MONTHLY THE SAFETY JAPAN●2001年4月号


「自分に向かって発信している」
  −受講者の心に残る双方向型の教育を−


警察庁科学警察研究所交通部交通安全研究室 内田千枝子

 現在、運転免許に関連して初心運転者講習、違反者講習、行政処分者講習、更新時講習などが実施されています。免許を持つ人は、いずれかの講習を経験しているはずですが、義務感が伴うからか、あまり印象に残っていないという声がよく聞かれます。
 「教材が十分に活用されているか、受講者はどう受け止めているのか疑問を抱いた」内田さんは『運転者教育教材、教育方法のあり方について』という研究をまとめています。
 内田さんは、警視庁運転免許本部で10年以上、運転教育に携わり、その過程で、運転教育が一方向型から参加体験型へと変化する時期を経験。「小集団、実車、ディスカッションを導入して、ドライバーに自らの問題点を考えさせる教育を目指しなさいという動きに現場は混乱しました。生きた教育をするには、目的は何で、どういう方法で教えるのか、誰が教えるのかまで考える必要があると痛感した」のだといいます。

 今号では、研究にともなって実施された実態調査の結果や内田さんが語るシミュレーター教育の課題についてお考えをお聞きしています。


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