Round07サンマリノサンマリノGP

MotoGP

ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ

第7戦 サンマリノGP

総合6位につける中上貴晶は念願の初表彰台を目指す

第7戦サンマリノGPが、9月11日(金)~13日(日)の3日間、アドリア海に面したミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催されます。今年は新型コロナウイルスの感染拡大で大きく日程が変わり、18日(金)~20日(日)には、同サーキットで2週連続となる第8戦エミリア=ロマーニャGPが開催されます。

今季同一サーキットで2週連続開催は、これで、スペインのヘレス・サーキット、オーストリアのレッドブル・リンクに続いて3回目。この2連戦の後には第9戦カタルニアGPというハードスケジュールで、今季2回目の3連戦となります。

ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリは、2011年のマレーシアGPにおいて、不慮の事故で亡くなったマルコ・シモンチェリに敬意を表し、12年にミサノ・サーキットから現在の名称へと変更されました。

ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ(以下ミサノ・サーキット)は、1993年にイタリアGPが開催されたのを最後に、2006年までグランプリの舞台から外れ、サンマリノGPも93年のムジェロを最後に開催が中断されていました。しかし、07年にミサノ・サーキットはコースの全面改修を受け、14年ぶりにグランプリの舞台として復活。同時にサンマリノGPも復活し、今年で14年目を迎えます。

ミサノ・サーキットは従来左回りのコースでしたが、07年の大改修で右回りに変更されました。そのときのコース全長は4.180km。08年にはコースの一部が改修され、4.226kmに延長されました。

低中速のコーナーが連続するテクニカルコースで、リズミカルな走りが要求されます。Honda勢としては、10年にダニ・ペドロサが勝利、15年には“フラッグ・トゥ・フラッグ”の難しいレースとなる中、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が大会初制覇を果たしました。16年はペドロサが6年ぶり2度目の優勝を果たし、17年はウエットコンディションの中でマルケスが2度目の大会制覇を果たしました。18年はマルケスは2位と優勝を逃しましたが、昨年は2年ぶり3回目の大会制覇を果たしました。

第7戦サンマリノGPは、MotoGPクラスにとっては今季6回目の大会となります。今年はディフェンディングチャンピオンのマルク・マルケスがMotoGPクラスの開幕戦となった第2戦スペインGPの決勝で右腕上腕を骨折し、復帰に向けて現在も治療とリハビリのために欠場しています。

チームメートで弟のアレックス・マルケスは、5レースを終えて、第3戦アンダルシアGPの8位を最高位に総合15位。新型コロナウイルス感染拡大の影響で過密日程となっているためルーキーには厳しいシーズンになっていますが、レースをこなすごとに2020年型RC213Vのセットアップを進めています。今大会はアンダルシアGPの8位をしのぐベストリザルトを目指します。

マルク・マルケスの代役として出場のステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)は、チェコGP、オーストリアGP、スティリアGPに続き、これが4戦目となります。RC213Vの開発を手がけるブラドルは、テストメニューをこなしながら、チェコGPからの3連戦は実戦の感覚を取り戻しながらの戦いとなっています。今大会は初ポイント獲得とトップ10フィニッシュを目指します。

5レースを終えてHonda勢で最高位の総合6位につける中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、念願の初表彰台獲得に挑みます。第3戦アンダルシアGPでベストリザルトを更新する4位でフィニッシュ。以来、チェコGPからの3連戦では、フリー走行やウォームアップでトップタイムをマークするなど好調をアピールしました。第6戦スティリアGPでは、初フロントロー獲得の2番手から赤旗中断するまで2番手を走行し、初表彰台獲得に大きく前進しました。今大会は、赤旗中断、そして再スタートとなり7位に終わった前戦の悔しさをぶつける大会となります。

今季、2020年型RC213Vのセットアップに多くの時間を割くカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、今季ベストリザルトを目指します。今年はMotoGPクラスの開幕となった第2戦スペインGPのウォームアップで転倒を喫し、左手舟状骨を骨折しました。連戦となった第3戦アンダルシアGPに復帰しますが、ケガの左手をかばうため、右手の負担が増大、厳しい走りを強いられました。そのため、この2週間のインターバルを利用して右腕の手術を行いました。今大会は右腕の復調を見ながらの戦いとなりますが、得意とするサーキットだけに、今季ベストが期待されます。

 

コメント

中上貴晶(MotoGP 総合6位)
「再び3連戦が始まります。ミサノでは、Moto2クラスで3回表彰台に上がっています。すばらしい思い出があるので、とても楽しみです。このサーキットのレイアウトは好きです。僕と相性がいいですし、これはとても大事なことです。連戦で自分のライディングスタイルを改善していきたいです。いつものように目標は一生懸命仕事に取り組み、ベストを尽くすことです。すばらしい結果が出せることを願っています」

アレックス・マルケス(MotoGP 総合15位)
「家に帰ることができて、リラックスした時間を過ごすことができました。家族に会い、トレーニングもしました。オーストリアの2連戦は思ったような走りができませんでしたが、今週末は強くなってカムバックする決意でいます。ミサノはタイトなセクションや速いセクションもあり、いろんな要素があるサーキットです。今年の初めに行われたミサノのeSportレースではいいバトルと結果を得ることができました。実戦でもいいレースができることを願っています」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合21位)
「今週末のミサノが楽しみです。連戦になるので、最初のウイークでしっかりマシンを理解し、改善し、次の週末に進みたいです。これからの11週間で9レースが行われます。なるべく早くマシンのいいフィーリングをつかむことが重要になってきます。過去にミサノではいい結果を出したことがあります。いい内容で連戦をスタートできることを願っています。オーストリアのあと、回復するのに時間がかかる右前腕の手術を行いました。この状況をコントロールできるように全力でがんばっています。家と病院でできることはすべてやっています。右腕が回復して、腕の痛みが減っていくことを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 総合23位)
「Repsol Honda Teamの一員として、ミサノに戻ってくることができてうれしいです。前回の3連戦では、前進することができました。ミサノでは、過去にいいレースを経験しています。いつものように忙しい週末になると思いますが、今回はたくさんのインフォメーションとデータがあるので、最初から力強いスタートを切りたいです。どのような週末になるか楽しみです」

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