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2001 ロードレース世界選手権シリーズ
  第10戦 チェコGP(ブルノ)
 
  2001年 8月26日開催 前のレースへ | 次のレースへ  
  天候:晴れ 気温:34℃ コースコンディション:ドライ 観客:63,345人(3日間)  
     
  ロッシ今季6勝目!2位クリビーレ、3位カピロッシ
Honda勢が今季2度目の表彰台独占!250ccは加藤が3位
 
 
 
500ccポディアム、Honda勢が今季2度目の独占 今季6勝目、ロッシの走り クリビーレ、復調を感じさせる走りで2位 惜しくも3位の加藤、ランキングトップは堅持
 
 

後半戦のスタート。チェコのブルノで開催された第10戦チェコGPは、3クラスともに激しい熱戦が繰り広げられた。500ccクラスでは、予選2番手スタートのV.ロッシが、M.ビアッジ(Y)と激しい接戦を演じ、ビアッジが転倒し脱落して独走優勝を果たした。2位にクリビーレ、3位にカピロッシが入り、第2戦南アフリカGP以来、今季2度目の表彰台独占となった。ロッシは、この優勝で、ランキング2位のビアッジとの差を29点として、初タイトルに大きく前進した。250ccクラスは、予選2番手スタートの加藤大治郎がホールショットを奪ったが、原田哲也(A)、M.メランドリ(A)に交わされて惜しくも3位。しかし、ポイントでは依然として2位の原田に35点差と、優勝は果たせなかったが、ロッシ同様、初タイトルに貴重な表彰台をゲットした。125ccクラスは、シリーズ中盤から調子を上げているエリアスが今季2勝目。5戦連続で表彰台に立ち、ランキングでもトップに浮上。3クラスともに、Honda勢がポイントリーダー。3クラス制覇に向けて絶好の後半戦のスタートを切った。

 
   

5週間という長いインターバル。後半戦のスタートとなった第10戦チェコGPは、3日間通じて快晴に恵まれ、予選から好タイムが続出。しかし、決勝日は気温が34℃まで上がり、ライダーにもバイクにも厳しい条件の中で行われることになった。

昨年は、このコースを得意とするビアッジ(Y)が優勝を果たし、500ccルーキーのロッシは2位に終わっていた。それだけに、2年目のシーズン、そして9戦を終えて5勝、ランキングトップにいるロッシにとっては、今年は負けられない大会。今月上旬の鈴鹿8時間耐久レースでも優勝しているだけに、勢いに乗るロッシが、開幕前から大本命に浮上していた。

しかし、予選初日のフリー走行でトップに立ったのはカピロッシ。以下、G.マッコイ(Y)、C.チェカ(Y)、K.ロバーツ(S)と続き、ロッシは9番手と出遅れる。鈴鹿8耐で4位の宇川徹も14位と低迷。一方、前半戦に調子の波に乗れなかったクリビーレが5番手に浮上した。

そして午後の予選では、このサーキットで6回の優勝を果たしているビアッジ(Y)が暫定PPを獲得。以下、カピロッシ、ロバーツ(S)と続き、クリビーレは4番手。フリー走行に続いて登り調子をアピールすることになった。対して、フリー走行で9番手と調子の出ないロッシは、予選でも7番手に低迷。宇川も15位とセッティングに苦しむことになった。

しかし、2日目になって、ロッシが本来の調子を取り戻す。フリー走行ではトップタイムを叩き出し、2回目の予選でも、初日のビアッジのタイムにはわずかに届かなかったが、2日目のベストタイムを叩き出して2番手に浮上。初日から好調なカピロッシが3番手。クリビーレは8番手にダウンしたが、その差は僅差。長い不振から完全に脱したことを印象づけることになった。

また、初日15位に沈んでいた宇川は13番手へとポジションアップ。しかしタイムでは1秒以上のアップを果たし、クリビーレ同様、復調を感じさせる走りを披露することになった。

迎えた決勝レース。2日間の予選は28℃前後の気温だったが、決勝日は朝のウォームアップから30℃を越える厳しい条件となり、波乱の展開が予想された。しかし、セッションを追うごとに好調をアピールするロッシがウォームアップでも快走を見せて、再び、本命に浮上。PPスタートのビアッジ(Y)との戦いに注目が集まった。

しかし、ホールショットを奪ったのは、予選6番手のロバーツ(S)。それに、ビアッジ(Y)、阿部(Y)と続き、その後方にロッシ。しかし、ロッシはオープニングラップに阿部(Y)を交わし3番手に浮上。5周目にはビアッジ(Y)に交わされて2番手に落ちていたロバーツ(S)を交わして2番手に浮上した。

その時点で、トップに立っていたビアッジがややリードを広げ、ロッシがそれを追うという展開。逃げるビアッジをファステストラップを更新しながらロッシが猛追。中盤には、ビアッジ(Y)の背後にピタリとつけ、ビアッジ(Y)にプレッシャーを掛けることになった。

そのプレッシャーの中で、ビアッジ(Y)もペースを上げるが、ロッシも追撃の手を緩めず、13周目にはたまらずビアッジ(Y)が転倒。その時点で2位集団に7秒ものリードを築いていたロッシが、22周を走りきって、悠々の独走優勝を果たした。

その後方では、2番手につける阿部(Y)をクリビーレとカピロッシが猛追撃。ラスト2周で阿部(Y)を交わし、クリビーレは第3戦スペインGP以来、7戦ぶりの表彰台に立つことに成功。スタートで出遅れたが、クリビーレの背後まで猛烈に追い上げたカピロッシが3位に入ったことで、第2戦南アフリカGP以来のHonda表彰台独占を果たした。また、予選でセッションが決まらず苦戦していた宇川も、決勝では粘り強い走りを披露して3戦ぶりにポイント獲得の5位。ラスト6戦に期待をつないだ。

今季6勝目を飾ったロッシは、転倒して再スタートを果たすも10位のビアッジ(Y)に、29点差のリードを築き、初タイトル獲得に向けて大きく前進した。

今回の優勝でロッシは、125cc、250ccクラスに続いてブルノを制し、今季、スペインのヘレス、カタルニアと、3大会目の3クラス制覇となった。

250ccクラスは、予選2番手の加藤大治郎がホールショットを奪うが、2周目にPPスタートの原田哲也(A)に交わされ、終盤には、M.メランドリにも先行を許し、悔しい3位。これで、ランキング2位の原田(A)にポイントを詰められたが、手堅く表彰台に立ったことで、ロッシ同様、初タイトルに大きく前進した。

125ccクラスは大集団での激しい優勝争い。終盤になっても5台による競り合いとなったが、PPスタートのエリアスがラストラップに3台を抜く快走で今季2勝目。5戦連続表彰台に立つ活躍で、ランキングでもトップに立った。前戦ドイツで負傷、今大会復帰した上田昇は、セッティングが決まらず苦しい戦いとなり、11位。東雅雄もペースを上げられず13位に終わった。

 
 

V.ロッシ(500cc/優勝)
今日はハードなレースだった。スタートからハイペースで逃げるビアッジに追いつくまでが大変だったし、追いついてからもビアッジがペースを上げて辛かった。でも、ビアッジが前半から逃げようとしていることはわかっていたし、頑張ってついていこうと思った。勝負はタイヤが消耗する終盤になると思っていたが、ビアッジが転倒。その時点で後ろに大きなリードを築いていたし、それからは楽なレースだった。前回のドイツGPが散々な結果だったし、今回の優勝は嬉しかった。今回は、ひとりになってから、ヘルメットの中に蜂が入ってきて慌てた。バイザーを上げたら運良く出て行ってくれたので助かった。これでビアッジとの差をイタリアGPの前の29点に戻すことが出来た。残り6戦、今日のように集中して戦いたい。

A.クリビーレ(500cc/2位)
とっても嬉しいし、まるで夢のような2位だった。自分にとって、チーム、ファンにとって、こんなに嬉しい結果はないと思う。前回のドイツでは、予選で転んで決勝をキャンセルしているし、一日も早く、表彰台が欲しかった。それにしても、今日はハードなレースだった。特に、阿部との差がなかなか詰まらず、追いかけるのに苦労した。それに後ろにはカピロッシが迫ってきていたし、表彰台に立つのは厳しい状況だった。しかし、ビアッジが転んでからは、ペースを上げて阿部を抜くことが出来た。その後は2位を守るのに必死だった。今日の2位は手放しで喜びたい。

L.カピロッシ(500cc/3位)
序盤にグールベルグとぶつかってコースアウト。そこから追い上げるのが大変だった。でもラスト5周で表彰台のチャンスが見えてきて、それからは必死に走った。だから今日の3位という結果には満足している。それに、今日はクリビーレが2位になったことも嬉しかった。前回のドイツで自分とぶつかって転倒させていたし、二人とも表彰台に立てたことが嬉しかった。この数戦はフロントに問題を抱えていたが、今日はいいフィーリングだった。

宇川  徹(500cc/5位)
予選初日は、セッティングの方向を完全に見失っていた。それが2日目の予選でいい方向になり、決勝では、なんとか5位でフィニッシュすることが出来た。予選から抱えていたチャタリングの問題は完璧には解決出来なかったが、それでも、セッティングの方向は見えて来た。ヨーロッパラウンドになってから調子を落としていたし、ここからがスタートだと思って、残り6戦、頑張りたい。

加藤大治郎(250cc/3位)
今日のレースは悔しかった。とにかく、後ろにいたのでは勝てないと思ったし、出来るだけ前に出ようとした。しかし、原田さんに抜かれ、その原田さんには追いつかないと思ったが、メランドリは抑えたかった。しかし、後ろにいると横にも並べないし、とても抜けなかった。メランドリのミスで前に出ることが出来て逃げようと思ったが、抜かれてしまった。いまは、ポイントのことを考えず、とにかく一戦一戦勝つことを考えて走りたい。

立川章次WGP総監督
今大会は、このサーキットで事前テストを十分に行っているヤマハ勢が必勝体制を敷いていたし、厳しい戦いになると思っていた。しかし、選手、スタッフ、チーム全員が、バイクのセッティングの方向をきっちりと見定めて決勝に向けて万全の状態を作り出してくれた。特に優勝したロッシは、ビアッジとの差を、10点から29点に広げることに成功して、これからの戦いでも、今までより余裕が生まれたのではないだろうか。後半戦に向けて、今大会は、素晴らしいスタートになった。

 
       
 
     
  ロードレース世界選手権 第10戦 結果表  
 

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■500ccクラス
POS RIDER MACHINE TEAM LAPS TIME
1 V.ROSSI Honda NSR500 NASTRO AZZURRO Honda 22 45'01.044
2 A.CRIVILLE Honda NSR500 REPSOL YPF HONDA 45'04.418
3 L.CAPIROSSI Honda NSR500 West Honda PONS 45'04.811
4 N.ABE Yamaha Antena 3 Yamaha-d'Antin 45'05.101
5 T.UKAWA Honda NSR500 REPSOL YPF HONDA 45'07.618
6 G.McCOY Yamaha Red Bull Yamaha WCM 45'08.388
7 C.CHECA Yamaha Marlboro Yamaha Team 45'11.733
8 S.GIBERNAU Suzuki Telefonica Movistar Suzuki 45'16.245
9 A.BARROS Honda NSR500 West Honda PONS 45'25.776
10 M.BIAGGI Yamaha Marlboro Yamaha Team 45'30.802
11 N.HAGA Yamaha Red Bull Yamaha WCM 45'43.711
12 O.JACQUE Yamaha Gauloises Yamaha Tech 3 45'44.107
13 J-L.CARDOSO Yamaha Antena 3 Yamaha-d'Antin 45'57.476
14 H.AOKI Honda NSR500V Arie Molenaar Racing 46'14.359
15 J.STIGEFELT Sabre V4 Sabre Sport 47'04.244
16 B.VENEMAN Honda NSR500V Dee Cee Jeans Racing Team 47'08.109
--- CLASSIFIED ---
R K.ROBERTS Suzuki Telefonica Movistar Suzuki 15 31'03.489
R A.WEST Honda NSR500V Dee Cee Jeans Racing Team 14 29'51.212
R L.HASLAM Honda NSR500 Shell Advance Honda 9 18'47.023
R J.VD GOORBERGH Proton KR Proton TEAM KR 8 16'53.167
R B.CLARK Honda NSR500V Shell Advance Honda 5 10'58.800
R S.GERONIMI Paton Paton Grand Prix 11'06.903
 

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■250ccクラス
POS RIDER MACHINE TEAM LAPS TIME
1 T.HARADA Aprilia MS Aprilia Racing 20 41'32.599
2 M.MELANDRI Aprilia MS Aprilia Racing 41'35.342
3 D.KATOH Honda NSR250 TEAM TELEFONICA MOVISTAR Honda 41'35.396
4 F.NIETO Aprilia Valencia Circuit Aspar Team 42'03.914
5 R.ROLFO Aprilia Safilo Oxydo Race 42'05.168
6 R.DE PUNIET Aprilia Equipe de France - Scrab GP 42'06.422
7 E.ALZAMORA Honda NSR250 TEAM TELEFONICA MOVISTAR Honda 42'07.770
8 S.PORTO Yamaha Dark Dog Yamaha Kurz 42'07.985
9 N.MATSUDO Yamaha Petronas Sprinta Yamaha TVK 42'08.262
10 A.DEBON Aprilia Valencia Circuit Aspar Team 42'14.158
11 K.NOHLES Aprilia MS Aprilia Racing 42'18.902
12 R.LOCATELLI Aprilia MS Eros Ramazzotti Racing 42'19.212
13 S.GUINTOLI Aprilia Equipe de France - Scrab GP 42'22.335
14 F.BATTAINI Aprilia MS Eros Ramazzotti Racing 42'22.974
15 L.LANZI Aprilia Campetella Racing 42'24.091
16 T.SEKIGUCHI Yamaha Edo Racing 42'29.152
17 L.BOSCOSCURO Aprilia Campetella Racing 42'29.204
18 D.CHECA Honda RS250R Team Fomma 42'34.936
19 D.DE GEA Yamaha Antena 3 Yamaha-d'Antin 42'49.994
20 R.CHIARELLO Aprilia Aprilia Grand Prix 42'50.111
21 D.TOMAS Honda RS250R By Queroseno Racing Team 42'50.333
22 J.VIDAL Aprilia PR2 Metrored 42'50.439
23 J.VINCENT Yamaha QUB Team Optimum 42'50.756
24 L.COSTA Yamaha Antena 3 Yamaha-d'Antin 43'07.154
25 G.RIZMAYER Honda RS250R Biro Racing Team 43'31.895
26 J.DI SALVO Honda RS250R Cruise America G.P.Racing 19 41'43.079
27 N.RANK Honda RS250R MSC Schleizer Dreieck 41'58.832
28 C.BARROS Yamaha Dark Dog Yamaha Kurz 42'09.742
--- CLASSIFIED ---
R S.YUZY Yamaha Petronas Sprinta Yamaha TVK 14 29'42.040
R J.McWILLIAMS Aprilia MS Aprilia Racing 13 29'07.119
R V.CASTKA Yamaha Edo Racing 7 15'27.774
R S.EDWARDS Honda RS250R FCC-TSR 5 11'15.185
DNS A.HOFMANN Aprilia Racing Factory
 

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■125ccクラス
POS RIDER MACHINE TEAM LAPS TIME
1 A.ELIAS Honda RS125R Telefonica Movistar jnr Team 19 41'27.703
2 L.CECCHINELLO Aprilia MS Aprilia LCR 41'28.392
3 S.JENKNER Aprilia LAE - UGT 3000 41'28.789
4 Y.UI Derbi L & M Derbi Team 41'28.859
5 M.SABBATANI Aprilia Bossini Fontana Racing 41'31.371
6 J.SMRZ Honda RS125R Budweiser Budvar Hanusch 41'35.507
7 J.HULES Honda RS125R Matteoni Racing 41'35.520
8 D.PEDROSA Honda RS125R Telefonica Movistar jnr Team 41'35.688
9 G.TALMACSI Honda RS125R Racing Service 41'36.231
10 S.SANNA Aprilia Safilo Oxydo Race 41'41.578
11 N.UEDA TSR-Honda FCC-TSR 41'48.193
12 A.DE ANGELIS Honda RS125R Matteoni Racing 41'53.685
13 M.AZUMA Honda RS125R Liegeois Competition 41'53.830
14 J.OLIVE Honda RS125R Telefonica Movistar jnr Team 41'57.838
15 E.BATAILLE Honda RS125R Axo Racing Team 41'58.296
16 M.GIANSANTI Honda RS125R Axo Racing Team 41'58.441
17 A.RODRIGUEZ Aprilia Valencia Circuit Aspar Team 41'58.657
18 P.NIETO Derbi L & M Derbi Team 41'58.993
19 A.NIETO Jr. Honda RS125R Viceroy Team 41'59.814
20 A.BRANNETTI Aprilia Team Crae 42'12.934
21 G.CAFFIERO Aprilia Bossini Fontana Racing 42'26.044
22 A.ARAUJO Honda RS125R Liegeois Competition 42'38.610
23 G.BORSOI Aprilia LAE - UGT 3000 42'38.621
24 J.BUCH Honda RS125R PEV-Spalt-ADAC Sachsen 42'39.183
25 T.KIRMEIER Honda RS125R Ivetra-Seel Racing Team 42'39.395
26 I.KALAB Honda RS125R ELF Revena Team 42'39.687
27 M.SMRZ Aprilia Sonax Racing Aprilia 42'39.808
28 V.BITTMAN Honda RS125R BRC Racing Team 42'40.363
29 T.MIKSOVSKY Honda RS125R Klub R.J.T. 42'40.452
--- CLASSIFIED ---
R S.PERUGINI Italjet Italjet Racing Team 17 37'33.569
R M.PETRINI Honda RS125R Racing Service 13 29'18.608
R M.POGGIALI Gilera Gilera Racing Team 11 24'04.295
R A.VINCENT Honda RS125R Team Fomma 24'04.395
R R.JARA Aprilia MS Aprilia LCR 8 17'45.205
R G.SCALVINI Italjet Italjet Racing Team 4 9'12.652