Moto2クラスは、前戦エミリア=ロマーニャGPで3位になり、今季2回目の表彰台獲得をしたサム・ロース(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がトップタイムをマーク、好調をキープしました。3連戦最初のレースとなった第7戦サンマリノGPではポールポジションタイムをマーク(第6戦スティリアGPのペナルティーでピットスタート)、第8戦エミリア=ロマーニャGPでは予選4番手とフロントローを逃すも決勝では3位と好調で、3連戦最後となる今大会は今季初優勝をめざします。
総合首位のルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)が僅差の2番手。予想よりも低い路面温度に苦戦した選手が多い一日でしたが、マリーニは決勝を想定してロングランに集中、今季3勝目に向けて準備を進めました。3番手にはマルセル・シュローター(Liqui Moly Intact GP)で、今季2回目の表彰台獲得に向けてスタートを切りました。
4番手にはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(HDR Heidrun Speed Up)。5番手には長島哲太(Red Bull KTM Ajo)が入りました。ミサノで開催された過去2戦は転倒が続き苦戦しましたが、3連最後となる今大会はその雪辱に挑む意気込みです。
6番手にはホームGPを迎えたルーキーのアーロン・カネット(Inde Aspar Team Moto2)、7番手にはこの数戦、優勝争いの常連に成長した総合3位のマルコ・ベツェッキ(SKY Racing Team VR46)で、今大会は4戦連続表彰台と今季2勝目に挑みます。
ホームGPで今季初表彰台を狙うチャビ・ビエルゲ(Petronas Sprinta Racing)が8番手。新型コロナウイルスの陽性判定で過去2戦を欠場したホルヘ・マルティン(Red Bull KTM Ajo)が3戦ぶりに復帰を果たし9番手と続きました。
IDEMITSU Honda Team Asiaの本拠地となるカタルニアGPを迎え、気合の入るソムキアット・チャントラは25番手、チームメートのアンディ・ファリド・イズディハールは27番手。この日はタイヤのパフォーマンスを引き出すのに苦戦しましたが、2日目はタイム短縮とポジションアップに挑みます。
サム・ロース(Moto2 1番手)
「とてもいい日でした。FP1ではいいペースを見つけることができました。マシンを調整して、かなりポジティブになりました。明日のFP3では、いくつかのコーナーでもっとうまく走行できるようにするためのアイディアがあります。全体的にはとてもポジティブでした。全く違う特徴のサーキットでも、こうした強さがあってうれしいです。FP2はあまり周回しませんでしたが、それは風がとても強かったからです。今夜しっかり寝て、明日も前進できることを願っています」
ルカ・マリーニ(Moto2 2番手)
「満足しています。風がありましたが、速く走ることができましたし、スケジュールに沿って仕事ができました。リアタイヤには新しいコンパウンドのタイヤを使い、ロングランのグリップをチェックしました。フィーリングには満足しています。まだ足りないものがあります。特にエンジンブレーキです。なぜなら、ここはミサノに比べるとグリップが低いからです」
マルセル・シュローター(Moto2 3番手)
「今日はとてもうまくいきました。このサーキットはミサノとは全く違います。ミサノはアスファルトが新しく、グリップがかなりありました。このサーキットは残念ながらその逆です。実際、かなりスライドしながら走行しました。それでもFP1はうまく走行することができました。ハードタイヤで最初の走行はうまくいきましたが、ソフトタイヤでは問題が出ました。速く走るためのグリップをつかむことができませんでした。それでもいいフィーリングはありました。午後のFP2に向けて少しセッティングを変えたらかなりよくなりました。ライディングスタイルとセッティングをいろいろ試してきました。完ぺきなセットアップはまだ見つけられていませんが、今回は大きく前進できたと思います。FP2でトップタイムを出すことができてうれしいです。今日はとても風が強かったので、難しい走行となりましたが、このようなタイムを出すことができてうれしいです」
ソムキアット・チャントラ(Moto2 25番手)
「FP1でいいタイムを出せるようにがんばったのですが、路面が滑りやすく、タイヤのスピニングに苦戦してかないませんでした。FP2ではいいセットアップを見つけたのですが、風が強くコーナリングが不安定でした。そのような状況の中でしたが、午前のFP1よりもタイムは改善されました。天候次第ですが、明日の走行に期待しています」
アンディ・ファリド・イズディハール(Moto2 27番手)
「FP1は、最初からいいフィーリングを感じました。しかし小さなミスを犯し転倒してしまい、貴重な走行時間をなくしてしまいました。午後のFP2はフィーリングがよく、明日に向けて重要となるタイヤ選択の作業を効果的に進めることができました。攻略の難しいセクションでは風の影響がかなりありました。全体としてラップタイムはよくはありませんでしたが、フィーリングはよく、進むべき方向はまちがっていないと思います。明日も継続して作業を進めていきます」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
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1 | 22 | サム・ロース | KALEX | 1'44.122 |
2 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | +0.200 |
3 | 23 | マルセル・シュローター | KALEX | +0.409 |
4 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | SPEED UP | +0.475 |
5 | 45 | 長島哲太 | KALEX | +0.508 |
6 | 44 | アーロン・カネット | SPEED UP | +0.515 |
7 | 72 | マルコ・ベツェッキ | KALEX | +0.643 |
8 | 97 | チャビ・ビエルゲ | KALEX | +0.678 |
9 | 88 | ホルヘ・マルティン | KALEX | +0.734 |
10 | 37 | アウグスト・フェルナンデス | KALEX | +0.736 |
11 | 64 | ボウ・ベンドスナイダー | NTS | +0.741 |
12 | 33 | エネア・バスティアニーニ | KALEX | +0.764 |
13 | 11 | ニッコロ・ブレガ | KALEX | +0.814 |
14 | 96 | ジェイク・ディクソン | KALEX | +0.841 |
15 | 55 | ハフィス・シャーリン | SPEED UP | +0.922 |
16 | 9 | ホルヘ・ナバロ | SPEED UP | +1.000 |
17 | 57 | エドガー・ポンス | KALEX | +1.002 |
18 | 40 | ヘクター・ガルゾ | KALEX | +1.032 |
19 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | +1.111 |
20 | 87 | レミー・ガードナー | KALEX | +1.164 |
21 | 42 | マルコス・ラミレス | KALEX | +1.291 |
22 | 62 | ステファノ・マンシィ | MVアグスタ | +1.297 |
23 | 16 | ジョー・ロバーツ | KALEX | +1.321 |
24 | 24 | シモーネ・コルシ | MVアグスタ | +1.407 |
25 | 35 | ソムキアット・チャントラ | KALEX | +1.532 |
26 | 19 | ロレンソ・ダラ・ポルタ | KALEX | +1.612 |
27 | 27 | アンディ・ファリド・イズディハール | KALEX | +1.759 |
28 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | +1.770 |
29 | 99 | カスマ・ダニエル・カスマユディン | KALEX | +1.820 |
30 | 74 | ピオトル・ビエシキルスキー | NTS | +2.694 |