round 14

October 2 2010, QUALIFYING:13:55-(local)/13:55-(JST)
MotoGP GRAND PRIX OF JAPAN
第14戦 日本GP(ツインリンクもてぎ)

好調にセットアップを進めたドヴィツィオーゾが、初PPを獲得する

第14戦日本GPの予選は、2日連続で青空が広がる絶好のコンディションとなり、フリー走行で2番手と好調な走りを見せたアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が、MotoGPクラス初のPPを獲得した。2番手にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。3番手にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)。4番手にホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)と続き、トップの4台が0.205秒差という大接戦だった。

MotoGPクラス3年目のシーズン。今大会で49戦目を迎えるドヴィツィオーゾは、初日のフリー走行で2番手。2日目のフリー走行でも2番手と順調にセットアップを進め、午後の予選では1分47秒001の好タイムで初PPを獲得した。この数戦、マシンのセットアップも進み、すばらしい走りを見せてきたが、その走りをなかなか結果につなげられなかった。しかし、この日は上位4台のし烈なPP争いを制し、HondaのホームGPで、今季5回目の表彰台、今季初優勝に大きく前進した。

  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ダニ・ペドロサアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ
  • 青山博一青山博一
  • 高橋裕紀高橋裕紀

初日14番手と出遅れたランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が、2日目の予選で7番手へとポジションを上げた。この日のデ・ピュニエは、フリー走行と予選でセットアップに集中、初日に抱えていたブレーキング時の安定性を解決した。決勝レースに向けて、タイヤの選択などいくつかのメニューを持ち越したが、ウオームアップで最後の調整に挑む。

初日の延長線上でセットアップを進めたマルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)が、目標とする2列目に並べずも、3列目から決勝に挑む。ツインリンクもてぎは、250cc時代に優勝している得意のサーキット。この日は、PPを獲得したドヴィツィオーゾから8番手のシモンチェリまでが1秒差以内で、今季ベストリザルトに期待をつないだ。チームメートで初日11番手のマルコ・メランドリは、初日から順調にタイムを伸ばしたが、大接戦の中で12番手。シモンチェリとともに追い上げのレースに挑む。

初日6番手と好調なスタートを切った青山博一(Interwetten Honda MotoGP)は、この日、タイムを更新するも14番手へとポジションを落とした。ケガから復帰して今大会が4戦目。この数戦、ブレーキング時の安定性に課題を抱えていたが、それを解消することはできなかった。しかし、250cc時代に2勝を挙げるなど、常に優勝争いを繰り広げてきた得意のサーキット。地元ファンの声援を背に、追い上げのレースに期待される。

Moto2クラスは、フリアン・シモン(Mapfre Aspar Team)がPP。以下、1秒差以内に16台という大接戦となり、2番手にスコット・レディング(Marc VSD Racing Team)、3番手に高橋裕紀(Tech 3 Racing)、4番手にトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)と続いた。フリー走行、予選ともに好調だったのは、総合首位で4番手のエリアスと、総合2位でPPを獲得したシモンで、タイトルを争う2人の戦いに注目が集まっている。

初日21番手と大きく遅れた高橋裕紀が、2日目はセットアップを進めて3番手に浮上し、今季4回目のフロントローを獲得。今季2勝目に期待が膨らんだ。初日7番手と好調なスタートを切った手島雄介(FCC TSR)はセッティングが決まらず25番手。ワイルドカードで出場の森脇尚護(Moriwaki Racing)は27番手。渡辺一樹(Racing Team Germany)は30番手だった。

コメント

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP ポールポジション) 「とてもいい一日になった。ここまでいい結果につながると思っていなかったので驚いている。今日はマシンのセットアップが順調に進み、予想以上に速いタイムを出すことができた。もてぎは、Hondaのホームサーキットでもあるので、明日の決勝でも好成績を残せるようにがんばりたい。今日の成績は、チームが一生懸命取り組んでくれた結果だ。彼らに感謝している」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 7番手) 「ケガをする前のような走りができるようになった。今日は、ハードブレーキング時のセットアップが見つかり、リアのグリップ不足の問題も解決した。アベレージもかなりよくて、もしかしたら、もっと速いタイムを出すことができたかもしれない。しかし、7番グリッドに満足している。決勝でなにを使うのかタイヤの選択が決まっていないが、マシン全体のセットアップには満足している。心配なのは天候だが、ドライでもウエットでも大丈夫だ」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 8番手) 「なんとか最後に一発のタイムを出すことができた。残念だったのは、コンマ何秒かの差でチェッカーを受けてしまい、もう1周できなかったことだ。もう1周アタックできていたら、もしかしたら2列目に上がることができたかもしれない。とにかく、明日のレースに向けて調子はいいし、あとはタイヤを決めるだけ。正直、なぜ最後のセクションでタイムが出なかったのかを検証しなくてはいけない。コーナーの立ち上がりの加速など、電子制御を見直したい」

マルコ・メランドリ(MotoGP 12番手) 「シーズンを通して抱えている同じ問題に今日も苦しんだ。解決方法が見つかっていない。この問題を克服するためには、Hondaのヘルプが必要だ。今朝は少し熱があったが、クリニカ・モビルの医師が、午後の予選に参加してもいいと許可をくれた。僕の大きな願いは天候が荒れて、グリッドがシャッフルされることだ」

青山博一(MotoGP 14番手) 「タイムは上がったけれど、順位を下げてしまった。昨日から同じ方向でセットアップを進めているが、ブレーキング時の安定性が足りず、止める、曲げる、加速するといういいリズムにのれなかった。明日の朝のウオームアップで、セッティングにトライしたい。この問題さえ解決できれば、自分のイメージ通りに走れると思う。今回はダニのサスペンションエンジニアが自分のマシンのケアもしてくれることになり、その力も借りてセットアップを進めていきたい」

山路敏幸|Repsol Honda Team監督 「アンドレアのポールポジションは、Repsol Honda Teamのライダーになってからはもちろんのこと、MotoGPクラスでキャリア初となった。彼自身にとってもチームにとっても大きな功績となった。昨日のダニのアクシデントを考えると、とてもうれしい。これはアンドレアとチームのがんばりが結果につながったと思う。明日の決勝は天候が心配だが、ウエットになっても準備はできている。日本のファンの方々にいいレースを見てもらえるようにベストを尽くしたい」

フリアン・シモン(Moto2 ポールポジション) 「今日はすごい接戦だった。しかし、昨日も今日もフィーリングはよかったし、常にトップタイムを争うことができたので、明日はいいレースができると思う。おそらく、明日はトニーとの戦いになると思うけれど、いいリズムで走れているので問題はない。明日はドライ、ウエット、どちらでも自信がある。とにかく、いいスタートを切って1コーナーに入りたい」

スコット・レディング(Moto2 2番手) 「今日はグリップ不足に課題を抱え、午前中のフリー走行では、タイヤが消耗したときにヘアピンで転んでしまった。この問題を解決するために、午後のセッションもセットアップに集中した。そして、2番手までポジションを上げることができて、本当によかった。明日のレースはきっとすごい接戦になると思うが、表彰台を目標に全力を尽くしたい」

高橋裕紀(Moto2 3番手) 「昨日のフリー走行は、セットアップがまるで進まなかった。そのために大きくセッティングを変えたのだが、これもよくなくて、決勝に向けてさらにセッティングを変えた。これがよくて、セッション中にも少しずつアジャストしてよくなった。最後のアタックは、前を走る選手たちをうまく利用してタイムを上げることができた。昨日はどうなることかと思ったけれど、なんとかフロントローに並べてよかった。今日は、(サンマリノGPで亡くなった)祥也が押してくれたような気がした。明日もベストを尽くしたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
14アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda1:47.001
246V.ロッシヤマハ+0.054
327C.ストーナードゥカティ+0.104
499J.ロレンソヤマハ+0.205
55C.エドワーズヤマハ+0.463
611B.スピーズヤマハ+0.647
714ランディ・デ・ピュニエHonda+0.751
858マルコ・シモンチェリHonda+0.913
919A.バウティスタスズキ+1.001
1065L.カピロッシスズキ+1.067
1169N.ヘイデンドゥカティ+1.181
1233マルコ・メランドリHonda+1.237
1341A.エスパルガロドゥカティ+1.370
147青山博一Honda+1.395
1540H.バルベラドゥカティ+1.534
1636M.カリオドゥカティ+2.479
-26ダニ・ペドロサHonda-

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
160フリアン・シモンSUTER1:53.008
245スコット・レディングSUTER+0.284
372高橋裕紀TECH 3+0.431
424トニー・エリアスMORIWAKI+0.496
571クラウディオ・コルティSUTER+0.499
615アレックス・デ・アンジェリス MOTOBI +0.537
717カレル・アブラハムFTR+0.553
865ステファン・ブラドルSUTER+0.583
968ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+0.593
1029アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.739
1144ロベルト・ロルフォSUTER+0.809
1277ドミニク・エージャーターSUTER+0.822
1316ジュール・クルーゼルSUTER+0.912
1410フォンシ・ニエトMORIWAKI+0.921
1525アレックス・バルドリーニI.C.P.+0.946
1612トーマス・ルティMORIWAKI+0.953
1735ラファエレ・デ・ロサTECH 3+1.062
183シモーネ・コルシMOTOBI+1.244
1963マイク・ディ・ミリオSUTER+1.355
2040セルジオ・ガデアPONS KALEX+1.382
219ケニー・ノイズPROMOHARRIS+1.409
2214ラタパーク・ウィライローBIMOTA+1.490
23 56 マイケル・ランセダーSUTER+1.496
2455ヘクトル・ファウベルSUTER+1.521
2511手島雄介 TSR +1.557
266アレックス・デボンFTR+1.588
27 83 森脇尚護 MORIWAKI+1.623
282ガボール・タルマクシSPEED UP+1.637
2980アクセル・ポンスPONS KALEX+1.829
3028渡辺一樹SUTER+2.405
318アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+2.536
3253バレンティン・ドゥビーズADV+2.540
33 70 フェルッチオ・ランボルギーニ MORIWAKI+2.947
344リチャード・カルダスBIMOTA+3.131
3539ロベルティーノ・ピエトリSUTER+3.140
3695マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+3.272
375ホアン・オリベPROMOHARRIS+3.437
3888ヤニック・グエラMORIWAKI+3.466
3961ウラジミール・イワノフMORIWAKI+3.616
40 66 國川浩道 BIMOTA +3.841
41 93 高橋江紀 RBB +4.107

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193M.マルケスデルビ1:58.030
240N.テロールアプリリア+0.417
338B.スミスアプリリア+0.996
411S.コルテセデルビ+1.072
571小山知良アプリリア+1.179
612E.ラバトアプリリア+1.630
744P.エスパルガロデルビ+1.843
815S.グロツキーアプリリア+1.961
923A.モンカヨアプリリア+2.147
107E.バスケスデルビ+2.219