Round01カタールカタールGP

Moto3

ロサイル・インターナショナル・サーキット

開幕戦 カタールGP

冬季テストから好調のSnipers Teamが優勝候補。
Honda育成ライダーたちはさらなる飛躍に挑む

大接戦が続くMoto3クラスは、ライダー、コンストラクターズともに3年連続のタイトル獲得を狙います。昨年は全19戦(イギリスGPは決勝が中止のため18戦)で11勝を挙げました。Moto3クラスは厳しいレギュレーションのため、ハード面でアドバンテージを築くことがなかなか難しいカテゴリーですが、Honda NSF250RWは、シーズンを通し高いパフォーマンスを発揮。ランキング上位6位のうち5人がHonda勢というすばらしい一年でした。今年はHonda勢のランキング上位の選手がMoto2クラスにスイッチしました。そのため、新たなMoto3王者をめぐる戦いに注目が集まります。

ウインターテストでは、今季、Moto3クラスに復帰のロマーノ・フェナティ(Snipers Team)が好調で、スペイン・ヘレステストで総合2位、カタールテストで総合首位につけて開幕戦の優勝候補に浮上しました。チームメートで成長著しいトニ・アルボリーノもヘレスで4番手、カタールで2番手と開幕戦から初優勝の期待が膨らんでいます。

以下、最後の調整の場となったカタールテストでは、ロレンソ・ダラ・ポルタ(Leopard Racing)が総合4位、ニッコロ・アントネッリ(SIC58 Squadra Corse)が5番手、ジョン・マクフィー(PETRONAS Sprinta Racing)が6番手、マルコス・ラミレス(Leopard Racing)が7番手、鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)が8番手とトップ10に7台のHonda勢が名前を連ねました。

日本勢は、Moto3クラスで5年目のシーズンを迎える鈴木の総合8番手を筆頭に、Honda育成ライダー出身で、3年目を迎える鳥羽海渡(Honda Team Asia)が11番手、佐々木歩夢(PETRONAS Sprinta Racing)15番手、デビューシーズンとなる小椋藍(Honda Team Asia)が19番手と、Honda育成ライダーたちの今年の活躍に大きな注目が集まっています。

ウインターテストに参加したセルジオ・ガルシア(Estrella Galicia 0,0)は、開幕戦カタールGPの時点では15歳と年齢制限を理由に出場できず、第2戦からシーズンを戦います。代役として、同チームからFIM CEVレプソル世界選手権のMoto3クラスに参戦する山中琉聖が開幕戦に出場します。

 

コメント

ロマーノ・フェナティ(Moto3 17年総合2位)
「カタールテストでは、難しい路面コンディションだったにもかかわらず、とてもいいフィーリングがありました。一生懸命取り組むことができましたし、開幕戦に向けて準備は整いました。レースはテストとは違いますが、そのことはよく分かっています。でもベストを尽くし、できる限りいい結果を出したいと思います」

トニ・アルボリーノ(Moto3 18年総合18位)
「ウインターテストはとてもポジティブで、多くのことにトライできました。カタールでは、風が強いときとそうではないときがあります。どちらにも対処できるセッティングを見つけることができました。あとはレースを待つだけです。テストではいいラップタイムを刻むことができました。正しい方向に進んでいると思います。レースはテストとは違いますが、いいレースができると信じています。週末へ向けて準備はできています。ベストを尽くします」

ジョン・マクフィー(Moto3 18年総合12位)
「シーズン開幕へ向けて準備はできています。ウインターテストでは、いいベースのセットアップを見つけることができました。チームのみんなが一生懸命がんばってくれました。マシンのことは理解しています。なにが機能して、なにが機能しないのかも分かっています。今、みんなの力がどのくらいなのかは、よく分かりませんが、ここ数年、優勝しているライダーたちと同じくくらいのパフォーマンスはできると思います。100%の力を出して、いい仕事をしたいです。シーズンは長いです。レースを一つひとつこなし、シーズンの終わりにどこにいるのかを楽しみにしています」

鈴木竜生(Moto3 18年総合14位)
「昨年は転倒の多いシーズンだったので、ウインターテストは、それを改善するためにフロントのセッティングを重点的に行ってきました。限界点をしっかり感じ取れるようにしようというのが最大の目標でした。その点では、テストメニューは順調に消化できたと思います。ヘレス、カタールとテストしてきた感じでは、フェナティとアルボリーノの調子がいいので、この2人に負けないようにしっかり走りたいです。カタールGPは昨年、ケガのために決勝を走れていないので、今年はミスのないようにしっかり走り切りたいです。ベストを尽くします」

佐々木歩夢(Moto3 18年総合20位)
「今年は、チームの本拠地であるマレーシア・セパン、その後、ヘレス、カタールとテストをしてきました。セパンとヘレスは、かなりいい仕上がりで大きな自信を得ることができました。最後のテストとなったカタールは、初日、2日目とセットアップに苦労しましたが、最終日になってやっといい状態になりました。ヘレスは総合10番手、カタールはタイムアタックがちゃんとできず15番手でしたが、今年は一人でタイムを出せるようになってきたことが大きな自信になっています。開幕戦から、表彰台獲得を目標に戦っていきます」

鳥羽海渡(Moto3 18年総合22位)
「ここまで順調にテストをこなしてきました。ヘレスは順位的には総合26番手とよくありませんでしたが、テストの内容は、課題となっている低速コーナー攻略のためのセッティングと乗り方にチャレンジしていました。最終的にいい方向性が見えたので、とても有意義なテストになりました。その結果がカタールテストに生きています。カタールは自分が得意とする高速コーナーが多いので、開幕戦に向けて順調に仕上げることができました。今年は開幕戦からしっかり自分の走りをして表彰台を狙っていきたいです」

小椋藍(Moto3 18年は4戦に出場。総合36位)
「初めてのグランプリシーズンなので、なにからなにまで初めて経験することばかりでした。ヘレスでは、昨年まで参戦していたFIM CEVレプソル世界選手権のベストタイムを更新できましたし、今年のNSF250RWのパフォーマンスの高さもしっかり感じ取ることができました。それに比べるとカタールは、思うようにセットアップも自分の走りもまとめることができませんでしたので、フリー走行で引き続き取り組んでいきたいです。昨年は4戦ワイルドカードで出場しているので本番に向けて緊張はありません。とにかく、長いシーズンをしっかり戦い抜くために、今はいろいろ学んでいる段階ですが、開幕戦から自分の力をしっかり出せるようにしたいです」

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