The Locus of V10

2007年9月、20歳の新鋭トニー・ボウがチャンピオンに輝いた。それから10年、今やボウは、だれも敗ることのできない最強のチャンピオンとして、トライアル界に君臨している。ここでは、そんなボウの10年をデータで振り返る。

< >

2007大記録の始まり

チーム

REPSOL MONTESA HRC

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久、ドギー・ランプキン

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 214pt
2位 A.ラガ ガスガス 191pt
3位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 155pt
4位 A.カベスタニー シェルコ 135pt
5位 ドギー・ランプキン モンテッサ(Honda) 134pt

各戦の成績

Rd.01 スペインGP 優勝
Rd.02 グアテマラGP 優勝/優勝
Rd.03 フランスGP 優勝
Rd.04 日本GP 優勝/2位
Rd.05 イタリアGP 優勝
Rd.06 ポーランドGP 優勝
Rd.07 チェコGP 2位
Rd.08 イギリスGP 優勝
Rd.09 アンドラ 優勝

REPSOL MONTESA HRC(現Repsol Honda Team)に、ボウが加入したのが2007年のこと。開幕5連勝を含む通算9勝を挙げ、圧倒的な強さでチャンピオンとなった。この年から、ボウのシリーズ10連覇という偉大な記録は始まった。

2008全レースで表彰台を獲得

チーム

REPSOL MONTESA HRC

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 225pt
2位 A.ラガ ガスガス 208pt
3位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 183pt
4位 J.ファハルド ベータ 142pt
5位 A.カベスタニー シェルコ 133pt

各戦の成績

Rd.01 ルクセンブルクGP 優勝
Rd.02 アイルランドGP 2位
Rd.03 アメリカGP 2位/優勝
Rd.04 日本GP 優勝/優勝
Rd.05 フランスGP 2位
Rd.06 イタリアGP 優勝
Rd.07 チェコGP 2位
Rd.08 スウェーデンGP 2位
Rd.09 ポルトガルGP 優勝
Rd.10 スペインGP 優勝

藤波貴久との2台体制、ディフェンディングチャンピオンとして迎えた2008年。通算7勝を挙げるとともに、このシーズンに行われた12レースすべてで表彰台に登壇するという、抜群の安定感をみせた。

2009王者の強さを随所で発揮

チーム

REPSOL MONTESA HONDA

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 200pt
2位 A.ラガ ガスガス 188pt
3位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 147pt
4位 J.ファハルド ベータ 136pt
5位 A.カベスタニー シェルコ 128pt

各戦の成績

Rd.01 アイルランドGP 2位/優勝
Rd.02 ポルトガルGP 優勝
Rd.03 イギリスGP 優勝/優勝
Rd.04 日本GP 優勝/優勝
Rd.05 イタリアGP 3位
Rd.06 アンドラGP 3位
Rd.07 スペインGP 優勝
Rd.08 フランスGP 4位

Hondaのマシンで参戦するようになって初めて、シーズン最初のレースで優勝を逃した。それでも、終わってみれば11レースで7勝。特に第2戦では、2位のアダム・ラガ(ガスガス)の半分以下という減点で勝利し、王者の貫禄を漂わせた。

2010ルール改定でも揺るがぬ強さ

チーム

REPSOL MONTESA HONDA

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 200pt
2位 A.ラガ ガスガス 172pt
3位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 161pt
4位 J.ファハルド ベータ 143pt
5位 A.カベスタニー シェルコ 142pt

各戦の成績

Rd.01 スペインGP 優勝
Rd.02 ポルトガルGP 優勝/4位
Rd.03 日本GP 優勝/2位
Rd.04 イギリスGP 優勝/3位
Rd.05 フランスGP 優勝
Rd.06 サンマリノGP 優勝
Rd.07 イタリアGP 優勝
Rd.08 チェコGP 3位

成績のいいライダーからスタートするという、新たなレギュレーションをものともせず、7勝を挙げてチャンピオンに。ルールが変わっても、ボウの強さが揺らぐことはなかった。

2011最終レースで勝利し防衛

チーム

Repsol Montesa Honda

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 204pt
2位 A.ラガ ガスガス 191pt
3位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 155pt
4位 A.カベスタニー シェルコ 129pt
5位 J.ファハルド オッサ 115pt

各戦の成績

Rd.01 ドイツGP 優勝
Rd.02 フランスGP 3位/優勝
Rd.03 スペインGP 優勝
Rd.04 アンドラGP 優勝
Rd.05 イタリアGP 優勝
Rd.06 イギリスGP 2位
Rd.07 日本GP 優勝/3位
Rd.08 イゾラ2000GP 2位/優勝

この年も2008年と同様に、ボウはすべてのレースで表彰台に登壇。ただ、ライバルのアダム・ラガ(ガスガス)も強さを発揮し、タイトルの行方は最終戦まで持ち越された。その2日目のレースでボウが優勝し、チャンピオンが決定。

2012最終戦を待たずにタイトル獲得

チーム

Repsol Montesa Honda

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 250pt
2位 A.ラガ ガスガス 187pt
3位 J.ファハルド ベータ 186pt
4位 A.カベスタニー シェルコ 181pt
5位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 174pt

各戦の成績

Rd.01 フランスGP 2位/優勝
Rd.02 オーストラリアGP 優勝/優勝
Rd.03 日本GP 優勝/優勝
Rd.04 スペインGP 優勝/優勝
Rd.05 アンドラGP 優勝/4位
Rd.06 イタリアGP 優勝
Rd.07 イギリスGP 優勝/優勝

ボウは開幕戦の初日は2位に甘んじたものの、その後は勝利を重ねて全13レースで11勝。2位との差は63ポイントにも上り、最終戦の2レースを残してタイトルを決めた。

2013変革の年にみせた強さ

チーム

Repsol Montesa Honda

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 238pt
2位 A.ラガ ガスガス 228pt
3位 J.ファハルド ベータ 171pt
4位 A.カベスタニー シェルコ 170pt
5位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 169pt

各戦の成績

Rd.01 日本GP 優勝/3位
Rd.02 アメリカGP 2位/2位
Rd.03 アンドラGP 2位/優勝
Rd.04 スペインGP 優勝
Rd.05 イタリアGP 優勝
Rd.06 チェコGP 2位
Rd.07 イギリスGP 優勝/優勝
Rd.08 フランスGP 3位/優勝

マシンを停止させてはいけないという、ノンストップルールが採用され、2013年は変革の年となった。そんな中でも、ボウは全13レースすべてで表彰台に登壇し、チャンピオンの座を守った。

2014前人未到の第一歩

チーム

Repsol Honda Team

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 225pt
2位 A.ラガ ガスガス 210pt
3位 A.カベスタニー シェルコ 163pt
4位 J.ファハルド ベータ 154pt
5位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 145pt

各戦の成績

Rd.01 オーストラリアGP 2位/優勝
Rd.02 日本GP 2位/2位
Rd.03 ヨーロッパGP 2位
Rd.04 イタリアGP 優勝
Rd.05 ベルギーGP 優勝
Rd.06 イギリスGP 優勝/優勝
Rd.07 フランスGP 2位
Rd.08 スペインGP 優勝/優勝

チーム名がRepsol Honda Teamに変わり、ワークス体制となった2014年。ボウはそれまでだれも踏み入れたことのない、8連覇という記録に挑んだ。結果は12レースで7勝。最低で2位、という内容でタイトルを獲得した。

201570%オーバーの勝率

チーム

Repsol Honda Team

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久、ハイメ・ブスト

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 345pt
2位 A.ラガ ガスガス 311pt
3位 J.ファハルド ベータ 246pt
4位 A.カベスタニー シェルコ 233pt
5位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 196pt

各戦の成績

Rd.01 日本GP 優勝/優勝
Rd.02 チェコGP 優勝/優勝
Rd.03 スウェーデンGP 優勝/優勝
Rd.04 イギリスGP 優勝/優勝
Rd.05 フランスGP 優勝/2位
Rd.06 アンドラGP 2位/2位
Rd.07 アメリカGP 優勝/優勝
Rd.08 ポルトガルGP 優勝/優勝
Rd.09 スペインGP 2位/2位

ボウが開幕戦の日本GPでダブルウインを果たし、その強さを日本のファンにみせつけて始まった2015年。前年比1.5倍となる18レースが開催される中で、勝数については倍近くの13勝にも上った。

2016V10の大記録を達成

チーム

Repsol Honda Team

ライダー

トニー・ボウ、藤波貴久、ハイメ・ブスト

ランキングTOP5

1位 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 289pt
2位 A.ラガ TRS 252pt
3位 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 190pt
4位 A.カベスタニー シェルコ 181pt
5位 J.ファハルド ヴェルティゴ 173pt

各戦の成績

Rd.01 スペインGP 2位/優勝
Rd.02 日本GP 優勝/優勝
Rd.03 ドイツGP 優勝/優勝
Rd.04 アンドラGP 優勝/優勝
Rd.05 フランスGP 優勝/3位
Rd.06 ベルギーGP 優勝
Rd.07 イギリスGP 優勝/優勝
Rd.08 イタリアGP 優勝/優勝

V10に挑んだ今年は、ボウの母国であるスペインからスタート。開幕戦でランキングのトップに立つと、一度もポイントリーダーを明け渡すことなく、アウトドアで10度目のタイトルに輝いた。