Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

人材多様性進化の取り組みを加速──全従業員を対象にしたテーマの今に迫る(後編)

多様な個を活かす組織風土づくりをめざし、2022年12月7日(金)、Hondaは多様性施策イベントを開催しました。今回は後半として、パネルディスカッションの様子をレポートします。

イベントのテーマである「男性育児参画の促進」と「女性の健康課題」に沿って、従業員の体験談やHondaの取り組みについて意見を交換。オンライン参加者の質問にも適宜応じながら、双方向でのコミュニケーションが実現しました。

▶︎前編はこちら

安藤 哲也Miwa diversity

NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事

父親支援事業を行うNPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事。「笑っている父親を増やしたい」と講演や企業向けセミナーを実施。

スプツニ子!Sputniko!

(株)Cradle代表取締役社長

企業のダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進を支援する株式会社Cradle代表取締役社長。アーティストであり、東京藝術大学デザイン科准教授として教鞭も執る。

大野 慎一Shinichi Ono

コーポレート管理本部 人事統括部 人事部 部長

2003年、Hondaに中途入社。鈴鹿製作所、労政企画部での全社の人事労務企画を経て、2014年から2017年までHonda of Canada Manufacturingに駐在。帰国後、人リソースの最大化に向けた人事戦略全般をリードする。本社人事部 企画課長、人材開発課長を経て、2021年4月から現職。

古屋 一成Kazushige Furuya

統合地域本部 日本統括部 お客様部サービス技術センター東日本

2012年新卒で入社。サービス部門のプロジェクトをリーダーとしてけん引。2021年、2023年に育児休職を取得。

松岡 さやかSayaka Matsuoka

四輪事業本部 サプライチェーン購買統括部 調達企画部 管理課

1995年新卒で入社。海外営業でキャリアを積み、育児と両立。現在は購買領域で人材育成はじめ企画部門の管理職として組織をリード

「男性育児参画の促進」に向けて──Hondaが考える人材多様性と取り組み

企業活動で重視されるようになった多様性。しかし、その言葉の捉え方は人によってさまざまです。Hondaが考える多様性について意見が述べられました。

大野

「Hondaの人材多様性への取り組みは、ひと言でいうと人間尊重です。属性に関わらず個性を活かす取り組みを行っています。社長の三部は『多様性を推進しないという選択肢はない』というメッセージを発信しています。もともとは女性活躍からスタートしていますが、対象は全従業員です。

Hondaではもともと“差”ではなく“違い”を活かすことを大切にしており、育児休職の経験も“個性”と捉えています。多様性の本質は、一人ひとりが持つ個性を認め、活かしていくことで、この本質に一人ひとりが向き合うことが、多様性を推進する上で重要と考えます」

安藤

「多様性を取り入れることで、個人も組織も成長につながります。かつては男性で育児休職を取る人は珍しい存在でしたが、近年は多くの企業で当たり前になってきています」

スプツニ子!

「10年後には、30歳くらいの男性社員たちの大半は育児休職を取得すると思われます。育児休職を取得した層が将来管理職となり、育児休職を取る部下たちのマネジメントをする立場になります。育児休職というと休みのような印象がありますが、そうではなく、組織マネジメントの研修そのものだと言えるのではないでしょうか」

上司の快諾で消えたハードル、男性育児休職取得のファーストペンギンに

職場における男性育児参画の現状について、育児休職を取得した体験談が語られました。

古屋

「育児休職を取得しようと思ったきっかけは、子どもが新生児期に、妻が一緒に育てようと誘ってくれたことです。

今の職場では私が第一号で、ファーストペンギンみたいなところもありましたが、直属の上司に相談したところ、快諾してもらえたんです。同僚も同じように快諾してくれ、心配していたようなハードルはありませんでした」

スプツニ子!

「上司から率先して『取っていいんだよ』と発信してあげることも大切ですよね。実際聞いてみたら快諾してくれることが多いと思います」

古屋

「私の場合、直属の上司が心から応援してくれましたし、部の管理課長も『絶対取るべきだよ』と言ってくれたんです。そうした上司たちのおかげでハードルがなくなり、キャリアにも影響がないので、取得に踏み切ることができました」

育児休職期間中の業務をどうするのか、取得者や関係者にとって気になる点です。取得にあたり、どのように対応したかを聞きました。

古屋

「私が育児休職を取得したのは、4月から新しい期が始まるというタイミングでした。当時、自分が主体となって推進していたプロジェクトとしては重要な局面を迎えるタイミングでしたが、ここで躊躇したら今後に続かないと思ったんです。

そのため育児休職を取得したあとも、チームメンバーや関係者が安心できるよう事前にしっかり準備しました。自分が不在でも業務が滞りなく進むように引き継いだ結果、属人化の解消につながったと感じます」

大野

「Hondaはそれぞれが強い想いを持って仕事をしているがゆえに、属人化してしまうこともありますが、育児休職は属人化解消のチャンスです。一方で生産現場では、代替要員をどうするかという課題があることも事実です」

参加者から寄せられたリアルな声──従業員が今抱いている想いとは

イベント会場では参加者からの質問をチャットで募集。リアルタイムでさまざまな声が寄せられました。

まずは「男性の育児や女性の健康課題への理解を深め、コミュニケーションにつなげるためには、今どういうアクションをすればいいのか」という質問です。

大野

「『男性育児参画の促進』『女性の健康課題』とテーマが二つありますが、方法は同じだと思います。上司は相談しやすい環境をつくり、感謝を伝える。部下も上司に相談するという風に、当たり前のことをやって信頼関係を築くということが大事です。制度をどう使うか、どんな働き方をしていくかを話すなど、コミュニケーションも欠かせません」

世代間の意識の違いについて、「20年前にパパだった世代と現代の世代の意識の変化、ワークライフバランスに求めていることを知りたい」という声が届きました。

安藤

「今は結婚しない人、子どもを持つことを選ばない人も増えています。育児や介護がある人はワークファミリーバランスがあり、独身者や子どもがいない人にはワークライフバランスがある。独身者=残業ができる人という考え方がありますが、子どもがいなくてもワークライフバランスは大事です。

そうした一人ひとりの状況を、マネジメント層が公平に見ていく必要があります。子どもがいる人だけ優遇される文化をつくらないことは、多様性の基本だと思います」

スプツニ子!

「日本、アメリカ、イギリスに住み、いろいろな国の働き方を見てきましたが、やっぱり日本はアメリカやヨーロッパと比べて労働時間が長いです。アメリカは定時になるとしっかり帰り、家族がいる人は家族の時間、そうでない人は自分の時間を過ごします。

仕事のイノベーションは、オフィスにいるときにすべてが生まれるわけではありません。時間に余裕があるときに思いつくアイデアはいっぱいあります。長時間労働が普通になると、効率化しようという発想になかなかならないのかもしれません」

安藤

「以前は長時間働いている人が評価される傾向がありました。どうすれば効率良くイノベーションを起こせるかを話していく必要があると思います」

部署によって抱える悩みもさまざまです。生産現場からは、「製作所の現場では育休の取得が遅れ、取り残されています。製作所の現場ではどう広げれば良いのか?」という相談が寄せられました。

大野

「生産現場に行くと、従来の業務スタイル(生産ラインの中での仕事)を変えることの難しさを感じます。社長の三部も『今まで自分たちはこうしてきたんだからという固定観念を一度壊さない限り、多様性の推進は難しい』と言っています。どの現場も一緒で、働き方を自分たちで変えていく行動が必要です」

「女性の健康課題」の現状──励まされた上司の言葉、とまどった同僚の言葉

続いて二つ目のテーマである「女性の健康課題」について、経験者の想いが語られました。

松岡

「私は37歳で子どもを産んでいますが高齢出産ということもあり、すぐに課長に話して情報をオープンにしました。そのとき課長から、『自分は体験できないことだから、思ったこと、やってほしいことを全部伝えてほしい』と言ってもらえたんですね。

休職に入るにあたり、職場の方からは十分にサポートをしてもらえて、とてもありがたかったです。一方で、私はつわりがひどかったのですが、近しい後輩に『つわりって二日酔いみたいなものですか?』と言われて、理解してもらえないなと感じたこともあります。

きっと寄り添おうと思って言ってくれたことだと思うのですが、受け取る側にとってそうならないこともあるので、とてもセンシティブな問題で難しいです」

スプツニ子!

「相手の立場に立って理解しようとすることは大切ですが、直接男性が女性に生理の状況を質問したり、女性が男性に更年期かどうかを聞いたりするのも失礼ですから、誰もが大っぴらに話す社会が理想とも思っていません」

オープンに話せる関係を当たり前に──雰囲気づくりがマネジメントの役割

組織の生産性を上げるためにも、「女性の健康課題」にアプローチすることが重要であるという意見が述べられました。

松岡

「マネジメントする立場として、メンバーの健康課題への支援はやはり重要です。私の部下はほとんどが女性ですが、チームのパフォーマンスを最大限発揮することが一番大事で、そのためには一人ひとりが気持ちよく働く環境が重要だといつも考えています。

女性の健康課題への支援という視点でいうと、Hondaの制度は充実していると感じます。一方で従業員がフルに活用できているかというとそうとは言い切れません。自分のキャリアに響くのではないかという心配や、周囲に対する罪悪感があるのだと思います」

安藤

「他人に迷惑をかけたくないという想いがあることは良い部分もありますが、子どもが生まれたときや、お腹が痛いときに言い出せないというのは良くないですよね」

松岡

「私は自分が妊娠したときにオープンにした経験があったため、メンバーが言い出せる雰囲気づくりがとても大事だと思っています。私が妊娠したときの上司はそういう雰囲気を積極的につくってくれました。その課長は今でも私のめざすところですね。ちなみに、その方は男性です」

大野

「女性であれ男性であれ、不調を抱えながら働くことは会社としても大きな損失です。何かあったら病院に行くことや、周囲に相談をすることを、当たり前にできる職場でなければならないと思います」

多様性の先を見つめて──Hondaの未来を描いていくために

イベントの締めくくりとして、今回のテーマである「男性育児参画の促進」と「女性の健康課題」について、それぞれが想いを語りました。

松岡

「自分の経験を踏まえて言うと、自己開示をしながら相手のことも受け止めるということが大事だと思います」

古屋

「松岡さんと同じく、自分を開示することで、コミュニケーションのきっかけをつくっていきたいと思っています」

スプツニ子!

「Hondaは、いろいろな領域で未来をつくる企業です。世界をリードしていくために、働き方も家族の在り方も未来を反映していくことが大切だと思います」

安藤

「未来に対する投資のつもりで、取り組みを推進してもらいたいです。そうしたアクションが、ひいてはHondaのファンを増やすことにもつながるのではないでしょうか」

イベント終了後、参加者からは「気づきが多く、双方向の良いイベントだった」との声が寄せ得られました。

全従業員が当事者として考え、行動し、 “個”が活き活きと輝くことで、企業総合力が最大化される未来をめざして──Hondaの取り組みは今後も続きます。

※掲載内容はイベント実施当時のものです

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