防寒着を手放せない季節を迎えた。地域によってはすでに雪に閉ざされ、釣りは来年の暖かくなる季節までおあずけと思っている人も多いかもしれない。
でも、そんな寒い季節だからこそ強くおすすめしたいのが今回紹介する沖縄県のお手軽ソルトゲームだ。亜熱帯地方に属する沖縄県は12月に入っても最高気温は20℃以上。25℃以上の夏日も珍しくなく、天候に恵まれれば短パンとTシャツでもOKという別天地。暑すぎる夏よりも快適に過ごせ、避暑地ならぬ避寒地として最適の楽園といえる。しかも国内屈指のリゾート地である沖縄も冬期は観光オフシーズン。航空チケットや宿泊費も割安といいことづくめだったりする。
せっかくのリゾート地。釣りだけではなく観光も楽しみたい。釣り好きの方のなかには旅行に行くたびに
タックルを忍ばせている人も多いと思うが、意外に観光と釣りの両立は難しく、せっかく持って行ったタックルの出番はほとんどなく、無理やり数時間だけロッドを振っても釣果に恵まれないことのほうが多いはず。そんななかで、ここ沖縄は自信をもって観光と釣りの両立ができる稀有なリゾート地だと断言できる。
那覇空港に着いてレンタカーを借りたら、真っ先に向かってほしいのが『シーランド』や『寄宮フィッシングセンター』といった大型釣具店。現地スタッフに「こんな釣りをしたい。こんなタックルを持ってきている」と伝えれば的確なアドバイスをもらえるはず。とにもかくにも現地の釣具店で情報を得て、よく釣れているというご当地ルアーを購入するのが得策だ。
本土よりひと足早く2kgオーバーがお目見えする
アオリイカのエギングは冬から本格シーズンを迎える。
ボトムにはサンゴがあるため
リーダーは3号以上の太目が無難という程度で、あとは通常の釣り方と一緒。ただし、南国ならではの大型コウイカであるコブシメがヒットする可能性もあるので、
ギャフや
玉網は必携。釣り場は那覇市内の港湾部をはじめ本島沿岸部ならどこでもねらうことができる。よさそうな釣り場を探して海沿いの道をドライブするだけでも気分爽快である。
また、エギングが楽しめる遠浅のリーフ内には多彩なロックフィッシュが潜んでいる。透明度抜群の海なので、サンゴの際に
ジグヘッドリグや
ミノーを通せば、現地でミーバイと呼ばれる多彩なハタ類が果敢にルアーを追うはず。現地でイシミーバイと呼ばれるカンモンハタはもっとも手軽なターゲット。そのほか高級ハタのスジアラ、
バラハタ、
アカハタなど多彩なハタ類が待っているハタ天国がここ沖縄の海なのだ。
港湾部やリーフのみならず河口付近も多彩な魚たちが遊び相手になってくれる。小型の
ポッパーやシャッドを速引きすればミニトレバリーをはじめ、
ダツ、ヤガラ、カマスがド派手なチェイスを見せてくれる。またボトム付近を探れば大型の
マゴチやティラピアもねらえ、とくにティラピアは那覇市街地を流れる河川内でも釣れることから、場所によっては那覇市内のホテルから徒歩圏内で釣りが楽しめるかもしれない。
とにかく何が釣れるかわからない面白さがいっぱいの沖縄。フエダイ、フエフキダイの仲間も沖縄では人気が高く、なかでも最大90cmにもなるタマン(ハマフエフキ)は超人気ターゲットで、その怪力ゆえ専用ロッドも多数市販されているほどだ。