MONTHLY THE SAFETY JAPAN●2001年11月号


セーフティジャパンインストラクター競技大会

いま社会・経済の構造変化に伴う女性ドライバーの増加をはじめ、幅広い層に対する交通安全教育のニーズが高まってきています。そうした中、Hondaの四輪販売会社の全拠点にセーフティコーディネーターが配置されました。あらゆるお客様が安全快適、かつ楽しいカーライフを送るために、活動の領域を広げつつあるセーフティコーディネーターの役割について考えます。

ホンダクリオ北陸・金沢西店

 ホンダクリオ北陸・金沢西店が力を入れているのは、セーフティコーディネーター研修を活かした店頭アドバイスと安全アドバイス用のツールの有効活用です。同店は店長の北田充さんと営業スタッフ全員の計7人がセーフティコーディネーターの資格を持っています。
 「試乗時に初めてHonda車に乗られるお客様には、外の駐車スペースに並列で停めた現在お乗りのクルマとHonda車のそれぞれの運転席に座っていただく。営業スタッフはクルマの先端から徐々に後ろに下がっていき、どちらの運転席からより早く営業スタッフの全身が見えたかを比べてもらう。多くの方がHonda車からのほうが早く確認できたと答えます。これはHonda車がボンネットが低いうえ、フロントガラスを大きく、視界を広くとっているためですが、それによってより早く、より多くの危険を察知できることを実体験で知っていただくことができます」
 セーフティコーディネーター研修をいかしたアドバイスは、限られた環境(場所・時間)で効率よく的確に安全のポイントを知ってもらえるとともに、「お客様にとっても初めての話や体験であることが多く、非常に興味・関心を示される」と、北田さんは実感しています。
 ツールの有効活用は、「6月末から契約いただいたお客様にお礼状や契約書と一緒に障害理解のための小冊子『トラフィック・バリアフリー』を郵送しています。運転初心者のための苦手克服に役立つテーマ別ワンポイントアドバイス『運転ラクラク上達ミニ講座』も同封しています。車庫入れや縦列駐車、車両点検などイラスト多用で非常にわかりやすいと、女性や免許を取ったばかりのお客様に好評です」
 北田さんは、これから望まれる企業は安全や環境に積極的に取り組む企業だと考えています。「いくらメーカーが安全な商品を作っても売る側の対応がしっかりしていなければお客様にフィードバックできない。お客様と直接接する販売会社の利点を活かしてHondaの安全に対する考えを広く普及していきたい」とその思いを話します。
ホンダクリオ京葉

 1997年からスタートして今回で13回目となるホンダクリオ京葉の女性のためのドライバースクールが、10月15日(月)流山自動車学校で開催されました。参加者は20名で、うち設置された託児所に子ども預けたは母親が2名。平日開催なので仕事を休んで参加した方も見られました。
 このスクールの特徴は、初めに実技を行なうことです。サービスマネージャーの早川芳夫さんによれば、「お客様はそれぞれ車庫入れが苦手、縦列駐車ができない、急ブレーキをかけたことがないといった具体的な課題をお持ちなので、まずその課題に応える。先に不安を取り除いて、運転に興味をもっていただくことがねらいです」。社長の中村孝義さんも「お客様のやる気を促すスクールを心がけています。こういう場でのお客様の話は大変貴重なので、新入社員も参加させて、日頃の活動に役立てています」といいます。
 セーフティコーディネーターとして指導にあたった山口浩史さんは、この日でスクール4回目。「車庫入れも車種によって、教え方のポイントが少しづつ違ってきます。自分が感覚的に覚えているところを、一人ひとりのお客様が理解できるよう、いかに具体的な言葉にして伝えていくかがポイントです」
 こうした環境の中、参加された方はみな積極的に質問したり、実技に取り組んだりと、まさに参加体験型のよさが感じられるスクールとなりました。

 この他にも、安全教育のツールを使った地域貢献を行なうホンダプリモ沼田南、充実したノウハウを持つスクールを定期的に展開するホンダベルノ大阪、会社一丸となって幅広い安全活動を展開するホンダベルノ神戸の例をご紹介します。

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