• 釣り方 :

フロッグの
チューニングのやり方

市販されているルアーを
釣り場で機能する状態に仕上げる

雷魚釣りはフロッグのチューニングから始まる。雷魚釣りに対応するメーカーからさまざまな形状のフロッグが販売されているが、基本的な構造はどれも同じ。まずは気に入ったデザインのものでやってみればよい。工具以外のアイテムは、雷魚釣りのコーナーがある釣具店や専用ショップで手に入る。

ウェイトの位置を調整し、ルアー内部への水の浸水を防ぐシーリングをして、魚にアピールするブレードを追加で取り付けた状態のフロッグ。このような調整を自分のアイデアで行なう
ウェイトの位置により釣りをするフロッグの浮き方が変わる。作業中はアクリル水槽に浮かべて浮き角度や姿勢をチェック。このような「横浮き」に仕上げると、水面を滑るように艶めかしくアクションする
ウェイトを後方に寄せて「縦浮き」に調整すると、キビキビとしたドックウォークアクションで雷魚に存在をアピールする。風がある時などにルアーが安定して使いやすくなる
用意するもの
フロッグ(市販の状態)、アトラクター(ブレードやファーなど)、ブレードクリップ、シーリング剤、瞬間接着剤、硬化促進剤(プライマースプレー)、スレッド&ボビンホルダー、熱収縮チューブ、シリコンチューブ(ウキゴム)、ライター、ニードル、ラジオペンチ、スプリットリングプライヤー、アイ抜きスティック、ハサミ、爪楊枝
 

1.ウェイト位置の調整

フロッグの中はこのようになっており、フックシャンクに巻かれた板オモリの位置を調整することで姿勢を変えられる(写真は購入したままでウェイト位置調整をしていない状態)。作業する際は、まずボディーを裂かないよう慎重にフックとアイを引き抜いたら、あとは自分好みの浮き角度をイメージしてオモリの位置を決めて固定する。フロッグのボディーからフックとアイを抜く時は、フロッグの口を破らないようお湯で温めてから抜くとスムーズ
ウェイト位置の調整作業は、まずラジオペンチでオモリの位置を動かし、好みの位置を決めたら再びラジオペンチでかしめる。その後、オモリ部分全体を覆うようにやや大きくカットした収縮チューブを被せてライターであぶり固定する。なお、慣れたアングラーの中には、同梱されている板オモリは使用せず、作業のしやすいワイヤ状のオモリを巻く人も多い
さらに別にカットした収縮チューブをフックに被せて再びライターであぶり、ウェイトの位置を完全に固定する

2.フックアイの強化

フックアイはそのままだとやり取りの最中に開いてしまう可能性があるのでスレッド(糸)で補強する。スレッドはフックアイの下部に結んで締め込み、下から上、上から下と折り返して二重に巻いたら、最後は2回のハーフヒッチで巻き留め、ほどけないように端をライターであぶってコブを作る。その後、スレッド部分には液状タイプの瞬間接着剤を染み込ませて、硬化促進剤のプライマースプレーを吹き付けておく
さらにフッキングの瞬間に雷魚の口の内でフロッグのボディーがズレないよう、フックアイのスレッド部分に適度な長さにカットしたシリコンゴム(写真のピンクの部分)を被せ、ズレないように瞬間接着剤を垂らして硬化促進剤で硬化。最後にシリコンゴムの上からフックのシャンク部分にかかるまで熱収縮チューブを被せてライターであぶり、写真のようにフックアイとフックを一体化させる

3.浸水防止のスレッドを巻く

強化したフックアイをフロッグのボディーに戻したら、浸水とボディーのズレを防ぐためにフロッグの口に細めのスレッドを巻きつける。適当に巻きつけたらハーフヒッチでフィニッシュ。最後に軽く締め込めば、結び目がスレッドの下に潜り込む。結び目をカットしたらライターで端をあぶってコブを作っておく

4.空気穴の作成

雷魚がフロッグをくわえた際にボディー内部からスムーズに空気が抜ける穴を開ける。ライターで熱したニードルをフロッグの尻に当てて差し込むだけ。なお、尻に開けるのが一般的だが、浸水しなければどこに開けてもよい

5.フックの仮止めとシーリング加工

次にシーリングの作業を行なう。まずフックの位置を決めて、瞬間接着剤で仮留めしておく
そこからフックホールの隙間をシーリング剤で埋めていく。一度塗りでは被膜が薄いので、最低でも3回は重ね塗りする。その際、スレッドを巻いた口の部分もシーリング剤を塗る。爪楊枝でシーリング剤をかき混ぜ、少し置いておくと粘度が高まって作業がやりやすい。最大のコツは焦らないこと。乾いたらダンゴの完成
そこからフックホールの隙間をシーリング剤で埋めていく。一度塗りでは被膜が薄いので、最低でも3回は重ね塗りする。その際、スレッドを巻いた口の部分もシーリング剤を塗る。爪楊枝でシーリング剤をかき混ぜ、少し置いておくと粘度が高まって作業がやりやすい。最大のコツは焦らないこと。乾いたらダンゴの完成

6.アトラクターのセット

ダンゴが出来上がったら、そのままで使用しても問題ないが、好みに応じてブレードやラビットファーなどのアトラクターを装着する
※このコンテンツは、2022年7月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。