MONTHLY THE SAFETY JAPAN●2001年12月号


交通バリアフリー教室を全国展開

2001年、様々な形で安全運転普及活動が展開されました。教育活動の現場で活躍する方々から、今年の総括と2002年への展望についてお伺いしました。



■セーフティコーディネーター
 廣岡昌一さん
 ホンダベルノ大阪
女性のためのドライビングスクールを
隔月開催、
クルマを運転する楽しさを伝えたい

 昨年12月から隔月で計6回女性対象のドライバーズスクールを開催しています。スタッフの約8割がセーフティコーディネーターなので、その資格を活かしてスタッフが指導にあたっています。
 運転に自信のない方が多く参加されるので、リラックスできる雰囲気づくりを心がけています。技術の向上はもちろん、ゆとりを持って運転できるようになっていただくことが私たちの願いです。お客様からも「とてもわかりやすかった」「また参加したい」「公道では体験できないことができて有意義だった」と大変好評です。
 今後も継続的にスクールを開催しつつ、スタッフ全員がお客様に安全をお伝えできるよう、社内全体でのスキルアップをはかりたいと思います。いずれはお客様のご要望に応じてカリキュラムのレベルアップも検討しています。こうした活動は日頃のスタッフの店頭アドバイスにも反映されています。これからもより多くのお客様に、安全運転の重要性とクルマを運転する楽しさを実感していただきたいと思います。


■交通教育センターレインボー
〈福岡〉
 松本信二さん
自分の持っているもの
すべてをレベルアップして
お客様に還元したい

 いかに受講生に興味を持ってもらえるか、そのためには相手を引き付ける指導力と技術が必要です。特に技術は高ければ高いほど、説得力があります。今年9月、「第5回セーフティジャパンインストラクター競技大会」グループA(国内交通教育センター)総合部門(個人)で優勝しました。この結果も、日頃の教育に大いに役立っています。
 常に受講生と同じ目線に立ち、「私もみなさんと同じドライバーであり、ライダーです」という姿勢で指導にあたっています。レベルアップのお手伝いをし、受講生に満足していただければそれが何よりの喜びです。
 10年のインストラクター歴の中で感じるのは、若い方に人付合いが苦手な方が増えていることです。言葉をかけても返事がない。人と人とのコミュニケーションが運転の基本なので、今後は運転技術だけでなく心の教育も必要なのでは感じているところです。一方で個人的な課題として、運転技術を始め、自分が持っているものすべてを1ランク、2ランク向上させていくつもりで、これからも安全の心と技を伝えていきたいと思います。


■四輪ドライビングシミュレーター
 野浦 健さん
 レインボーモータースクール
 <和光>
Hondaの四輪
ドライビングシミュレーターを導入
命の大切さと相手を思いやる心を学ぶ

 今年は教習用にHondaの四輪ドライビングシミュレーターを導入しました。マルチアイシステム(録画再生機能)によって、あらゆる角度から自分の運転を確認できるようになりました。その結果をもとに教習生がディスカッションし、ドライバーによって見方や考え方に違いがあることを双方向的に学習します。さらに、危険予測体験編、地域特性体験編などの4つの教育ソフトを使って事故パターンなどをよりリアルに教えることも可能になりました。
 また、地域への社会貢献活動として、小学生を対象にした自転車教室、高齢者講習などを開催しています。高齢者事故を防止するためには、高齢者自身の教育ももちろん必要ですが、加齢に対する理解を深めるために、壮年者の段階から、高齢者の運転行動や保護などを知識として学ぶ必要があるのではと考えています。
 今後とも、安全運転の基本である命の大切さと相手の立場を考えられる交通社会人の育成に努めたいと考えています。

 今号では、ライディングアドバイザーのサーティーン柏岡一三さんや交通教育センターレインボー〈福岡〉のインストラクター松本信二さん、チームマリ代表の井形マリさんほか計12名の方に、教育現場での活動についてお話しいただきました。

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