタスズキ+2.102
1565L.カピロッシドゥカティ+2.412
1624トニ・エリアスHonda+2.933
1764秋吉耕佑Honda+4.288

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
165ステファン・ブラドルKALEX1:39.305
293マルク・マルケスSUTER+0.295
33シモーネ・コルシFTR+0.395
412トーマス・ルティSUTER+0.539
572高橋裕紀MORIWAKI+0.585
640アレックス・エスパルガロPONS KALEX+0.657
754ケナン・ソフォーグルSUTER+0.818
845スコット・レディングSUTER+0.844
951ミケーレ・ピロMORIWAKI+0.929
1038ブラッドリー・スミスTECH 3+0.933
1144ポル・エスパルガロFTR+1.164
1263マイク・ディ・ミリオTECH 3+1.245
1377ドミニク・エージャーターSUTER+1.342
1419ザビエル・シメオンTECH 3+1.421
1571クラウディオ・コルティSUTER+1.439
1636ミカ・カリオSUTER+1.499
174ランディ・クルメンナッハKALEX+1.620
1875マティア・パシーニFTR+1.680
1934エステベ・ラバトFTR+1.731
2013アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+1.763
2168ヨニー・ヘルナンデスFTR+1.906
2215アレックス・デ・アンジェリスMOTOBI+2.059
2316ジュール・クルーゼルSUTER+2.231
2421ハビエル・フォレスSUTER+2.259
2529アンドレア・イアンノーネSUTER+2.337
269ケニー・ノイズFTR+2.427
2714ラタパーク・ウィライローFTR+2.434
2825アレックス・バルドリーニSUTER+2.603
2964サンティアゴ・ヘルナンデスFTR+2.626
3049ケブ・コフランFTR+2.772
3188リカル・カルダスMORIWAKI+2.855
3231カルメロ・モラレスMORIWAKI+3.003
3366M.ファンデルマークTEN KATE+3.260
3480アクセル・ポンスPONS KALEX+3.377
3553バレンタン・ドゥビーズFTR+3.603
3639ロベルティーノ・ピエトリSUTER+3.895
3797スティーブン・オーデンダールSUTER+4.935
3895マシェル・アル・ナイミMORIWAKI+4.977
RT76マックス・ノイキルヒナーMZ-RE HONDA+13.738
RT97エレナ・ロセールSUTER-

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125M.ビニャーレスアプリリア1:44.597
25J.ザルコデルビ+0.188
311S.コルテセアプリリア+0.190
455H.ファウベルアプリリア+0.366
539L.サロンアプリリア+0.638
67E.バスケスデルビ+0.741
794J.フォルガーアプリリア+1.262
818N.テロールアプリリア+1.386
933S.ガデアアプリリア+1.607
1052D.ケントアプリリア+1.971