「フィット」の
車中泊の使い勝手を検証!
![フリード+でキャンプをするイメージ写真](images/image01.jpg)
![フリード+でキャンプをするイメージ写真](images/image01.jpg)
「フィット」の車中泊の使い勝手をキャンパー目線で検証。気になるシートアレンジ後の荷室の寸法や段差をはじめ、快適な寝心地を実現するためのテクニックや、実際にキャンプ場でカーサイドタープを取り付けた際の使用イメージなどをご紹介します。
更新日:2021.07.28
INDEX
ポイント.1広さ
![ユーティリティー・モード時 ※数値はすべて撮影時に採寸した参考値](images/image03.jpg)
![※モデルの身長:約174cm](images/image04.jpg)
車中泊の際のシートアレンジは、後席の両側を倒したユーティリティー・モードを利用。後席はダイブダウン機構により、肩口にあるレバーを引くだけで倒すことが可能だ。簡単操作で荷室を広げることができる。
シートアレンジ後の荷室の寸法は縦が約144cm、斜めが約170cmと、横になるにはまだ長さが心許ない。より快適に寝るためには、このあとに紹介する助手席を前方にスライドするアレンジを実践しよう。また、倒した後席の上の床面は後方に向かって緩やかに傾斜しており、荷室との接続部には約7cmの段差もあるため、頭の位置を前席側にした方が寝心地がよい。
ワンポイントアドバイス
助手席を前にスライド+踏み台を活用して、
ベッドスペースを拡張!
![](images/image05.jpg)
![](images/image06.jpg)
助手席を最前端へスライドすることで、縦方向の長さを約174cmまで広げることが可能。しかし、助手席を前にスライドした分、後席との間に約34cmの隙間が生じるため、このままではまだベッドスペースとしては不十分。縦方向に寝るためにはこの隙間を埋める必要がある。
そこで今回は、ホームセンター等で購入できる市販の折りたたみ式の踏み台を活用して隙間を解消した。身長174cm以上の方は足を曲げて寝る必要はあるが、スペースが広くなったことで体の自由度が増し、窮屈さを格段に解消できる。
●助手席と後席との間にできるスペースの寸法
![※数値はすべて撮影時に採寸した参考値](images/image07.jpg)
・奥行き約34cm × 幅約36cm × 高さ約26〜33cm(助手席スライド最前端時)
助手席と後席との間にできる隙間は約34cm、助手席のスライドレールの間隔は約36cm。今回はここに踏み台を配置して、隙間を解消する。
床面から荷室フロアまでの高さは約26〜33cmで、助手席の下に傾斜があるため、手前よりも奥の方が床面が高くなっている。踏み台配置後もこの分の傾斜は残るが、頭側のためそれほど気にならない。
●今回使用した踏み台のサイズ
![※数値はすべて撮影時に採寸した参考値](images/image08.jpg)
・奥行き(天板)約22cm、(脚部)約30cm × 幅約36cm × 高さ約32cm
今回使用したのは、ホームセンター等で購入できる市販の折りたたみ式の踏み台。キャンプ中もジャグのスタンドとして活用したり、腰掛けとして使用したりと何かと使い勝手の良いアイテムだ。
●踏み台配置例
![※数値はすべて撮影時に採寸した参考値](images/image09.jpg)
![](images/image10.jpg)
![](images/image11.jpg)
踏み台を広げ、助手席と後席の間のスペースに配置してみるときれいに収まった。実際に寝る際は、上にマットを敷けばより万全だ。
ただし後席側より荷室側の方が一段低くなっているため、このまま長時間寝ると腰から脚にかけて違和感が生じる。より快適さを求めるなら、このあとに紹介する段差の解消法もあわせて実践しよう。
ポイント.2段差
![](images/image12.jpg)
![※数値はすべて撮影時に採寸した参考値](images/image13.jpg)
後席側よりも荷室側の方が一段低くなっており、後席と荷室の接続部に約7cmの段差がある。フィットはあらかじめそれを緩やかにする工夫が施されているが、このまま長時間横になると、それでも腰のあたりが気になる。
ワンポイントアドバイス
銀マットで段差を解消!
![](images/image14.jpg)
荷室側の一段低くなっている箇所はきれいな長方形状になっているため、対策が立てやすい。ホームセンターやインターネットなどで手に入る折りたたみ式の銀マットを2枚用意すれば、そのまま配置するだけで手軽に段差を解消できる。
●一段低くなった箇所の寸法
![※数値はすべて撮影時に採寸した参考値](images/image15.jpg)
・約62cm×約100cm
●今回使用した銀マットのサイズ
![](images/image16.jpg)
・折りたたみ時:約27cm(広げると約180cm) × 約100cm × 厚さ約5cm
●銀マットの配置例
![](images/image17.jpg)
![](images/image18.jpg)
今回は折りたたんだ状態で約27cm×約100cm×厚さ約5cmの銀マットを2枚用意。これを折りたたんだ状態のまま並べて配置すると、奥行きと高さは少し足りないが、横幅がジャストフィット。ご覧の通りきれいに収まり、段差もほぼ解消できる。段差の誤差は厚手のマットを敷けばまず気にならないが、より完璧を目指すのであれば、折りたたみ時の厚さが段差の約7cmにより近いものを購入しよう。
ワンポイントアドバイス
運転席後方のスペースも有効に活用!
![](images/image19.jpg)
ここまで紹介した工夫を駆使すれば、運転席後方のスペースも有効に使える。床面が限りなくフラットなため、コンテナなどの四角くて形の決まったアイテムも配置しやすく、快適な車内空間を作り上げることが可能だ。
ポイント.3キャンプ場での使用例
![](images/image20.jpg)
![※「ルーフレール」装着車。数値はHonda測定値](images/image21.jpg)
フィットにカーサイドタープを装着すれば、車内を寝床に、カーサイドタープの下をリビングにするスタイルが実現できる。今回撮影で使用したフィットCROSSTARは、全高157cm(メーカーオプションの「ルーフレール」装着車)。市販のカーサイドタープの中には使用推奨全高の範囲外のものもあるため、カーサイドタープを購入する際は適応しているか確認しよう。
今回使用した道具
![](images/image22.jpg)
![](images/image23.jpg)
今回持って行ったのは、ソロで1泊2日の車中泊キャンプを楽しむことを前提にした道具。車中泊キャンプではかさばるテントが不要なため、ご覧の通り、余裕をもって積載できた。
なお、フィットの純正アクセサリーには、車外からの視線を遮断できるプライバシーシェードの用意がない(2021年7月現在)。今回は持って行った道具に含めていないが、車中泊を快適に楽しむために欠かせないアイテムのため、各自用意しよう。
積んだキャンプ道具の一覧を見る
積んだキャンプ道具一覧
![車に積んだキャンプ道具一式の写真](images/itemlist_all.jpg)
チェア
カーサイドタープ
テーブル
クーラー
キッチン用テーブル
ラック
マットレス
バーナー
クッカー
食器・調理器具など
ゴミ箱×2
枕
寝袋
LEDランタン
オイルランタン
トング
焚火台
コンテナ
踏み台
銀マット×2
今回使用したクルマ
●フィット CROSSTAR
![](images/image24.jpg)
- ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
- ※荷物は、必要に応じてラゲッジベルトなどでしっかり固定してください。
- ※シートアレンジの各操作は、異物を挟んでいないか確認の上、無理に力をかけずに確実に行ってください。
- ※各キャンプ道具は撮影のため用意したもので、形状等により積める量が異なる場合もあります。あくまで参考としてください。
- ※当コンテンツ内にて掲載されているクルマのタイプ・ボディーカラーが販売されていない場合がございます。
詳しくはそれぞれの車種サイトでご確認いただくか、販売会社にお問い合わせください。 - ※このコンテンツは、2021年7月に撮影を行ったものです。
- 監修者(アドバイザー):
- 稲垣朝則
- 撮影協力:PICAさがみ湖 https://www.pica-resort.jp/sagamiko/