ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ(以下ミサノ)で2週連続の開催となった第8戦エミリア=ロマーニャGPの予選は、予想通りハイレベルなアタック合戦となり、フロントローに並んだ3選手のタイム差がわずか0.145秒という厳しいものでした。そうした厳しい戦いの中で、初日のフリー走行で2番手の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、FP3で総合7番手につけてQ2に進出しましたが、FP4で転倒を喫し、さらにQ2でも転倒し、12番手に終わりました。

この日、中上がQ2でマークしたのは1分32秒284。FP2の自己ベストより0.654秒遅いもので､中上にとっては不完全燃焼の予選となりました。

中上がFP4とQ2で転倒したのはともに15コーナーで、フロントに新品タイヤを入れた直後のことでした。先週のサンマリノGP、そして前日のフリー走行より気温も路面温度もやや低く、それがタイヤのグリップに影響したのかもしれません。中上にとっては、2度目のフロントロー獲得の走りを発揮できないまま予選を終えてしまいましたが、バイクの状態もライディングもよく、明日のウォームアップで最後の調整を行い、決勝では追い上げのレースに挑みます。

アレックス・マルケス(Repsol Honda Team)は、17番グリッドから決勝に挑みます。フリー走行は総合18番手。予選Q1では、フリー走行のベストタイム1分32秒369を更新する1分32秒198をマークしました。これまでと比べても格段にリズミカルな走りは、着実にステップを刻んでいることを感じさせました。しかし、課題となっている新品タイヤのパフォーマンスを今大会の予選でも十分に発揮できず、次戦に持ち越しました。決勝では、今季ベストリザルトの第3戦アンダルシアGPの8位以上を目標に追い上げのレースに挑みます。