MONTHLY THE SAFETY JAPAN●2001年7月号
今年、ホンダ安全運転普及本部主催による初の教習所指導員を対象とした競技会「2001自動車教習所指導員安全運転競技会」が6月4、5日に鈴鹿サーキット交通教育センターで開かれました。
6月4日、「2001自動車教習所指導員安全運転競技会」の開会式で、主催者を代表して大久保博司・ホンダ安全運転普及本部長が開催の主旨を次のように話しました。
「Hondaは1997年から毎年、交通教育センターのインストラクターを対象に指導力と運転技術のさらなる向上をめざして、『セーフティジャパンインストラクター競技大会』を開催しています。昨年の第4回大会を見学した教習所関係者の方から、教習所指導員にも運転技術や指導力のレベルアップとしてこのような競技会を開催してほしいという要望をいただきました。また、教習所は地域の運転免許保有者や高齢者への交通安全教育の場として、その役割が今後ますます期待されています。こうした2つの背景から、運転免許保有者に対する安全運転教育の分野で少しでもお役に立てればと思い、競技会開催の運びとなりました」
競技は6月4、5日の2日間、二輪部門が一本橋、ブレーキング、コーススラローム、パイロンスラロームの4種目、四輪部門が縦列駐車/車庫入れ、ブレーキング、フィギア、コーススラロームの4種目、計8種目が行なわれました。
■平和橋自動車教習所(東京都葛飾区)副所長 平良春さん
「指導員のレベルアップや運転の楽しさを再確認することが、初心者教育という自動車教習所本来の姿に活かせると思い参加しました」
■デルタ自動車四条教習所(京都府右京区)社長 臼井勝俊さん
「この企画に賛同したのは、全国の教習所が一堂に会することで、自分たちのレベルがどの程度かわかると思ったからです」
■フォージィ・光明池自動車教習所(大阪府和泉市)所長 野尻仁巳さん
「選手は参加して、免許教習試験前の生徒のプレッシャーなどよく理解できたと思います。また、二輪なら一本橋でのアクセルワーク、四輪ならスラロームやフィギアでの軌跡感覚など自分で苦労した過程でつかんだものを生徒に伝えていくことが本人の自信、さらにはレベルアップにつながっていくでしょう。指導力の向上や基本の重要性を再認識することにもなります。また、この影響を受けて、参加した選手以外の教習所指導員のレベルアップにもつながっていくことを期待しております」
■ 宮城洋一さん(沖縄県馬天自動車学校)
四輪部門 縦列駐車/車庫入れ、フィギア優勝
「教習所の指導員が一堂に会する競技会は前例がないので、この競技会に参加できたこと自体が嬉しいです。出場者はみな、速度調整が非常にうまい。1キロ2キロの速度が運転に大きな影響を及ぼすこと、ブレーキングが危険を安全に回避するためにいかに有効であるかをこの競技会で再確認しました。教習生へのアドバイス、日頃の練習内容などの情報交換ができたことも大きな収穫です。ここで得たものを教習生や、他の指導員にどんどんフィードバックしていきたいです。自分の教習所でも指導員のレベルアップをはかるこうした競技会を開いてみたいと思います」
本紙では、この他の優勝者の声や競技会の模様などを紹介しています。
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