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2戦連続2位の小川
セクション攻略を相談する小川(左)とサポート役の父、千秋さん
鋭い日差しが差し込む岩盤を行く小川
表彰台、2位小川(右)
全日本トライアル選手権
近畿・猪名川
[2002.05.05]
JTRレースレポート 
第3戦 近畿・猪名川
2002年 5月5日開催  
天候:晴れ 気温:27℃ 観客:2,100人
小川友幸、2戦連続2位入賞!

藤波貴久の留守を守る小川友幸(Honda)は、厳しい地形の連続する猪名川の会場で、黒山に続く2位を得た。黒山は世界選手権トップ10に入る実力を誇るが、小川はそれに臆していない。今回は小川の追撃が惜しくも及ばずの結果となった。

藤波貴久(Honda)が2/4位を得た世界選手権の事実上の開幕戦スペイン大会から3週間、黒山健一(Beta)と田中太一(GasGas)が帰国して、全日本第3戦は、前戦九州大会よりも田中ひとりだけ、役者が増えた。

今シーズン、世界選手権のシーズン中は世界選手権に専念するのが藤波と野崎史高(Scorpa)、世界選手権を優先させつつ両方に出場する方針をとっているのが田中太一、どちらも可能な限り参戦し、全日本チャンピオンをねらうのが黒山。全日本に専念してこれらを迎え撃つ小川友幸(Honda)にすれば、全日本チャンピオンのライバルは黒山ひとりということになる。しかしライバルはまだ多い。ミスはまだ目立つものの、ここ一番の切れのよさは抜群の渋谷勲(Yamaha)と大ベテランの成田匠(Yamaha)なども、まったく油断のならない相手。こんな強豪の中で、小川は開幕戦に続く2勝目を目指し、スタートした。

兵庫県猪名川町にある猪名川サーキットトライアル場は、ここ数年、近畿大会の会場としてなじみ深い。岩盤の沢、急斜面、直角ダムのステアケースなど、全日本の中でもセクション設定は厳しい傾向だ。スタートしてすぐの第1セクション、木の根の浮く急斜面を登り降りて、また登って降りてオーバーハングの岩に飛びつく第1セクションでは、なんと全員が5点の失敗で並んでしまった。

小川はこのあとも減点を重ね、1ラップ目終了時点では黒山に12点の差を付けられてしまっていた。黒山の1ラップの減点が14点だから、残念ながらダブルスコアにも近い。

しかし絶好調の黒山なら、1ラップ目の減点を2ラップ目3ラップ目でさらに縮めてくるものだが、この日のセクションは、黒山をもってしてもそれを許さなかった。2ラップ目、黒山は23点と減点を増やしてしまう。黒山の調子は完璧とはいいがたい。これは、小川の大きなチャンスとなった。しかし一方で小川も、なかなか黒山を追いつめることができない。2ラップ目の小川の減点は黒山と同じ23点。点差は12点差のまま。さらに2ラップ目には、1勝をねらう若手の渋谷が19点の好スコアをマークし、小川を抜き去り黒山に11点差の2位につけた。

渋谷は、前回九州でも黒山に迫り、もう少しで優勝かと周囲を色めき立てた。渋谷の当面の課題は、若さゆえの自滅をどう克服するかにあるのだが、はたして、今回もその課題は持ち越していた。3ラップ目に減点を増やした渋谷は、さらにブレーキペダルを折ってしまい、その修復に5分ほどの時間を費やした。しかしこの日、156台という近年の全日本では記録的な参加者の中、持ち時間はぎりぎりという状態。渋谷のゴールは7分のタイムオーバーで、7点の減点をさらに加えることになってしまった。

黒山もまた、2ラップ目にパンクし、3ラップ目にいくつかの失敗をしていた。さらに、2分のタイムオーバーもあった。結局小川は、黒山を破るには至らなかったが、その差14点。この日のセクションの難易度と、1ラップ目にすでに12点の点差があったことを考えると、挽回のチャンスがあったのではと思わせるところが、小川の悔しさにつながっている。

しかし、1位、2位、2位と好位置をキープする小川は、いまだ黒山に3点差のランキングトップ。この位置をキープしたい小川だが、次戦北海道大会では、藤波貴久が帰国して、いよいよ戦いは熾烈を極めていく。

小川 友幸(2位)
2位では自分自身にも、まわりのみなさんの期待にもこたえられているとは思えないので、今日の2位入賞は、おめでとうより、残念という結果です。相手が崩れていただけに、追いつめられなかったのがくやしいです。特に3ラップ目に、ふたつの5点がありました。どっちも1ラップ目2ラップ目には無事に3点で出ていたセクションで、ひとつはクリーン・クリーンできていたのだから、なんとも不本意です。1ラップ目に渋滞でずいぶん時間を使ってしまっていたので、3ラップ目には気持ちが焦っていたというのもあると思います。次回は、8月の北海道。貴久も帰ってくるし、そうなると健ちゃんも、もっと高い次元をねらうだろうし、そうはいっても、ずっと2位ではポイントをどんどんつめられてきてしまうので、そうそう負けていられません。4年ぶりに第1戦で優勝してみて、やっぱり1位じゃなければいけないと思いました。優勝はいいものですよ。まだまだがんばります。

レース結果などの詳しい情報は、こちらでご覧いただけます。
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