Round05ドイツドイツ

2019年6月20日(木)・予選

Nürburgring Nordschleife

第5戦 ドイツ 予選

エステバン・グエリエリが今季2度目のポールポジション獲得

FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)の第5戦・ドイツラウンドが開幕しました。今回はニュルブルクリンク24時間耐久レースとの併催となるため、木曜日に予選、金曜日にレース1、土曜日にレース2とレース3という形式で行われます。

ALL-INKL.COM Münnich Motorsportのエステバン・グエリエリは1回目の予選で、ウエット路面のセッションで最初にコースインします。その後、コース上でのアクシデントにより速度制限が行われ、さらに雨も激しくなったことから、結果的にほかのドライバーは満足なアタックができず、グエリエリは今シーズン2回目、Honda CIVIC TCRにとっては今シーズン3回目となるポールポジション(PP)獲得となりました。

グエリエリが2番手に対して築いた6.032秒のタイム差はWTCRが始まって以来最大のもので、そして20kmを超える長大なコースで記録した10分30秒955というタイムも、WTCR史上最も長くかかったポールタイムとなりました。さまざまな要素が絡み合うこのサーキットでPPを獲得したということは、グエリエリがWTCRにおいて最高のパフォーマンスを持ったドライバーであると言えるでしょう。

路面がドライとなった2回目の予選では、最終セクターで速度制限の影響を受けたため、グエリエリは3番手タイムを記録。レース3は3番手から、上位10台がリバースグリッドとなるレース2は8番手からそれぞれスタートすることになります。

チームメートのネストール・ジロラミはグエリエリにならって早めにコースインし、1回目の予選で3番手となりました。2回目の予選では第1セクターで最速タイムを記録し、そのままの勢いが続くとみられていました。しかし、ジロラミのマシンが騒音規制値を超えていたことから、ピットインの指示が出され、アタックを終えることができませんでした。レース2とレース3は24番手からのスタートとなります。

KCMGのアッティラ・タッシは予選1回目こそ20番手に終わりましたが、予選2回目でキャリアベストの8番手タイムを記録します。上位陣がリバースグリッドとなるレース2で3番手スタートとなるはずでした。しかし、残念なことに速度制限ゾーンでの速度違反をしたため、10グリッド降格のペナルティーを受けてしまいました。これまで、ニュルブルクリンクでの走行経験がなかったタッシでしたが、Honda CIVIC TCRのハンドリング特性を最大限に活かして、上位に食い込みました。

チームメートのティアゴ・モンテイロもトップ10を狙える状況でアタックをしていましたが、速度制限ゾーンを出るときにリミッターが解除されないトラブルに見舞われました。これでタイムロスとなってしまい、予選1回目は20番手、予選2回目は14番手で終えることとなりました。

21日(金)はレース1が行われ、残る2レースは23日(土)に行われます。

コメント

エステバン・グエリエリ(予選:PP/3番手)エステバン・グエリエリ
「シーズン折り返しを迎えるところで、チャンピオンシップでリードできるか、それとも逆転されるかがかかっていたので、今日が重要になることは分かっていました。PPと3番手というのはすばらしいもので、レースに勝つことと同じくらい、チャンピオンシップでリードを広げる上でいい結果になったと思います。マシンはドライコンディションでとてもいいものでした。黄旗や速度制限でその後のアタックができなかったことを考えると、レース1の予選で最初にアタックすることは非常にいい戦略だったと思います。2回目の予選では、コースか乾くことは明らかだったので、1回目はウエットタイヤ、次はスリックタイヤとのミックス、最後にスリックでアタックし、最後のアタックで好感触を得ました。第4セクターを通過したとき、コースに蒸気が立ち上っていて、雲の中を運転するような感じでした。レースの中で経験した最も過酷な経験の一つと言えるでしょうし、これからも長い間覚えていることでしょう」

ネストール・ジロラミ(予選3番手/24番手)ネストール・ジロラミ
「いい予選アタックと悪い予選アタックとがありました。予選1回目のラップは非常によかったし、チームとしてもエステバン(グエリエリ)と僕のパフォーマンスが非常によかったことで、ポイントを稼ぐにはいいポジションにいます。予選2回目で最後のアタックで騒音限界を超えているためにレースオフィシャルに呼ばれ、そのまま戻ることができませんでした。最もコースが乾いていたところでのアタックを逃して、土曜日は24番手から始まることになります。なにが起こったのかを徹底的に調べて、明日表彰台を目指すに当たって影響を与えないようにしなくてはなりません」

ティアゴ・モンテイロ(予選20番手/14番手)
「チームは状況を改善するために努力を重ねてきました。そしてフリー走行でみせたスピードでその結果が出たと思います。予選は2回とも予想外でした。予選1回目、40分のセッションのうち30分間、速度制限とダブルイエローに遭い、非常にばかげた状況でした。一方で予選2回目の状況は非常にトリッキーなものでした。最後に速度制限ゾーンから出たとき、スピードリミッターが解除されず、数秒のロスになってしまいました。それがなければ、私はトップ10入りができたでしょうし、おそらくリバースグリッドでPPが取れていたはずです。決勝の狙いはポイントを獲得し、僕らなりにチャンピオンシップをバックアップすることです」

アッティラ・タッシ(予選21番手/8番手)
「これまで経験のなかったコースで、WTCRで初のトップ10入りが果たせて、僕はとても幸せです。ニュルブルクリンクは度胸が試されるコースで、ほかのドライバーは僕が度胸を持っていると言ってくれました。しかし、ただ勇敢なだけではなく、すばらしいマシンも必要で、Hondaの働きはとてもよかったと思います。チームとして状況を改善するために努力を重ね、フリー走行の1回目で進歩を示せました。フリー走行2回目ではパワーを失い、コースに復帰できるまでの修理が間に合わず、大部分をロスしてしまいました。予選2回目にすべてがうまくいきました。最後にスリックタイヤで賭けに出ましたが、報われたと思います。速度制限が最後に来てしまったことは残念です。それがなければ、もっと上を目指せたと思います。残念なことに速度制限ゾーンでペナルティーを受けました。限界に近いところにいると思いましたが、まだまだ得られるものはあると思います」

リザルト

予選

順位 No. ドライバー マシン タイム
186エステバン・グエリエリ Honda10:30.955
25N.ミケリスヒュンダイ10:36.987
329ネストール・ジロラミHonda10:37.143
422F.バービッシュアウディ10:38.360
511T.ビョークLynk & Co10:39.087
6100Y.ミュラーLynk & Co10:39.356
2018ティアゴ・モンテイロHonda10:51.019
219アッティラ・タッシHonda10:51.305

フォトギャラリー

ニュース