2001年全日本GT選手権第6戦が鈴鹿サーキットで開催された。今回、NSX勢は新デザインのフロントカナード、ディフューザー部の大型バーチカルフィン、大型リヤウイング翼端板から成る改良型空力パッケージを装備した。この結果向上した空力性能は、公式予選結果で証明された。なんと8号車の土屋圭市/金石勝智組がポールポジションを獲得、1号車の道上龍/光貞秀俊組が2位、18号車のセバスチャン・フィリップ/ブノア・トレルイエ組が3位と予選を席巻したのだ。また100号車の飯田章/伊藤大輔組は9位、前回優勝を遂げウェイトハンディを70kg搭載した64号車のドミニク・シュワガー/松田次生組は16位につけた。
決勝は曇天の下、いつ雨が降り出すかわからない状況でスタートを迎えた。各チームともスタート用タイヤの選択に頭を悩ましたが、一旦降り出した雨はスタート直前に止み、結局各車ドライタイヤでスタートした。
スタートでは予選6番手だった6号車スープラが首位に立ったが、金石はその直後につけて激しく追い立て自滅を誘って9周目に首位を奪い返した。この結果、金石の後には光貞が続き、さらに飯田が順位を上げてレース中盤にはNSXの1-2-3体制が出来上がった。一方、64号車、18号車は相次いで周回遅れとからんでスピンオフし順位を大きく落としていった。また、1-2-3体制の一角を守っていた100号車も伊藤が引き継いでからやはり周回遅れとからんで左フロントサスペンションを壊し、修復に時間をとって順位を落としてしまった。18号車と100号車は完走を遂げたが64号車はリタイアを喫した。
その後はレースに大きな波乱はなく、首位で8号車を引き継いだ土屋、2位で1号車を引き継いだ道上ともに危なげなくポジションを守りきりチェッカー旗を受けた。8号車にとっては今季初優勝、NSXにとっては3勝目である。この結果、土屋/金石組と道上/光貞組は選手権ポイントを56点に伸ばしてシリーズランキングで同点2位となり、58点で首位を守った38号車スープラに乗る竹内浩典/立川祐路組と、シリーズチャンピオンを賭けて最終戦に臨むことになった。
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