


NSX誕生
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ミッドシップ・リアドライブ |
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フォワードキャノピーデザイン |
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オールアルミボディで鋼板対比約200kg軽量化 |
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リニアな加速感、V6 3リッターDOHC VTEC |
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1名乗車時、42:58の前後重量配分 |
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オールアルミ4輪ダブルウィッシュボーン・サスペンション |
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前後異径タイヤ |
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トラクションコントロール、4チャンネルABS |
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電動パワーステアリング |
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運転席用SRSエアバッグシステム標準装着 |



オーナーズ・ミーティング発足
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鈴鹿サーキットを中心に、NSXを思う存分解放させるステージ |
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翌91年には早くもNSXをサーキットで解放するプログラム、NSXオーナーズ・ミーティングを発足。これはミーティングがスタートした初期の頃の集合写真。中央にいるのが特別講師の黒澤元治氏 |
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デビュー時の新聞広告。この他にも多数紙誌を飾り、NSXに賭けるホンダの意気込みが感じられた |
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90年といえば過去2度の参戦でホンダF1最強のとき。マクラーレンホンダに乗るA.セナがドライバーズチャンピオンを獲得した年だ。そのホンダが満を持してリアルスポーツを発売するというニュースにホンダファンは狂喜し、世界は熱い視線を浴びせた。
デビュー前、89年のシカゴショーに現NSXとほぼ同じモデルを登場させたのをご記憶の方もあるだろう。これは、その後に予定されていたドイツ・ニュルブルクリンクでのオープンなテストをやりやすくするための準備でもあった。つまり、テストで人目についてスクープという形で世の中に伝えられるより、堂々と発表しようというものだ。さらに鈴鹿でのA.セナや中嶋 悟のテストを経て、その年の夏にはジャーナリスト対象の公開試乗会も行っている。発表を前にNSXをこれほどオープンにしたのは、ホンダの自信のあらわれでもあった。
「発売までに新車を3台ぐらい開発した気がする」とは、NSXチームの誰もが口にする言葉だ。小誌の取材で伺ったあまたの部品メーカーでも、「発想が大胆すぎて最初は信じられなかった」「とにかく1g単位でNGをつきつけられた」という言葉を耳にした。
――多くの人々に、完成に漕ぎつけることはできないと思われたNSX。
いま笑い話となるこうした言葉の裏にこそ、NSXの革新性が潜んでいる。世界初のオールアルミモノコックボディ、3リッターで8,000回転も回る驚異的な自然吸気エンジン、「解放するスポーツ」といわしめた群を抜く操作性と視界のよさは、伝統にとらわれない高度なエンジニアリングから生まれた。発売時に申し込みが殺到したことも話題となった。
ホンダの情熱により、日本が世界に向かい胸を張れる芸術的リアルスポーツがデビューした。90年9月、残暑厳しい初秋のことだ。
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デビュー時のカタログ。
シリアスなデザインが注目を集めた |
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