ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論100切りの最短ルートはコレだ!
超・効率的なゴルフ上達法

2022.02.10

ゴルフブームと言われる昨今ですが、始めてはみたものの、なかなか上達できずにいるゴルファーは少なくないのではないでしょうか。今回はそんな方々のために、効率的に上手くなる方法をご紹介したいと思います。昔もいまもスコア100が大きな壁となっているのは変わりませんが、最短最速でこの壁を越えてしまいましょう!

練習するクラブを3本に絞る

上手くなれない人に多いのは、練習、およびコースでのプレーに戦略がないことです。14本すべてのクラブを練習しようとしてどれも身にならなかったり、コースでは苦手なクラブをチョイスしてOBやチョロといった0点のショットを打ったり…、これではいつまでたってもスコアはまとまりません。もしもこんな悪循環にハマっているなら、いますぐ何を練習し、何をしないのかを明確に決めてしまいましょう。時間は有限です。「しないこと」を決めるのが戦略だということを理解し、練習するクラブを絞りたいところです。

といっても、どのクラブを練習すべきか迷うところですが、ここでは3つに決めてしまいましょう。ズバリ、ドライバーと9番アイアン、そしてパターです。

ドライバーは6割の力で十分

初心者のうちはドライバーを避ける傾向にありますが、ドライバーから逃げていたらいつまでたっても上手くなれません。「ドライバーは苦手なのでアイアンでティーショットを打ちます」という上級者はいませんし、ドライバーが打てない人がフェアウェイウッドを打てるはずもないのです。

ティーアップできる上にクラブヘッドも大きいドライバーは、むしろやさしいクラブだと思って練習に取り組むことが必要です。といっても、ヘッドが小さな古いモデルはやはり難しいので、ヘッド体積が460ccある比較的新しいモデルを使ってください。できればヘッドの形状はシャローフェース(球が上がりやすいのが特徴)のものを、シャフトは硬すぎないものを選びましょう。安い買い物ではありませんが、時間の無駄を省くためにここは投資のしどころです。

練習する際には飛ばそうとするのではなく、遠心力を感じながらリズムよく振るようにしましょう。スイングの大きさも力の入れ方も6割のイメージで十分。男子は180ヤード、女子なら130ヤード飛べばまずはOKです。40ヤードの幅の中に打っていけるようになれば、コースでOBを打つこともなくなります。

ドライバーは6割の力で打てば十分距離が出る。クラブヘッドが円弧を描くよう意識してスイングしよう。

ドライバー以外はすべて9番アイアンで

ドライバーを打ったら次は9番アイアンがおすすめです。フェアウェイウッドは難しいし、ユーティリティも意外とポカが出ます。となると7番アイアンで、となるかもしれませんが、初心者のうちは7番でも大きなミスが出るものです。だったら9番アイアンを打ち込んで、最低でも100ヤードは飛ばせるようにしておきましょう。女子なら70ヤードですね。そうすれば、パー4は3打でグリーンの近くまで持っていけるので、ボギーを取れる確率が高くなります。

9番アイアンを徹底的に練習することが上達への近道。すべて9番でプレーしていつものスコアと比較してみよう。

どうしてもピンまで届くクラブを使いたくなりますが、100を切りたいならぐっと我慢して9番アイアンを打ち続けることです。1発のナイスショットよりも、OBを打たないことのほうがスコアを縮めるのに役立つからです。余談ですが、シングルゴルファーの多くが8番もしくは9番アイアンを徹底的に練習した時期があると答えた調査結果もありますし、9番アイアンを打ち込んで上手くなったと語るプロも少なくありません。このように9番アイアンは上級者への登竜門でもありますから、練習し過ぎることはないのです。

アプローチでも9番アイアンを使いましょう。バンカーに入らない限り、ウェッジを使わないことが無駄なストロークをなくしてくれます。残り50ヤードでも、グリーン周りからでも、9番アイアンで打ってください。その際には手首をこねず、パターのつもりで打つことから始めましょう。そうしているうちに距離感が出てきますし、スイングもよくなってくるはずです。低めの弾道でグリーンに乗せられるようになったら、面白いようにスコアはまとまり始めます。

自宅で練習を積めばパット数は必ず減る

最後にパッティングですが、初心者のうちは最もストロークを減らせる要素なので、家でコツコツ練習しましょう。絨毯でも構いませんが、できればパターマットを用意して1.5~2メートルをひたすら打ちます。漠然と打つのではなく、何球連続でカップインさせられるかに挑戦してください。集中し10球、20球、30球、と記録を伸ばしているうちに、自然とパッティングのスキルは上がりますし、外れたときにどこが悪かったかもわかってくるでしょう。

スコアメークのためには、パッティングの練習に多くの時間を割くのが効率的。連続してカップインさせる練習を続けると、自然にストロークが良くなってくる。

この練習を積めば必ずパット数は減りますので、まずは1ラウンド36ストローク以下を目指してください。100を切れない人は3パット4パットを簡単にやってしまうものですが、それがなくなるだけでスコアは劇的に減ります。

いかがでしたか? もちろんこれは一例でありあくまでも提案ですが、一度騙されたと思って、ドライバー、9番アイアン、パターの3本でプレーしてみてください。ドライバーはOBを打たないよう安全な方向を狙って打ち、その後は9番アイアンでバンカーに入れず、着実に前進していきましょう。グリーンに乗ってから2パットで収まるようになれば必ず100は切れるはずですよ!

絵と文
Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

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