2004年9月発表 2006年9月終了モデル
この情報は2006年9月現在のものです。

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メカニズム/TYPE Rシャシー
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TYPE RパワーユニットTYPE Rシャシー
   
 
TYPE R:CHASSIS
brembo社共同開発ブレーキ

マシンは人間の意志にどこまで近づけるか。
その究極を物語る高いハンドリング性能がある。

シャシーにおけるリニア・レスポンスのさらなる極みへ。
常用域からより高い限界域に至るまで変わることのない、ドライバーの意志に限りなくリニアなレスポンスをもたらすシャシー性能。TYPE Rでは、このドライビングプレジャーの根幹をなすともいえる性能を極めるために、支持母体となるボディのサスペンション取り付けまわりの剛性を強化した。
そしてこのボディ剛性の向上に加え、脚まわりの見直しを図っている。
基本となるサスペンションのフロントは、ストロークに伴う車輪のト−変化を抑制して高い操縦安定性を確保するト−コントロールリンク・ストラット式。
リアは、トレーリングアーム後方に設けたたわみリンクがブレーキング時に後方に変位して車輪をトーインにコントロールするリアクティブリンク・ダブルウイッシュボーンである。
タイヤは、ワイドなハイグリップ215/45ZR17タイヤを履かせている。
我々がまず手をつけたのが、ダンパーオイルシール構造の変更である。これは、微少入力時の減衰を確保するためのものである。またバッファークリアランスの拡大や、ブッシュ特性の見直しを図りサスペンションのフリクションを低減。路面への接地性をアップするとともに、リアの追従性を高め、フロントとの一体感をましている。このような緻密なチューニングを施すことで、4輪が限界域までしっかりと路面を捉え続ける安定性と、ドライバーの意志に限りなくリニアなレスポンスを、より高いレベルへと引き上げている。これにより、圧倒的な高回転性能と最大トルク206N・m[21.0kg・m](ネット値)を発生するTYPE Rを手なずけ、意のままに操るというスポーツドライビングの喜びが、さらに深みをましたことはいうまでもない。
ト−コントロールリンク・ストラットサスペンション

リアクティブリンク・ダブルウイッシュボーンサスペンション
主なサスペンション諸元
■イラストはイメージ図。 数値はHonda測定値。


より速く走るためのブレーキ性能。brembo社共同開発ブレーキ。
ベンチレーテッドタイプのブレーキディスク
「サーキットで走るなら、まずはストッピングパワーのチューニングから」といわれるほど、スポーツカーには強大な制動力と高い剛性、そして優れた耐フェード性を備えたブレーキが求められる。サーキット走行を前提に開発されたTYPE Rでは、当然のこととしてイタリアの名門brembo社と共同開発したアルミ製対向4ポットキャリパーとφ300mmの大径ディスクを、フロントブレーキに採用している。片側2個ずつのピストンでパッドを押さえるため面圧が均等にかかる対向4ポットキャリパーは、パッドの偏磨耗が起きにくい。従って、より安定したペダル踏力と剛性を得ることができるのだ。ブレーキディスクは、ベンチレーテッドタイプ(写真:左)。内部にひとつひとつ独立したピラー型フィンを多数配し、より大きな放熱面積を確保することで、熱しにくく冷めやすいというメリットを得ている。
またフロントバンパー下部には、ブレーキ冷却ダクトを装備。さらにフェンダー内に入ってきた空気がブレーキシステムに当たるように、ブレーキディスクのまわりに導風板形状スプラッシュガードを装備。これらの相乗効果により、サーキットをフェードフリーで走行できるハイレベルなブレーキ性能を実現している。
なお、リアには軽量アルミ製キャリパーを持つ、φ262mmのディスクブレーキを採用。brembo社製ブレーキとあわせて、バネ下重量の軽減に大きな効果を上げている。


旋回時のシャープな立ち上がりを生むトルク感応型ヘリカルLSD。
タイトコーナーでのシャープな立ち上がりは、スポーツカーの高い能力を実感する至福の一瞬である。しかし通常のデフ(差動装置)では、タイトコーナーをシャープに立ち上がるために加速しようとすると、接地面積が小さくなるフロント内輪に駆動力が流れ、ときにホイールスピンを招くことがある。こうなると、アクセルを開けても内輪のホイールスピンが増すだけで、トラクションの増加は期待できない。これを解決するのが、接地している外輪に駆動トルクをより多く配分し、トラクションを確保するLSD(リミテッドスリップデフ)である。
TYPE Rはレスポンスに優れた機械式のトルク感応型を採用。アンダーステアの少ない旋回を可能にし、シャープな立ち上がりと加速を実現している。
トルク感応型ヘリカルLSD

Photo:TYPE R ボディカラーはチャンピオンシップホワイト
■各パーツ写真は撮影のためにカットしたものです。

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