round 7

June 23 2011 MotoGP Iveco TT Assen 第7戦 オランダGP
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好調なスタートを切ったシモンチェリがトップタイム
ストーナー3番手、ドヴィツィオーゾが4番手で続く

2011年6月23日(木)・1日目フリー走行  会場:アッセン・サーキット
天候:雨  コースコンディション:ウエット  気温:17℃

雨の中で行われた第7戦オランダGPのフリー走行は、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)がトップタイムをマーク。3番手にケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)、4番手にアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)と、Honda勢が好調なスタートを切りました。

  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • 青山博一青山博一
  • トニ・エリアストニ・エリアス
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑

セッション序盤は小雨でしたが、次第に雨脚が強くなる厳しいコンディションとなり、ここ数戦、すばらしいパフォーマンスを見せるシモンチェリが快速ラップを刻みました。過去4戦、キャリア初のPPを含むフロントローを連続で獲得するも、なかなか表彰台に立てていないシモンチェリ。雨になった前戦イギリスGPでは、3番手を走行するも痛恨の転倒を喫しているだけに、その雪辱に向けて好発進となりました。

3番手にはストーナーが僅差で続きました。セッション序盤は、中途半端なコンディションのためピットで待機し、雨脚が強くなってからコースインしました。そのため、周回数は12周と少なめでしたが、しっかりと3番手に浮上。午後の走行でさらにタイム短縮を図る予定でしたが、午後の走行がコンディション悪化のためキャンセルとなり、3番手で初日を終えました。雨になった前戦イギリスGPでは、ライバルを圧倒する速さで今季4勝目を挙げています。今大会も優勝候補の筆頭に挙げられているだけに、2日目のタイム短縮と快速ランに大きな期待が膨らんでいます。

そのストーナーに続き、イギリスGPで2位になっているドヴィツィオーゾが、ストーナーと僅差の4番手。最高峰クラスでは、これまでアッセンで表彰台に立ったことがなく、2戦連続、今季3回目の表彰台に向けて闘志満々。午後の走行がキャンセルとなり、ポジションアップは2日目へと持ち越しましたが、シモンチェリ、ストーナー同様、好調なスタートを切りました。

右鎖骨骨折のため今大会を欠場したダニ・ペドロサの代役として、Repsol Honda Teamから出場の青山博一は、ペドロサのマシンで走行。マシンに慣れるための慣熟走行に専念し、12番手で初日を終えました。トニ・エリアス(LCR Honda MotoGP)は14番手、青山の代役としてTeam San Carlo Honda Gresiniから出場の秋吉耕佑が16番手。2日目のタイム短縮とポジションアップに期待が集まっています。

Moto2クラスは、今季4勝を挙げて総合首位に立つステファン・ブラドル(Viessmann Kiefer Racing)がトップタイムをマーク。2番手にケナン・ソフォーグル(Technomag-CIP)、3番手にシモーネ・コルシ(Ioda Racing Project)、4番手に高橋裕紀(Gresini Racing Moto2)が続きました。

この日は、セッション終盤にコース上にオイルが出て転倒者が続出したため、赤旗中断。オイルを出した選手はチームが独自に油圧センサーを設置し、それが外れたことによる事故でした。Hondaがエンジンを供給するMoto2クラス。本来必要のないものを勝手に取り付けていることに起因する事故ということで、HondaはFIMに対し、再発防止を要請することになりました。

コメント

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 1番手)「コース上のオイル処理が終わらず、午後のセッションを走れなかったのが残念でした。でも、明日の午前中のフリー走行の時間が延長されたのでよかったです。今朝はウエットコンディションで、とてもうまく走れました。フィーリングもよくて、有益なデータを得ることができました。今日の結果には、満足しています。そして、明日マシンに乗るのが楽しみです。今日は、リアのトラクションがよくなり、安定性も出てきました。明日は、引き続きフロントエンドのセットアップと電子制御を調整したいです」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 3番手)「RC212Vでは、ウエットコンディションでの経験が少ないので、セットアップのためのデータ収集に努めました。その結果、いいデータを得ることができました。しかし、まだまだ完ぺきではないので、さらにセットアップに専念しました。今日は、タイヤのエッジグリップを使って、もっと温度を上げたかったです。最終的にコーナーの出口のグリップは少し改善されましたが、残念ながらタイヤを温めるまでの十分なラップをこなせませんでした。今日の段階ではアドバンテージはありません。午後もこの作業を続けたかったのですが、残念ながらMoto2クラスでオイルが出て、セッションがキャンセルされてしまいました。明日は、引き続きセットアップに集中したいです」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 4番手)「今朝は、走り始めからフィーリングがよくて、いい感じで走ることができました。ただし、セッション序盤は、あまりいいグリップを見つけられませんでしたので、これをよくするために調整をしました。さらにマージンを増やすために、午後のセッションでも調整を行う予定でしたが、残念ながら走行がキャンセルとなりました。今日はあまりリスクを負わずに、うまく乗れたと思います。明日のフリー走行は、今日のキャンセルで通常より長くなりますので、その時間を有効に使いたいです。天気次第でメニューは変わりますが、今日の延長線上でセットアップを進めたいです」

青山博一(MotoGP 12番手)「今日はとても興味深い一日になると思っていました。しかし、雨になり、しかも午後の走行がオイルのためにキャンセルになりましたので、多くを語れるほど走ることができませんでした。ただ、普段僕が乗っているマシンより、ギアがスムーズで、マシンの動きも全体的にスムーズだったような気がしています。しかし、どこがどう違うかというところまでは攻めていません。今日は本当に乗ってみただけという一日でした。確かに緊張しました。スタッフの数も多くて、さすがにワークスチームだと感じました。走行したあとに多くのスタッフにコメントを求められましたが、そう多くはコメントできませんでした。明日のフリー走行は、時間が延長になりますので、少しでも多く走り込み、午後の予選に挑みたいです」

秋吉耕佑(MotoGP 16番手)「ウエットコンディションになってしまいましたが、アッセンは昨年も走っていますので、最初から落ち着いて走行することができました。普段テストしているマシンと青山君が乗っているマシンは、セッティングが違うので、一からのスタートになりました。彼がなにを求めているのか、それによってメリットとデメリットもなんとなく感じることができました。明日は、ドライになって、普段僕が乗っているテスト車ときちんと比較して、青山君が乗るときに少しでも力になれればと思っています。Gresiniは、本当にすばらしいチーム。今日はたった45分間の走行でしたが、チームのプロ意識の高さを感じました」

中本修平|HRCチーム代表「ウエットコンディションで、しかも午前中だけの走行でしたので、これといってコメントはありません。強いて言えば、ケーシーはブレーキング時にリアが浮くという課題を抱え、マルコはフロント周りのセッティングを始めたばかりでした。青山は、マシンに慣れる慣熟走行でした。すべてのHonda勢がこれからという状況で、今日は終わりました。コース上にオイルが出てキャンセルとなりましたが、その判断は正しかったと思います。しかし、その原因を作ったMoto2クラスのチームが行ったことにはがっかりしています。どういう理由か分かりませんが、勝手に油圧センサーを取り付け、それが外れてコース上にオイルが出てしまいました。Hondaとしては、どうしてそういうものを付けたのか理解に苦しみます。こちらが支給しているエンジンを正しく使ってほしかったです。この件については、これからFIMなどと協議して、これからの対策を考えます」

高橋裕紀(Moto2 4番手)「シルバーストーンから大きな変更をせずに最初のセッションに挑みました。最初からいい感じで走れていました。しかし、路面がすごく滑るので、少し違うセッティングにトライしてみようと思っていました。しかし、セッティングを変えてコースに出たら、コース上にすごくオイルが出ていたので、ピットに戻りました。そうしたら、スタッフに『なんで止めたんだ?』と聞かれました。最初はオイルが出てると言っても、『どこに?』という感じでしたが、そのうち、次々に転倒者が出て、赤旗中断になりました。ウエットコンディションで、けっこうあちこちにオイルが出ていたのか、信じられないくらい転倒者が出ていました。午後の走行は、中止になりましたが、とりあえず、いいスタートが切れました。明日は、ドライでもウエットでもフロントローを狙いたいです」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
158マルコ・シモンチェリHonda1:49.036
246V.ロッシドゥカティ+0.360
327ケーシー・ストーナーHonda+0.491
44アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.604
51J.ロレンソヤマハ+0.959
635C.クラッチローヤマハ+1.350
717K.アブラハムドゥカティ+1.377
85C.エドワーズヤマハ+1.932
969N.ヘイデンドゥカティ+2.241
1011B.スピーズヤマハ+2.554
118H.バルベラドゥカティ+3.610
127青山博一Honda+4.096
1319A.バウティスタスズキ+4.128
1424トニ・エリアスHonda+4.287
1565L.カピロッシドゥカティ+4.312
1664秋吉耕佑Honda+4.317
1714R.デ・ピュニエドゥカティ+4.526

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
165ステファン・ブラドルKALEX1:54.435
254ケナン・ソフォーグルSUTER+0.280
33シモーネ・コルシFTR+0.623
472高橋裕紀MORIWAKI+0.833
529アンドレア・イアンノーネSUTER+0.989
612トーマス・ルティSUTER+1.001
736ミカ・カリオSUTER+1.710
814ラタパーク・ウィライローFTR+1.862
944ポル・エスパルガロFTR+2.045
109ケニー・ノイズFTR+2.150
1168ヨニー・ヘルナンデスFTR+2.222
1215アレックス・デ・アンジェリスMOTOBI+2.410
1363マイク・ディ・ミリオTECH 3+2.480
1451ミケーレ・ピロMORIWAKI+2.677
1588リカル・カルダスMORIWAKI+2.702
1671クラウディオ・コルティSUTER+2.706
1716ジュール・クルーゼルSUTER+2.806
1876マックス・ノイキルヒナーMZ-RE HONDA+2.979
1934エステベ・ラバトFTR+3.007
2021ハビエル・フォレスSUTER+3.033
2193マルク・マルケスSUTER+3.194
2238ブラッドリー・スミスTECH 3+3.277
2340アレックス・エスパルガロPONS KALEX+3.625
244ランディ・クルメンナッハKALEX+3.980
2513アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+4.036
2649ケブ・コフランFTR+4.115
2780アクセル・ポンスPONS KALEX+4.213
2875マティア・パシーニFTR+4.282
2925アレックス・バルドリーニSUTER+4.316
3053バレンタン・ドゥビーズFTR+4.427
3145スコット・レディングSUTER+4.581
3277ドミニク・エージャーターSUTER+4.818
33 66 M.ファンデルマーク TEN KATE +4.928
3439ロベルティーノ・ピエトリSUTER+5.667
3519ザビエル・シメオンTECH 3+6.487
3631カルメロ・モラレスMORIWAKI+6.904
3795マシェル・アル・ナイミMORIWAKI+7.181
3864サンティアゴ・ヘルナンデスFTR+7.896
RT82 エレナ・ロセール SUTER+11.273
RT97スティーブン・オーデンダールSUTER+12.987

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
194J.フォルガーアプリリア1:47.191
211S.コルテセアプリリア+0.387
325M.ビニャーレスアプリリア+0.956
418N.テロールアプリリア+1.656
555H.ファウベルアプリリア+1.924
610A.マスボーKTM+1.938
73L.モルチャーノアプリリア+2.233
839L.サロンアプリリア+2.717
952D.ケントアプリリア+2.785
1099D.ウェッブマヒンドラ+2.788