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全日本トライアル選手権
北海道・わっさむ
[2002.08.04] |
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第4戦 北海道・わっさむ |
2002年 8月4日開催 |
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天候:晴れ 気温:25℃ 観客:800人
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藤波貴久、全日本への復帰第1戦
大差をつけて堂々の優勝で飾る!
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世界選手権も残るは日本大会一戦となって、藤波貴久(Honda)が全日本選手権への参戦を開始した。同じく世界選手権に専念した野崎史高(Scorpa)とともに、今シーズン初めて、国際A級スーパークラスのメンバーが勢揃いすることになった。藤波は序盤から安定して減点を押さえて、黒山健一(Beta)にダブルスコア以上の差をつけて勝利した。小川友幸(Honda)は、黒山に同点の3位入賞で、1点差でランキングトップの座を守っている。 |
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前戦近畿大会から足かけ3ヵ月のインターバルを置いて、北海道大会は8月第1週に開催された。土曜日は気温19℃と肌寒いほどで、夕方には雨も降り出し、北海道以外の猛暑の国から来たライダーは、寒さにやや面食らっていた。しかし日曜日は雲も晴れ、今度は強い日差しが暑い一日となった。
今回は、国際A級スーパークラスに藤波貴久(Honda)と野崎史高(Scorpa)のふたりが参戦を開始した。どちらも今シーズンは世界選手権に専念していたライダーで、野崎は世界選手権1年生。藤波は、大きく具体化した世界チャンピオンを目指しての全日本欠席だった。
久々の全日本参戦に合わせて、藤波のマシンはニューカラー。チームも、『ウイダー・グリーンレーベル・ホンダ』となり、全日本後半戦に向けて意欲満々。
さて、全日本選手権のスタート順はランキングの下位のものからとなっている。だからこのふたりのスタートは他の国際A級スーパークラス全員に先がけ、もっとも早い。チャンピオン藤波が、誰よりも早くスタートするという珍しい光景になった。
序盤、好調なのはこの二人、藤波と野崎だった。野崎はまだ世界選手権では10位以内の入賞はないが、自信たっぷりの落ち着いた走りを身につけている。今後が期待の世界選手権ルーキーだ。世界選手権ランキング2位の藤波とは、今のところ格がちがうといっていいが、しかし1ラップ目が終わってのトップは野崎だった。藤波は同点で2位。「他人の点数は気にしなかった」と話す藤波だが、実は野崎が藤波と同点でトップというのを聞いたときには、心中穏やかでなかったという。
しかし藤波の予定のとおり、野崎は2ラップ目以降に減点を増やし、優勝圏外に落ちていってしまった。
藤波の本来のライバルである黒山健一(Beta)は、どうしたことか序盤に5点を連発。そうそうに、みずから藤波との優勝争いから脱落してしまった。小川友幸(Honda)は1個の5点を喫して、やはり優勝戦線からはそうそうに離脱している。
2ラップ目、黒山はわずか1点で10セクションをこなした。これはこの日のべストラップ賞。藤波はといえば、リスクのない走り方で2ラップ目を3点。これとて、充分にすばらしい点数なのだ。
3ラップ目、藤波に大きなミスが出た。林の中の坂を登る第7セクションだが、途中で中に浮いた丸太を越えてからターンに入る。藤波は、丸太を越えた直後にリヤタイヤを根っこで滑らし、そのまま足を出して耐える間もなく転倒してしまったのだった。しかし藤波の大きなミスはここだけ。まったく手堅く3ラップを走り切り、見事優勝を飾った。
2位には、序盤の大失敗を必死で克服して追い上げた黒山だったが、もはや藤波の前には敵ではなかった。
次戦は、世界選手権もてぎ大会の後、岡山県原滝山で開催される。
藤波 貴久(優勝)
久々の日本は、ちょっと窮屈な感じがしました。セクションを、もっと長くしてもいいのではないかと思います。残りの全日本シリーズはすべて優勝するつもりでいるので、その第一歩が踏みだせたのは、まずは喜こばしきことだと思います。今、世界選手権を戦っている3人の日本人は、世界選手権のランキング的には、皆ぼくよりずいぶん下位にいて、世界選手権では正直なところ、ライバルとして認識していないのですが、全日本では、小川さんを含め、ライバルとしてはっきり認識して試合を運んでいました。今日は、1ラップ目に健ちゃんや小川さんが点数をとってくれたこともあって、初めて、彼らをライバルと思わず、世界選手権と同じような気持ちで走れました。正直なところ、野崎が5点というのはちょっと驚きましたが、2ラップ目3ラップ目とこの点数では回ってこれないだろうと思っていたら、やっぱり予定通りでした。今日は3ラップ目の7セクションで、非常になさけない転倒をしてしまいました。根っこでタイヤが滑ったのが原因ですが、本当になさけない失敗でした。あれ以外は、少々の失敗はありましたが、全体的には完璧な試合といっていいと思います。次は、なさけない失敗を絶対しないで、もっと完璧な試合をお見せしたいと思います。
小川 友幸(3位)
今日は、1ラップ目にちょっと多く減点をもらってしまいましたが、自己判断としては、良くも悪くもなかったというところです。2ラップ、3ラップで追い上げましたけど、まだミスも多かった。このへんが、ぼくの課題です。
レース結果などの詳しい情報は、こちらでご覧いただけます。
JTR オフィシャルサイト |
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