Moto3クラスは、初日4番手のガブリエル・ロドリゴ(Kömmerling Gresini Moto3)が、2戦連続今季3回目のフロントローを獲得しました。Hondaチームに移籍した今季は、トップグループの常連となりましたが、ここまでは表彰台にあと一歩のレースが続いています。ロドリゴはアルゼンチン国籍ですが、バルセロナが事実上のホームとなります。地元ファンの声援を受けて、決勝では、今季初優勝、初表彰台獲得に挑みます。
フランスGPで左手を負傷し、今大会2戦ぶりに復帰の小椋藍(Honda Team Asia)が2番手と続きました。初日は左手の回復状況を確認しながらの走りで31番手と最下位でしたが、2日目のFP3で21番手へとポジションを上げました。そしてQ1では4番手タイムをマークしてQ2進出を果たすと一気にタイムを上げて2番手に浮上しました。フランスGPの3番グリッドに続き、2度目のフロントロー獲得。決勝では、前戦フランスGPの苦い経験を教訓に、ベストグリッドから初の表彰台獲得を目指します。
前戦イタリアGPで初優勝達成のトニ・アルボリーノ(VNE Snipers)が、初日24番手から一気にタイムを上げて、3戦連続、今季4回目のフロントロー獲得を果たしました。決勝ではイタリアGPに続く2連勝と今季3回目の表彰台を目指します。
フロントローは逃しましたが、鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)が4番手。今大会は単独で好ラップを刻み、好調をキープしています。決勝では今大会もトップグループを牽引するひとりとなることは確実で、念願の初優勝に挑みます。
初日トップタイムのアロンソ・ロペス(Estrella Galicia 0,0)が7番手、総合2位につけるロレンソ・ダラ・ポルタ(Leopard Racing)は転倒を喫し9番手、フランスGPで優勝しているジョン・マクフィー(Petronas Sprinta Racing)が10番手と好グリッドを獲得。決勝での追い上げに注目されます。
以下、日本人勢は、佐々木歩夢(Petronas Sprinta Racing)が23番手、フリー走行で転倒した鳥羽海渡(Honda Team Asia)は、Q1でもリズムを崩して27番手でしたが、ともに後方からの追い上げに挑みます。
初日のフリー走行で上位5番手までを独占したHonda勢。予選でも4番手までを独占し、Honda勢は今季5勝目に挑みます。
ガブリエル・ロドリゴ(Moto3 ポールポジション)
「セッション開始からすばらしいラップを刻むことができました。そのため僕のスリップストリームを使わせないようにしようと思いました。もしかしたらあと1周走れたのかもしれませんが、ポールポジションを獲得できてとてもうれしいです。レースウイークを通してとてもいい仕事ができました。今日は少しだけ運にも恵まれました。今回はそれほど速いレースにはならないと思います。また、大きな集団になると思うので、落ち着ついて戦いたいです」
小椋藍(Moto3 2番手)
「今大会は、予選で10番手以内に入ることも難しいと思っていたので、フロントローを獲得できて自分でも驚いています。ケガからの復帰戦としては最高の結果でした。ラップタイムもよく、リズムよく走ることができました。まだ、手術をした左手の状態が完ぺきではないので、難しいレースになると思います。でも、いつものようにベストを尽くします」
トニ・アルボリーノ(Moto3 3番手)
「予選セッションまでは簡単ではありませんでした。しかし、昨日の夜に気持ちを切り換え、今日は集中力を維持しました。このサーキットでフロントローを獲得することは重要なことです。フロントローに並べたことで、明日の決勝は最初から集団のフロントに入ることができます。いいレースができると思います」
鈴木竜生(Moto3 4番手)
「FP3で転倒しました。そのためQ2では、アタックしているときに、どうしてもFP3で転倒したコース終盤で慎重になり、もう一歩、タイムを短縮することができませんでした。しかし、今日は1分49秒台真ん中あたりで連続周回することができたので、レース展開に合わせて走れると思います。もし、今回ペースのいいロドリゴが逃げていくようならしっかりついていくし、自分が先頭に立つような展開になったら、イタリアGPのような失敗をせず、いい形でチェッカーを受けたいです。フロントローは逃しましたが、内容は悪くありません。あすは表彰台、優勝を目指します」
山中琉聖(Moto3 21番手)
「Q2にいくチャンスはあったと思うのですが、いろいろ問題があってQ1は7番手に終わりました。アタック中に接触があり、最後のアタックでは、前を走っている選手がアタックをやめてスロー走行をしたために、クリアラップが取れない不運もありました。Q2にはいけませんでしたが、フィーリングはいいので、スタートを決めて、1周目にしっかりいいポジションにつけたいと思います。目標はポイント獲得。イタリアGPの経験を活かしたいです」
佐々木歩夢(Moto3 23番手)
「FP3では少し問題を抱え、ダイレクトでのQ2進出を果たせませんでした。Q1では途中まで4番手以内につけていたのですが、セッション終盤に何台かに抜かれ9番手までポジションを落とし、23番グリッドになりました。グリッドはよくありませんが、今日は単独でまずまずのタイムを出せているので、決勝に向けてはポジティブな状況です。とにかく、明日は後方からのレースなので、前戦イタリアのようにどんどん追い上げて行きたいです」
鳥羽海渡(Moto3 27番手)
「今日の結果にはガッカリしています。FP3まではとてもフィーリングもよく、いい感じでラップを刻めていたのですが、また転倒してしまい、Q1からの予選となりました。そしてQ1では、最初からプッシュしましたが、うまくまとめることができず、Q2進出を果たせませんでした。転倒したことでフロントへの信頼感がなく、完ぺきなアタックができませんでした。明日の決勝は気持ちを切り換え、追い上げのレースに挑みます。後方からのレースなので序盤から全力を尽くします」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
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1 | 19 | ガブリエル・ロドリゴ | ![]() | 1'48.450 |
2 | 79 | 小椋藍 | ![]() | 1'48.471 |
3 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | 1'48.764 |
4 | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | 1'48.782 |
5 | 44 | A.カネット | KTM | 1'48.796 |
6 | 75 | A.アレナス | KTM | 1'48.809 |
7 | 21 | アロンソ・ロペス | ![]() | 1'49.072 |
8 | 5 | J.マシア | KTM | 1'49.079 |
9 | 48 | ロレンソ・ダラ・ポルタ | ![]() | 1'49.300 |
10 | 17 | ジョン・マクフィー | ![]() | 1'49.454 |
11 | 16 | A.ミニョ | KTM | 1'49.561 |
12 | 42 | マルコス・ラミレス | ![]() | 1'49.588 |
13 | 11 | セルジオ・ガルシア | ![]() | 1'49.700 |
14 | 76 | M.ユルチェンコ | KTM | 1'49.769 |
15 | 25 | R.フェルナンデス | KTM | 1'49.830 |
16 | 40 | D.ビンダー | KTM | 1'51.429 |
17 | 23 | ニッコロ・アントネッリ | ![]() | 1'48.540 |
18 | 99 | C.タタイ | KTM | 1'48.944 |
19 | 22 | 真崎一輝 | KTM | 1'49.625 |
20 | 61 | C.オンジュ | KTM | 1'49.660 |
21 | 6 | 山中琉聖 | ![]() | 1'49.675 |
22 | 55 | ロマーノ・フェナティ | ![]() | 1'49.735 |
23 | 71 | 佐々木歩夢 | ![]() | 1'49.782 |
24 | 7 | D.フォッジャ | KTM | 1'49.783 |
25 | 13 | C.ヴィエッティ | KTM | 1'49.878 |
26 | 84 | J.コーンフェール | KTM | 1'49.971 |
27 | 27 | 鳥羽海渡 | ![]() | 1'50.197 |
28 | 54 | リカルド・ロッシ | ![]() | 1'50.600 |
29 | 77 | V.ペレス | KTM | 1'51.032 |
30 | 12 | F.サラク | KTM | 1'51.578 |
31 | 69 | T.ブース・アモス | KTM | 1'51.758 |