MONTHLY THE SAFETY JAPAN●2002年2月号


交通安全教育に携る人たちの情報交換の場をめざす



ph  日本安全教育学会は、安全教育に関わる研究者と実践者の相互交流、研究活動の場として、2000年に発足しました。現在、会員は約220名。大学教授、小・中・高の校長、指導主事、養護教諭のほか、企業の安全管理者、交通事故相談員なども参加。教育学、心理学、医学、生理学、社会学、発達科学、安全工学と、幅広い学問分野からの学際的な研究をめざしています。
 初代会長を務めるのは、日本体育大学大学院教授の田瑩一郎さん。1967年から89年まで、旧文部省において安全教育の制度化に携わり、『小学校、中学校安全指導の手引』の作成にも参加した、安全教育のスペシャリストです。「安全教育の領域は、学校安全、交通安全、災害安全、産業安全、家庭安全など多岐に渡ります。しかも、生涯を通じて行なわれなければなりません。
 大阪の池田小学校の事件を機に、学校のセキュリティ問題がクローズアップされています。さらに阪神大震災、三宅島の噴火、原子力発電所の事故などもあり、災害安全への関心も高まる一方。深刻な被害に遭った子どもたちの、その後の心のケアも課題」と、田さんは安全教育の重要性を語ります。
 学会は当面、小・中・高校を対象とした学校における安全教育に重点を置いた活動をめざします。「安全教育の研究に携る人、現場で実践に当たる人たちが研究成果を発表する場、情報交換する場に育てていきたい。関心のある方にはどんどん参加していただきたいですね」

 今号では「安全な行動を“具現できる”人間を育てたい」という
田さんが考える安全教育のあり方と、今後の学会の活動展開について語りました。


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