厳しい戦いが続くMoto2クラスは、今大会も大接戦となりました。今年から、Moto2クラスとMoto3クラスは予選方式が変わり、3回のフリー走行で総合14までの選手がダイレクトにQ2へ進出。15番手以下の選手が競うQ1では、上位4人がQ2へ繰り上がり(Q1で5番手以下の選手はこの時点でグリッドが確定)、Q2は18人の選手が出場します。
そのQ2を制したのは、初日のフリー走行で20番手だったチャビ・ビエルゲ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)で、FP3で10番手へとポジションを上げると、Q2では2015年にヨハン・ザルコがマークしたサーキットベストタイム(1分42秒809)を更新する1分42秒726の好タイムでPPを獲得しました。昨年の大会で初PPを獲得したビエルゲは、2年連続でアルゼンチンGPの予選を制し、決勝では初優勝を目指します。
予選2番手には初日10番手のマルセル・シュローター(Dynavolt Intact GP)で、開幕戦カタールGP(PP獲得)に続き、2戦連続フロントロー獲得となりました。昨シーズンは、フロントローを7回獲得、初表彰台獲得を果たしています。今年はMoto2クラスで8年目のシーズン。Tech 3、Suter、KALEXとMoto2クラスでは経験豊富なライダーの一人で、今年の活躍に注目が集まります。
初日2番手と好調なスタートを切ったサム・ロース(Federal Oil Gresini Moto2)が、フロントロー獲得の3番手。開幕戦カタールGPではトップグループに加わって6番手。今大会はMoto2クラスに復帰後の初表彰台、初優勝を目指します。
以下、2列目には、アレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)、初日トップタイムのトーマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)、昨年総合3番手のブラッド・ビンダー(Red bull KTM Ajo)と続き、トップから6番手までのタイム差が、わずか0.147秒という大接戦でした。
今季、Moto2クラスにチャレンジのソムキャット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)は、これがMoto2クラス2戦目とは思えない元気な走りで19番手、チームメートのディマス・エッキー・プラタマは29番手とコース攻略に苦戦しました。決勝では、ともに追い上げのレースに挑みます。
チャビ・ビエルゲ(Moto2 ポールポジション)
「今日の結果はとてもうれしいです。アルゼンチンで2年連続のポールポジション獲得となりました。このサーキットでは、いつもいいフィーリングがあります。とても好きなところです。しかし、昨日は難しかったです。FP1はよかったのですが、FP2でソフトリアを使っているときにミスをしてしまい、再スタートできなくなってしまいました。FP3では、昨日の遅れを取り戻すために、一生懸命取り組みました。予選では、FP3のいいフィーリングをなかなか見つけられず苦戦しました。正直、みんなも苦戦していたようです。リアタイヤをスピンさせないように、スムーズに走ることに集中しました。明日は雨が降るかもしれないと聞きました。どのようなコンディションでもいい仕事ができると思います。レースを楽しみたいと思います。目標は、最終ラップまで優勝争いに加わることです。カタールGP同様、多くのライダーがコンマ数秒の差でバトルを繰り広げるレースになると思います。トップ5で戦えるようにがんばります。そして優勝できることを願っています」
マルセル・シュローター(Moto2 2番手)
「とてもうれしい結果になりました。昨日のフリー走行は、トップタイムのライダーたちについていけませんでしたが、最終的にはフロントローを獲得できました。FP3では軽い転倒で時間をかなりロスとしてしまいました。それでもいいタイムを出せるフィーリングがありました。ラップタイムも、セクションタイムもよかったです。予選では全力を尽くしました。フロントローを獲得できてとてもうれしいです」
サム・ロース(Moto2 3番手)
「最後の最後に自己ベストラップを出しました。しかし、あまりいいフィーリングはありませんでした。自分のミスで、少し誤った方向へ進んでしまったかもしれません。フロントタイヤの選択を間違えました。そのため、いいパフォーマンスができずがっかりしました。ポールポジションを獲得できると思っていたので残念ですが、全体的にはとてもうまくいきました」
ソムキャット・チャントラ(Moto2 19番手)
「予選では、今の自分にとってベストの走りができました。上位グループでスタートしたかったのですが、フライングラップ中、前車に前をふさがれてしまったため、タイムを更新できず、結果Q2に進出できず残念でした。バイクを万全の状態で準備してくれたチームに感謝します。明日は最後のラップまでベストの走りをします」
ディマス・エッキー・プラタマ(Moto2 29番手)
「今日はラップタイムを更新できてよかったです。最初は何度か失敗してしまいました。もしそれがなければもっといい結果を出せたと思います。バイクの状態はとてもよく、チームに感謝します。コースを攻め過ぎて、スムーズに走れませんでした。明日は、落ち着いて、レースに集中し最高の走りができるようにがんばります」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
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1 | 97 | チャビ・ビエルゲ | KALEX | 1'42.726 |
2 | 23 | マルセル・シュローター | KALEX | 1'42.737 |
3 | 22 | サム・ロース | KALEX | 1'42.738 |
4 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | 1'42.773 |
5 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | 1'42.856 |
6 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | 1'42.873 |
7 | 87 | レミー・ガードナー | KALEX | 1'42.969 |
8 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | 1'42.975 |
9 | 11 | ニッコロ・ブレガ | KALEX | 1'43.008 |
10 | 24 | シモーネ・コルシ | KALEX | 1'43.061 |
11 | 9 | ホルヘ・ナバロ | SPEED UP | 1'43.098 |
12 | 33 | エネア・バスティアニーニ | KALEX | 1'43.103 |
13 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | 1'43.119 |
14 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | 1'43.323 |
15 | 27 | イケル・レクオナ | KTM | 1'43.452 |
16 | 64 | ボウ・ベンドスナイダー | NTS | 1'43.498 |
17 | 88 | ホルヘ・マルティン | KTM | 1'43.604 |
18 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | SPEED UP | 1'43.677 |
以下Q1 | ||||
19 | 35 | ソムキャット・チャントラ | KALEX | 1'43.505 |
20 | 77 | ドミニク・エガーター | MVアグスタ | 1'43.576 |
21 | 72 | マルコ・ベツェッキ | KTM | 1'43.619 |
22 | 45 | 長島哲太 | KALEX | 1'43.669 |
23 | 62 | ステファノ・マンシィ | MVアグスタ | 1'43.727 |
24 | 2 | イェスコ・ラフィン | NTS | 1'43.730 |
25 | 89 | カイルール・イダム・パウィ | KALEX | 1'44.037 |
26 | 16 | ジョー・ロバーツ | KTM | 1'44.226 |
27 | 3 | ルーカス・ツロヴィッチ | KTM | 1'44.233 |
28 | 96 | ジェイク・ディクソン | KTM | 1'44.571 |
29 | 20 | ディマス・エッキー・プラタマ | KALEX | 1'44.690 |
30 | 65 | フィリップ・エッテル | KTM | 1'44.825 |
31 | 18 | シャビ・カルデルス | KTM | 1'45.363 |
NC | 40 | アウグスト・フェルナンデス | KALEX | - |