Round09ドイツドイツGP

MotoGP

2019.07.07(日)

ザクセンリンク
天候:晴れ
気温:20℃
コースコンディション:ドライ
観客:9万1131人(3日間:20万1162人)

第9戦 ドイツGP

マルケスが今季5勝目、HondaはドイツGP10連覇を達成。
クラッチローが3位で今季2回目の表彰台を獲得

シーズン前半戦を締めくくる第9戦ドイツGPは、フリー走行、予選とトップタイムをマーク、ライバルを圧倒したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、決勝でも好スタートからホールショットを奪い、30周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。

今大会はタイヤ選択が勝敗のカギを握るだろうと言われていましたが、フリー走行、予選でタイヤテストを行ったマルケスは、フロントにハード、リアにミディアムを選択すると、レース中盤までは1分21秒台のハイペースで後続を引き離し、後半は1分22秒台とややペースを緩めるも約7秒の大量リードを築く悠々の独走優勝となりました。

これでマルケスは、ドイツGPでは、最高峰クラスで7年連続でポールトゥウインを達成。2010年の125ccクラス、11年と12年のMoto2クラスを含め、10年連続でポールトゥウインという偉業を達成しました。この優勝でマルケスは、総合2位で今大会5位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)との差を58ポイントとし、総合3位で今大会4位のダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)との差を64ポイント、今大会も転倒リタイアに終わった総合4位のアレックス・リンス(スズキ)に84ポイントの大量リードを築きました。

また、この優勝でHondaは、ドイツGPでの最高峰クラス10連勝。コンストラクターズポイントで2位のドゥカティに対し34ポイント、3位のヤマハに38ポイントのリードを築きました。

今大会の2位はマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)で、そのビニャーレスを厳しく追撃したカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が3位でフィニッシュ。開幕戦カタールGP以来、今季2回目の表彰台を獲得。ドイツGPでは16年以来の表彰台となりました。今大会、クラッチローは開幕前のトレーニング中に右ヒザを痛め、ヒザに血がたまるなど完ぺきな状態ではありませんでした。しかし、得意のコースで熱走をみせ、ファンを喜ばせました。これで総合10位から9位へとポジションを上げました。

前戦オランダGPのフリー走行で転倒し、背中を痛めて欠場したホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)の代役として出場したステファン・ブラドルが、予選14番手からスタートして10位でフィニッシュしました。今季2回目の出場となったブラドルですが、今大会は、Repsol Honda Teamからの参戦で、これからのマシン開発に向けて収穫ある大会となりました。また、地元ファンの期待にも応えるすばらしいレースでした。

前戦オランダ大会でほかのライダーの転倒に巻き込まれ、左足首を負傷して今大会に挑んだ中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、予選10番手から序盤16番手までポジションを落としますが、それから着実に順位を上げて13番手へ。後半はタイヤの消耗に苦しんでポジションを落とすものの、粘り強い走りで14位でフィニッシュしました。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
マルク・マルケス 「完ぺきな戦略でしたが、スタートは完ぺきではありませんでした。そのため1コーナーで少し深く入ってしまいました。今大会のプランは、フロントタイヤをしっかり温めるために2周をゆっくり走り、そのあとプッシュして少しずつ差を広げるというもので、計画通りに進みました。後方とのギャップが3秒に広がってからは、タイヤをセーブしてライディングを楽しみました。優勝して夏休みに入ることができるのはすばらしい気分です。今日優勝した弟(アレックス)にもおめでとうと言いたいです。一緒に優勝できるのは本当にうれしいです。今回のレース、そしてシーズン前半がんばってくれたRepsol Honda Teamに感謝したいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 3位)
カル・クラッチロー 「HJCグランプリで表彰台に上がることができて、とてもうれしいです。チームはすばらしい仕事をしてくれました。レースウイークを通してレースペースに取り組みました。昨日は28周くらい走行して、1分22秒7を出しました。今日の28周目のタイムと全く同じです。そのときはみんな僕のペースに驚いていましたが、僕はそれがレースでのペースだと思っていました。路面コンディションはあまりよくありませんでした。レース中盤はマーベリック(・ビニャーレス)より少しペースがよかったのですが、リンスが転倒したあとは、表彰台に上がれると思いました。後方とは9秒の差があり、毎周差は広がっていたからです。残り5周でアタックしようとしましたが、風が強く目に涙がたまったので、瞬きして流そうとしているうちに、ビニャーレスとのギャップが広がってしまいました。再び差を縮めましたが、残り2周の10コーナーで大きなミスをしてリアが流れてしまい、3位でフィニッシュすることにしました。今日は表彰台に上がることができてとてもうれしいです。チームとHondaの多大な努力が報われました」

ステファン・ブラドル(MotoGP 10位)
ステファン・ブラドル 「レースウイークを通して楽しく走り、仕事をすることができました。ホームレースで、Repsol Hondaカラーで走れるライダーはそんなに多くいません。特別な週末になりました。すべての瞬間を楽しむことができました。温かく迎えてくれたチームに本当に感謝しています。とてもいい仕事ができました。レースへのアプローチもよかったです。序盤でもう少しアグレッシブに走れていたら、前の集団についていけたかもしれません。それでも目標だったトップ10でフィニッシュできました。安定した走行ができました。自分自身、チーム、そしてHRCが課した目標を達成できてよかったです」

中上貴晶(MotoGP 14位)
中上貴晶 「金曜日はそれほではありませんでしたが、昨日、今日と痛みとの戦いになりました。今日もウォームアップ前と決勝前に痛み止めを打ちましたが、本来の自分の走りができず、厳しく苦しいレースになりました。加えて、終盤の8周は、左側のリアタイヤの消耗が激しく、それまでより1秒から2秒、ペースを落とさなくてはいけませんでした。そういう状態で14位で完走してポイントを獲得できたのはよかったです。予選は一周だけがんばって10番グリッドを獲得しましたが、決勝はそうはいきません。なるべく体力を温存してレースを走りきろうと決めていました。身体の動き、メリハリをおさえて走ることに決めて、リアにソフトを選びました。なんとか最後まで持たせられるだろうと思っていましたが、タイヤを使いきってしまったのは残念でした。それがなければ、ブラドル選手とは戦えたのではないかと思います。これから夏休みに入るので、日本に帰って、MRIなどでしっかり検査と治療をして後半戦に挑みたいです」

MotoGP リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスHonda41'08.276
212M.ビニャーレスヤマハ+4.587
335カル・クラッチローHonda+7.741
49D.ペトルッチドゥカティ+16.577
54A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+16.669
643J.ミラードゥカティ+16.836
736J.ミルスズキ+17.156
846V.ロッシヤマハ+19.110
921F.モルビデリヤマハ+20.634
106ステファン・ブラドルHonda+22.708
1153T.ラバトドゥカティ+26.345
1244P.エスパルガロKTM+26.574
1329A.イアンノーネアプリリア+32.753
1430中上貴晶Honda+32.925
1517K.アブラハムドゥカティ+37.934
1655H.シャーリン KTM+41.615
1763F.バニャイアドゥカティ+56.189
1888M.オリベイラKTM+57.377
RT41A.エスパルガロアプリリア+2Laps
RT42A.リンススズキ+12Laps
RT5J.ザルコKTM+28Laps
RT20F.クアルタラロヤマハ+29Laps

MotoGP ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
193マルク・マルケスHonda185
24A.ドヴィツィオーゾドゥカティ127
39D.ペトルッチドゥカティ121
442A.リンススズキ101
512M.ビニャーレスヤマハ85
646V.ロッシヤマハ80
743J.ミラードゥカティ70
820F.クアルタラロヤマハ67
935カル・クラッチローHonda67
1044P.エスパルガロKTM56
1121F.モルビデリヤマハ52
1230中上貴晶Honda50
1336J.ミルスズキ39
1441A.エスパルガロアプリリア31
1529A.イアンノーネアプリリア21
1699ホルヘ・ロレンソHonda19
175J.ザルコKTM16
1888M.オリベイラKTM15
1953T.ラバトドゥカティ14
206ステファン・ブラドルHonda12
2163F.バニャイアドゥカティ11
2251M.ピッロドゥカティ9
2350S.ギュントーリスズキ3
2417K.アブラハムドゥカティ3
2555H.シャーリン KTM3
2638B.スミスアプリリア0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1Honda191
2ドゥカティ157
3ヤマハ153
4スズキ118
5KTM56
6アプリリア45

チーム

順位 チーム 総合ポイント
1Ducati Team248
2Repsol Honda Team210
3Monster Energy Yamaha Moto165
4Team SUZUKI ECSTAR140
5Petronas Yamaha SRT119
6LCR Honda117
7Pramac Racing81
8Red Bull KTM Factory Racing72
9Aprilia Racing Team Gresini52
10Red Bull KTM Tech 318
11Reale Avintia Racing17

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