21世紀に向けての提言
ホンダ安全運転普及本部は、この30年間交通社会に対してどのような役割を担ってきたのでしょうか。安全運転普及活動に深い関わりのある識者の方々に、その歴史を振り返っていただくとともに、21世紀に向けての安全活動の方向性をご提言いただきました。
安全運転活動を組織的に位置づけて継続したことを評価
 岡並木 (財)国際交通安全学会評議員

岡先生「安全運転のソフトとノウハウを開発し、それを組織的に交通教育センター等で実践し、全国の指導者に広げていくことを30年間一貫して続けてきたことを評価したいと思います。今後は、高齢者の広がりに対応した全人格的教育ができる指導者の養成に取り組んでいただきたいと思います」
ITSへの安全運転教育という視点からの支援
 小口泰平 芝浦工業大学教授・前学長

小口先生「30年前、ホンダ安全運転普及本部発足当時、『安全をセットにして初めて商品になる』と聞かされたときはとても感動しました。今後さらに先に進むために、1、安全対策技術普及の継続 2、自動車アセスメント制度とその活用の普及 3、ITSへの安全運転教育という視点からの支援の3つを提言したいと思います」

運転者の自己学習をサポートする方向への転換を
 長江啓泰 日本大学名誉教授
長江先生「安全運転普及本部はこの30年間、次の世代への働きかけについて問題意識を持って、時代の先取りをする活動をしてきました。21世紀はクルマの技術革新が一段と進む中で、ドライバーのニーズを把握し、いかに自己学習の場を提供し、サポートできるかが問われます。新たな課題に挑戦されることを期待します」

21世紀には「交通文化」の水準を上げるという課題に取り組むことを期待
 野口薫 日本大学教授・千葉大学名誉教授
野口先生「発足以来、実践面、行動面を重視した交通安全教育に一貫して取り組んできた点を最も評価したいと思います。これからの課題は進化するクルマと道路環境、そして機能的に制限を持つ人間とのミスマッチをどうするかだと考えます。運転は社会的行動であり、人間対人間の問題です。ホンダ安全運転普及本部には、『交通文化』の水準を上げるという課題に取り組んでほしいと思います」

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