トランスミッションは、好みに応じてお選びいただけるようATとMTをご用意。
ATは、1〜5速をシーケンシャルに選択できるMモードを備えた5速AT Sマチックを採用。オートマチックトランスミッションでありながら、エンジンパワーを自在に使いこなしたワインディングでの俊敏なスポーツ走行など、操る喜びを堪能することができる。
軽量コンパクトな5速MTは、後に紹介するTYPE Rの6速MTと同一の基本骨格を持つ。1・2速にトリプルコーン、3・4・5速に大容量のシンクロを採用してシフト荷重を大幅に低減。滑らかでありながら、カチッと決まる節度あるシフトフィールをもたらしている。
オートマチック車のシフト装置には ■ブレーキペダルを踏まないと、セレクトレバーの [ P ](駐車)位置からのシフト操作が行えないシフトロック機構
■[ P ]位置にあるときのみイグニションキーを抜くことができるキー・インターロック機構 ■[ R ](後退)位置にあることをチャイムでドライバーに知らせる後退位置警報装置が装備されています。
すべては、スポーツドライビングを快適に楽しむために。
TYPE Sが求めたものは、日常のあらゆるシーンで走る喜びを存分に味わうことができるパフォーマンス。その具現化にあたり、高速サーキットで有名なニュルブルクリンクから石畳の多いドイツの市街、路面の凹凸が激しいアメリカのハイウェイまで、さまざまなシーンでの走り込みを実施。そのデータを基に、走りの資質をトータルに磨き上げた。
サスペンションではジオメトリ−を専用設計とし、スポーツカーにふさわしい引き締まったストローク感のある乗り心地を提供する。またステアリングの復元力をまし、直進性の向上に寄与するキャスタートレール量をアップ。さらに低重心化を図り、ワイドな215/45R17ハイグリップタイヤを装着するなど、コーナリングや高速走行での高いスタビリティを追求している。次に、操作性・応答性に優れたステアリングフィールを得るために、ステアリングギアレシオのクイック化やコラム剛性の向上などを図っている。
そして、ブレーキである。めざしたのは、繊細なブレーキワークに応える優れたコントロール性と、喰い付き感が良くしっかりと効くブレーキフィール。フロントには、16インチのベンチレーテッドディスクブレーキを用意した。その上で、ペダルブラケットの剛性アップや無効ストロークを低減するためのペダルレシオ変更などを実施。踏んだ時のゆるぎない剛性感を得るとともに、少ない踏力でも、しっかりと効くブレーキ性能を獲得している。