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全日本ロードレース選手権
鈴鹿サーキット
[2002.09.15] |
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第7戦 鈴鹿サーキット |
2002年 9月15日開催 |
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天候:曇り 気温:26.3℃ コースコンディション:ドライ 観客:23,000人
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スーパーバイクで伊藤真一が4位!
玉田は痛恨の転倒リタイヤ
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全日本ロードレース選手権第7戦が三重県鈴鹿サーキットで開催された。今回直前のエントリー取り消しが10人となった。その内8人が負傷によるものだった。スーパーバイク(SB)ではシェークダウンを終えたカワサキGPマシンの参戦に期待が集まったが今回もキャンセル。前戦SUGOで転倒した武田雄一は骨盤骨折、北川圭一(S)は左手小指骨折となり不出場。武田の代役に伊藤真一、北川の代役に沼田憲保が出走した。玉田は予選で2分6秒487でコースレコードを更新しグリッドに付き、SBトップを独走していたがコース上の落下物にぶつかるアクシデントで転倒リタイヤ。伊藤はSB4位。総合優勝はPPスタートのプロト梁明(S)、SB優勝は渡辺となった。250は青山博一が2連勝。125はPPスタートの仲城が大混戦を制して3勝目。ST600は小西良輝が勝ち、第3戦鈴鹿に続き勝利、鈴鹿での強さを印象付けた。チャンピオン清成龍一はオープニングラップシケインの転倒から追い上げ、9位でチェッカーを受けた。 |
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金曜日のフリー走行では玉田誠がプロト勢に割って入り2番手、伊藤は5番手、JSB1000の山口辰也は10番手に付けた。予選1回目から雨が降るのではないかとの心配もあり気合のこもった走行となった。MotoGPスポット参戦から戻ったプロトの梁明が2分6秒357とし、SBでは渡辺篤が2分6秒814とコースレコードを更新。そして最終予選、玉田は渡辺のタイムを上回る2分6秒487を記録しレコード更新、玉田は満足せずスーパーラップを目指したがラスト10分を切ったところで赤旗、予選再開されるが再び赤旗でタイムアップの機会を逃してしまう。最終的に梁明が2分5秒901で今季3度目のポールポジション(PP)獲得、玉田は3番手、伊藤は8番手、山口はJSB1000のコースレコードを記録し11番手となる。
決勝朝のウォームアップでは伊藤は予選タイムを更新、2分7秒640で3番手、玉田は8番手、山口は11番手でスタートを待つ。ホールショットは加賀山就臣(S)、2番手に梁、玉田は3番手に付け、この上位3台がトップグループを形勢する。玉田はSBながらMotoGPマシンをぴたりとマーク、2分7秒台のハイペースで周回を重ねた。GPマシンをSBマシンで追い掛け回す玉田の速さに感嘆の声が上がった。トップ争いの中から13ラップ目2番手加賀山が1コーナーで転倒、玉田はトップ梁を追いかけようとした矢先にアクシデントが起きる。前の周にはなかった落下物が2コーナーにあり、それに玉田は右膝を直撃、激痛をこらえながらマシンコントロールするが、こらえきれずにダンロップで痛恨の転倒リタイヤとなってしまう。伊藤はスタート出遅れをリカバーしながら、セカンド集団で懸命にポジションアップに努めたが、思うような走りが出来ずに6番手を単独走行、そのままチェッカーを受け、SBでは4位に食い込んだ。JSB1000の山口はオープニングラップにトラブル発生、ピットイン、コース復帰するが規定周回数を満たすことが出来なかった。総合優勝は梁、SB優勝は渡辺となった。タイトル争いはノーポイントの玉田はランキング3位に後退、トップ渡辺との差は26ポイントと苦しい展開となる。
250ではランキングトップの小山知良が左股関節脱臼でレースキャンセル、ランキング2位の嘉陽哲久(Y)がタイトル争いでは優位に立つ。嘉陽はただ一人、2分8秒336で今季5度目のPP獲得。前回のSUGOで勝利を飾ったHonda勢では高橋裕紀が3番手を獲得、フロントローに並んだ。レース序盤から8台のトップ争いが目まぐるしくポジションを入れ替える激しいレースとなった。その中からレースをリードしていた大崎誠之(Y)が痛恨の転倒で戦列を離れトップ争いは7台となる。息詰まる接近戦を繰り広げる集団から最終ラップに嘉陽が抜け出し後続を突き離そうとする。だが、周回遅れがトップ争いに絡む。勝負となったシケインから最終コーナー立ち上がり、周回遅れをパス時に失速した嘉陽を尻目に2番手の青山が通常ラインを通り嘉陽に並ぶ。3番手にいた高橋も立ち上がりでトップ2台に続き、スリップを使い青山、嘉陽の横に出た。コントロールラインを3台が並んで通過する激闘の結果は青山が0.033差で優勝、2位に嘉陽が入り、3位に高橋となった。
125は常にトップ争いに加わって来た菊池寛幸が左足踵骨折でキャンセル。予選では仲城英幸が快走を見せ今季2度目のPPを獲得した。ホールショットを奪ったのは仲城、だが、葛原がトップを奪い10台のトップ争いをリードする。ランキングトップの藤岡はスタートで出遅れ、11番手からの追い上げを強いられることになる。藤岡は5ラップ目にトップ争いの背後に付け、果敢な走りで前を次々と捉え順位をアップしていく。トップ葛原稔永の背後に青山周平が迫り9ラップ目には首位を奪う。だが、11ラップ目には再び仲城がトップを奪う。2番手葛原、3番手青山でシケイン侵入、葛原と青山が接触転倒。仲城はトップをキープ、2番手まで浮上して来た藤岡を従えチェッカーを受け今季3勝目。注目の3台の3位争いは生形秀之が転倒、加藤が3位、小室旭が4位となった。
ST600はチャンピオンを決めた清成龍一が今季3度目のPPからスタート、山口も2番手に付け勝利を目指した。決勝はオープニングラップのシケインで清成が転倒、再スタートする波乱で始まった。小西はスタートダッシュを見せトップに立つとレースをリードするが八木孝弘(Y)、手島雄介(Y)、高橋英倫(Y)らが小西に襲い掛かる。だが、小西は冷静にライバルの動きを見ながらトップ争いを展開、終盤にはトップをキープする。その小西の背後にスパートを掛けた山口も追いつくが、小西は山口を突き放し、第3戦鈴鹿に続き2勝目を挙げ鈴鹿での強さを発揮した。2位山口、3位には長谷川克憲(Y)が入った。清成は2ラップ目を30位で通過、そこから最終的に9位まで追い上げる力走を見せた。
伊藤 真一(スーパーバイク/4位)
突然の出場で準備期間がなかったにもかかわらず、桜井ホンダのスタッフが懸命にサポートしてくれて助けてもらいました。ですが、それに応えることが出来ずに残念です。SBトップ争いに追いつきたいと懸命に走ったのですが、リズムが取れずに終わってしまいました。
玉田 誠(スーパーバイク/リタイヤ)
今回は自分もマシンも絶好調で、タイヤチョイスも成功し、ハイペースのレースが出来ていたのでGPマシンの前を走りたかった。だが、アクシデントで転倒してしまい残念で悔しくて仕方がない。次は絶対にMotoGPマシンに勝ちたい。
青山 博一(250cc/1位)
シケインで失速する嘉陽選手の脇を通常ラインで通過し勝つことが出来ました。マシンのポテンシャルに助けられ、いいレースが出来たと思います。
仲城 英幸(125cc/1位)
作戦では序盤にペースを上げてレースを引っ張るつもりでしたが、トップ集団のバトルが激しくて、とても作戦を実行することは出来ませんでした。その時々の判断で前に出ることを考えていました。残り1戦、勝ってチャンピオンを決めたい。
小西 良輝(ST600/1位)
清成君、山口君が来ると思っていたのですが、トップ争いで冷静に自分の走りを組み立てる自信があったので、優勝を狙って走り、望み通り勝つことが出来て良かった。前回のSUGOではうまくいかず、ちょっとスランプ気味だったのですが、得意の鈴鹿で復活のきっかけを掴めたのが嬉しい。
レース結果などの詳しい情報は、こちらでご覧いただけます。
JRR オフィシャルサイト |
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