第7戦 モナコGP
6月1日(木)快晴。暑い、暑い。
今日から6月。ぼくのモナコ取材も今年で13回目になりますが、6月に入ってからのモナコGPは、記憶になかったような気がします。
毎年こんな風に日程が動くのは、このグランプリがキリスト教の祝日「アサンシオン」に合わせてるから。キリスト教の祝日の多くは、月の満ち欠けで日にちが決まるので、毎年移動するというわけです。余談ですが、この「アサンシオン」。誰かの昇天した日なんですが、キリストだったか聖母マリアだったか、どうも思い出せない。ここに書くためにフランス人の元ラリードライバーで今はカメラマン、「15年間宗教学を勉強した」というボーモンおばさんに聞いても、定かでない。あとで確認しておきます。

昨日の晩、2輪GPのライダー岡田忠之くんが、ぼくらのホテルまでわざわざ来てくれました(スクーターに乗って)。彼は去年からモナコに住んでいて、その際アパート探しを手伝って以来の縁です。昨年はタイトル争いをしたほどでしたが、今年は開幕以来ちょっと不調。でも、「今年モデルのどこを改良したらいいか、この前のテストで全部わかったんで、これからは全戦勝つつもりで行きますよ」と頼もしいことを言ってました。そしたら、「そう言うの、もう5回目ぐらいだろ」と、隣の折原カメラマンに突っ込まれてました。非常に折り目正しく、でもユーモアセンス抜群の好青年です。

GP初日の木曜日。すでに崖っぷち席は、朝10時過ぎにはごらんのようにびっしり。
ここも確か有料で、といっても2000円はしないくらいのはず。それでプールシケインあたりから最終コーナー、メインストレートまで見えるから、十分堪能できます。

モナコ名物ローズヘヤピン。ただしこのホテルの名前が、「ローズ」から「モンテカルロ・グランドホテル」に去年から変わったんで、コーナーの名前も合わせて変わったのかも。
シューマッハのヘルメットのカラーリングが変わったのが、見えるでしょうか。てっぺんも赤くなって、ちょっと見には去年のアーバインみたい。ブルーのアクセントがなくなって、メリハリがなくなってしまいました。

続いて名物その2。トンネルの中。歯の悪い人は、ここで観ないほうがいいです。大げさでなく、マシンの振動で歯がビリビリ来ます。トンネル内の反響のすごさも、耳栓が効かないくらい。いっしょに見てた編集長は、大喜び。以前よりずいぶん照明が明るくなったとはいえ、日向から突っ込んできたら一瞬目の前が真っ暗になるはず。それでもかまわず時速200km以上で突っ走るんですから、F1ドライバーはやっぱりどこか変。

見ている目の前で、ベネトンのブルツが突っ込んできました。それほどスピードの出てない場所でしたが、バリヤにぶつかってフロントウィングがバリッと取れてしまいました。事故の瞬間のマーシャルの対応のすばやかったこと。さすがモナコの修羅場で訓練を積んでるだけあります。

これもモナコ名物の(しつこい?)消防士のヘルメット。30℃を越える今日の陽気の炎天下、こんな格好でじっと2時間立ちつくしてます。
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