Round10
チェコGP
Moto2 プレビュー
会場：ブルノ・サーキット
シーズン前半戦を経て、力をつけてきたライダーの活躍に期待
接戦が続くMoto2クラスは、今大会も厳しい戦いになりそうです。昨年の大会は、ドライコンディションでスタートしましたが、降雨のために7周を終えた時点で赤旗中断となり、ウエットレースとして6周のレースで再開される難しいコンディションの中、今シーズンからMotoGPクラスで戦っているトーマス・ルティが優勝しています。
昨年の大会の予選は、ポールポジション(PP)獲得から1秒差以内に16台という接戦となりました。今季も厳しい戦いになることは間違いありません。
シーズン前半の9戦を終えて総合首位はフランセスコ・バグナイア(SKY Racing Team VR46)。前戦ドイツGPは、レース序盤のハプニングによりコースアウトを喫し、12位に終わりましたが、依然としてランキング首位をキープしています。昨年は難しいコンディションのレースで7位でフィニッシュしています。ここまで9戦を終えて4勝を挙げ、圧倒的な強さを見せるバグナイアが、今季3回目のポール・トゥ・ウインに挑みます。
わずか7ポイント差で追う総合2位のミゲル・オリベイラ(Red Bull KTM Ajo)も、前戦ドイツGPでは4位と表彰台に立てませんでした。予選で苦戦したことが決勝に影響しましたが、「チャンスがあれば積極的に優勝を狙う」と語るオリベイラは、第6戦イタリアGP以来の今季2勝目に挑みます。
総合3位につけるアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)も、前戦ドイツGPは13位と、表彰台争いから大きく遅れました。今年は9戦を終えて総合2位のオリベイラと28点差、トップのバグナイアに35点差をつけられていますが、今大会はトップ2との差を縮めるためにも、今季初優勝を目指します。
総合4位には、前戦ドイツGPでベストリザルトの2位になり、3回目の表彰台に立ったルーキーのホアン・ミル(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)。今大会は初優勝に挑みます。
以下、注目選手は、前戦ドイツGPでMoto2クラスでの初優勝を達成し、総合6位に浮上したブラッド・ビンダー(Red Bull KTM Ajo)。前戦ドイツGPで初表彰台獲得の3位でフィニッシュしたルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)、第7戦カタロニアGPで初優勝を達成、総合9位のファビオ・クアルタラロ(Speed Up Racing)。シーズン前半の戦いから力をつけてきた選手も多く、後半戦の走りに注目されます。
また、鈴鹿8時間耐久ロードレースで好走を見せた長島哲太(IDEMITSU Honda Team Asia)は、8耐で得た経験を後半戦に活かす意気込みです。昨年も鈴鹿8耐に出場して、後半戦に弾みをつけました。今大会は初のシングルフィニッシュを目指します。
コメント
フランセスコ・バグナイア(Moto2 総合1位)
「2週間の夏休みと数日の休暇を終えて、ブルノのサーキットに戻るときがやってきました。テクニカルなサーキットで最終セクターからの上り坂はムジェロにとても似ています。シーズン前半戦は戦闘的で安定していました。この方向で引き続き一生懸命取り組み、これまでに達成してきたことを確認したいと思います」
ミゲル・オリベイラ(Moto2 総合2位)
「今後の目標は予選で前進することです。シーズン後半、いいグリッドポジションを獲得すればレースで攻めやすくなります。このクラスは大接戦です。ほんの少しの改善が予選結果に大きく影響します。できる限り多くのレースで優勝できるように、これまで以上に仕事に取り組みます。目標はチャンスがあればどんなときも優勝争いをすることです」
アレックス・マルケス(Moto2 総合3位)
「夏休みを楽しみました。そして休養することができました。これからの2連戦に向けて準備は整っています。そしてブルノを始め、レッドブルリンク、そしてシルバーストーンはとても好きなサーキットです。初日からトップになれるようにがんばります。これらのサーキットではとてもうまく走れるので、集中力を維持してポイントを取り戻し、ワールドチャンピオン獲得という一番の目標へ向けて戦いたいです。チームも僕もモチベーションはとても上がっています。すべてのレースで全力を尽くします」
長島哲太(Moto2 総合24位)
「鈴鹿8耐は予選でトップ10トライアルに残り、決勝でも4番手を走行するなど、いいレースができたと思います。終盤にマシンを仕上げ、チームをひっぱってくれた秋吉さんの転倒もあり、結果は39位に終わりましたが、目標通り、表彰台が見える位置を走れたことは大きな成果でした。秋吉さん、そしてイサック(ビニャーレス)、そしてチームスタッフには感謝しています。後半戦はチェコ、オーストリアの2連戦でスタートしますが、昨年もこの2戦で8耐の経験を活かすことができました。今年もその成果を最大限に発揮して、目標のシングルフィニッシュを目指します」
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