イサキ
分類
スズキ目コショウダイ亜科イサキ科イサキ属
学名
Parapristipoma trilineatum
別名
イサギ

刺し身の盛り合わせ
(皮霜造り/焼き霜造り/そぎ切り)

身も皮も美味しいイサキの味を引き出す

きれいな薄ピンクの身でクセがなく、多くの人に好まれるイサキ。食べやすいそぎ切りが定番だが、イサキは皮も美味しい。その皮を楽しむ「皮霜造り」と「焼き霜造り」も作れば、味わいのバリエーションが増す。

材料(1~2人分)
  • ・イサキ(中型2尾/300g)
  • ・つま、けん(大葉、ダイコン、花穂、オゴノリなど適宜)
作り方
1
【皮霜造り】は松皮造りとも呼び、皮のうまみを生かすお造り。3枚におろして腹骨をすいたあと、背身と腹身の間に並ぶ血合骨を残さず抜き取る(写真)。大型(40cmくらい)の場合は、背身と腹身に分けたあとに血合骨部分を包丁で切り取るとよく、皮霜造りには身の高さがある背身のほうを使う。
2
血合骨を抜く時は、頭の切り口側面の骨を残しやすいので忘れずに。
3
皮目に横1〜2本の飾り包丁を入れる。
4
少し傾けたまな板に、皮目を上にした半身を置く。ペーパータオルかさらしを被せ、皮目が反り返る程度に手早く熱湯を注ぐ。
5
熱が身に入りすぎないように急いで氷水に浸す。
6
身の芯まで冷えたら、ペーパータオルなどで水気をふき取る。
7
この状態で身をペーパータオルなどに包み、数分ほど冷蔵庫で寝かせると、このあと切り分ける時に皮が崩れにくいのでおすすめ。
8
皮霜造りにする場合の切り方は平造り。刃先は若干左に傾け、身幅1~1.5cmを目安にして大きく引き切りを行なう。
9
切り取った身はひと切れずつ、刃の側面で右手に移していく。
10
半身の皮霜造りを平造りで切り分けた状態。
11
【焼き霜造り】は、熱湯の代わりにバーナーの火で皮目をあぶる。台座に燃えないステンレスのトレーなどを敷き、皮目を上にして半身を置く。調理用やアウトドア用に市販されているカセット式バーナーで、皮目に薄い焼き色が付く程度にあぶる。
12
手早く氷水に浸して冷やし、余分な水分をふき取ったら、皮霜造りと同じように少し冷蔵庫で寝かせたあと、平造りで切り分ける。
13
【そぎ切り】は、皮を引いてから薄く切り分ける基本的な刺し身。皮引きは尾の付け根を指先で押さえて刃先を入れたら……
14
刃先を引きつつ身を切り離していく。
15
これは背身と腹身の皮を引き取った状態。
16
左手から薄くそぎ取りながら身を切り分ける。つま、けんをあしらいながら、そぎ切り、皮霜造り、焼き霜造りのそれぞれを皿に盛れば完成。
図解!イサキの刺し身の切り方
イサキは身がしっかりしている。背身と腹身に分けて血合骨を切り落とし、皮を引いた身を刺し身にする時はそぎ切りがおすすめ。また、皮も美味しいので皮霜造りや焼き霜造りも美味しいが、その場合は熱が入った身が崩れないように平造りで切る。
【そぎ切り】
1
皮を除いた背身または腹身を使用。基本として身の高い側(切り口)を向こうに向けて置き、左端から包丁を寝かせて入れ切っていく。たとえば表身(上身)の背身なら上図のように置く。
2
切り終わった身は左手で1枚ずつ左上方向に重ねて置いていくときれいに並び、そのまま盛り付けられる。
【平造り】
皮霜造りや焼き霜造りの場合は、皮が柔らかくなっているので、皮目を上に右からまっすぐ縦(あるいはやや左に傾けて)平造りに切り分けていき、切った身は右方向に移していく。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。