モータースポーツ > 全日本ロードレース選手権 > 2012総集編
前年覇者の山口辰也がJSB1000にスイッチしたため、チャンピオン不在で2012年の開幕を迎えたST600クラスは、手島雄介(CLUB PLUS ONE)がシーズンを通して安定した走りを披露し、総合5位に入りました。また、渡辺一馬(KoharaRacing)や、小林龍太(MuSASHi RTハルクプロ)も、11年シーズンと同様に活躍をみせました。
6大会7レースで争われたシーズンで、開幕戦でまず魅せたのが渡辺。地元レースとなったもてぎで、渡辺は予選で2番手を獲得。決勝でも最後までトップ争いを演じて4位でチェッカーを受けました。続く第3戦筑波でも、39台がエントリーする大混戦の中で6位。また、小林は予選8番手から着実に追い上げて7位で続きました。
さらに、5月の第4戦オートポリス大会は、ST600のみが開催されて注目が集まる中、7番手スタートの小林が、レース1のオープニングラップで一気に2番手に浮上すると、2周目にはトップをかわして先頭に立ちます。以降も接戦を演じた小林は、3位でフィニッシュして、09年以来となる表彰台を獲得。渡辺も4位に入り、CBR600RRを駆ったライダーたちが上位争いを盛り上げました。
第4戦から約3カ月のインターバルを挟んで行われた第6戦SUGO大会には、鈴鹿8時間耐久ロードレースでも活躍したアズラン・シャー・カマルザマン(BOON SIEW HONDA RACING MALAYSIA)がスポット参戦。アズランは初参戦ながら、12番手スタートから少しずつポジションを上げていって6位フィニッシュと、ポテンシャルの高さをみせつけました。アズランのあとには7位で手島が続き、第6戦までに全戦でポイントを獲得してきていた手島は、この時点での総合ランキングを11位から5位に押し上げて躍進します。
第8戦岡山国際大会でも確実にポイントを積み上げたHonda勢に、再びアズランがスポット参戦で加わり、最終戦鈴鹿に臨みました。アズランは10番手スタートから、1周目であっという間に4番手に浮上すると、そのあとも堅実な走りをみせて4位でゴール。手島が最終ラップに1台をかわして5位、渡辺が7位、小林が8位に入り、HondaのCBR600RR 4台が入賞し、ポイントを獲得する結果でシーズンを締めくくりました。