Report rd.09
ロードコースに強いホンダ、今年も健在!

'96年にザナルディがチャンプカー(インディカー)の初優勝を決めたロードコース、ポートランド
前回のこのコーナーでも紹介したが、ホンダは現在チャンプカーのレースが行われているすべてのロードコースで勝利を納めている。全19戦で行われる今シーズンのうち、ロードコースは全部で4つ。今回行われたオレゴン州のポートランドに始まり、オハイオ州のミドオハイオ(レキシントン)、ウィスコンシン州のロードアメリカ(エルクハートレイク)、そしてカリフォルニア州のラグナセカと、どれもがアメリカを代表する素晴らしいロードコースだ。
日本やヨーロッパでは、このような常設されたロードコースが一般的であり、日本のファンにとっては最も親しみやすいサーキットと言えるだろう。チャンプカーといえば、オーバルコースやダウンタウンなどに仮設されるストリートコースでのレースに注目が集まりやすいが、これらのロードコースでも、毎回エキサイティングなバトルが繰り広げられる。
今回のアレックス・ザナルディの優勝で、今シーズン6勝目、現在4連勝中のホンダだが、かつて達成した5連勝の記録を破ることができるか注目が集まっている。参戦3年目の1996年、このポートランドでザナルディがチャンプカーの初優勝を獲得して以来、クリーブランド、トロント、ミシガン、ミドオハイオと5連覇。念願のマニュファクチャラーズとドライバーズの両タイトル、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの3冠を達成したのだった。この年のホンダのロードコースでの優勝回数は全部で3回であり、全てザナルディ。また、その翌年もロードコースで3勝を挙げているが、その内の2回がザナルディであり、今までにホンダが挙げたロードコースでの6勝のうち、5勝がザナルディによってもたらされているのである(残りの1勝は昨年のラグナセカで、ジミー・バッサーが優勝。ザナルディは3位に入り、チャンピオンを決めた)。
F1で実力を発揮することができず、チャンプカーという新天地を求めてアメリカにやってきたザナルディは、得意なロードコースで大活躍。初年度にルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、翌年チャンピオンとなったのだが、全ては2年前のこのポートランドから始まったのである。
次回は空港の滑走路を舞台とするクリーブランド。一昨年はジル・ド・フェラン、昨年はザナルディが優勝した。ホンダの2度目の5連勝達成に期待がかかる。
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