第10戦/最終戦 日本GP(宮城県・スポーツランドSUGO) |
2002年 10月27日開催 |
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天候:晴れ 気温:17℃ コースコンディション:ドライ
観客:17,100人
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高濱が3/5位、熱田は4/6位
125ではフォンセカが駆るCRF250Rデビューウィン!
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先頃発表された4ストロークマシン、CRF250Rのプロトタイプが今季最終戦125クラスに登場し、エルネスト・フォンセカのライディングにより、ヒート1でデビューウィンを飾った。ヒート2ではライバルのチャド・リードを逃がし、総合ではリード2/1位、フォンセカ1/2位という結果となった。250クラスでは、イブ・デマリアが完全優勝。高濱がヒート1で3位登壇を果たした。 |
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今季のフィナーレを飾る日本グランプリは、250にイブ・デマリア、125にエルネスト・フォンセカ、チャド・リードという招待選手を迎え、例年以上に盛り上がる大会となった。中でも特に注目されたのが、フォンセカに託されたニューマシン、CRF250Rで、リードが駆るヤマハを相手に、4ストロークマシン同士の一騎打ちが期待された。
スポーツランドSUGOのコースは、土日両日とも夜間の降雨により水分を含んでいたが概ねドライ。ホコリも立たずベストコンディションではあったが、トラクションの難しさを指摘するライダーが多かった。
WMX参戦を終えて帰国した熱田が、前戦から合流したチームHRCだが、今大会は小田切が体調不良のため、予選を走ったのみで決勝への出走を断念している。
●250ヒート1
スタートから飛び出した成田が序盤のリーダーを務め、小池田、高濱、デマリア、熱田と続く。6周目に成田が転倒で脱落し、代わってトップに立ったのは小池田。2番手には高濱をかわしたデマリアが浮上する。デマリアは8周目に小池田を抜き去り、中盤にして数秒の独走に持ち込んだ。
後半になると、小池田と成田の2位争いと、高濱、田島、熱田による三つ巴の4位争いのグループが形成される。だが、大詰めの17周目に成田がリタイアし、上位はデマリア、小池田、高濱、熱田の順に確定した。
●250ヒート2
ホールショットを取った溝口、それをかわした辻と激しいトップ争いが見られたオープニングだったが、1周目の混戦を制したデマリアがトップで帰って来る。高濱は5番手、熱田は8番手につけた。序盤から飛ばすデマリアの背後には、増田をかわした成田が迫り、激しいトップ争いを展開。4周目には高濱が4番手、熱田が5番手まで挽回したが、熱田はその後転倒で後退してしまった。
中盤になると、高濱と小池田のバトルが激しくなったが、やがて小池田が先行することになる。9周目には成田がリーダーとなったが、終盤17周目の転倒でデマリアがトップに復活。そのまま逃げきりで、デマリアが完全優勝を果たした。再スタートした成田、増田、小池田に続き、高濱が5位、熱田は6位でレースを終えた。
●125ヒート1
好スタートを切ったリードとフォンセカの一騎打ちが、オープニングラップから展開された。先行したリードにフォンセカが食らい付き、緊迫したムードが漂う5周目、登り坂に設けられたフープスセクションで、フォンセカがトップに躍り出た。
フォンセカは後半になると、2番手のリードを5秒弱まで引き離した。だが終盤に差しかかると、スパートをかけたリードがフォンセカに急迫し、ラストラップはテールトゥノーズ。果たして息詰まるバトルを制したのはフォンセカ。リードよりコンマ81秒早くチェッカーを受けたフォンセカが、CRF250Rにデビューウィンをもたらした。3位には1周目に転倒した芹沢が、15番手から這い上がった。
●125ヒート2
リードがホールショットを取り、フォンセカが2番手につける。だが序盤は渡辺がフォンセカを先行する形となり、この間にリードは独走態勢を築く。芹沢はまたしても1周目に転倒を喫し、最後尾からの追い上げとなった。
11周目にはフォンセカが2番手に再浮上するが、リードはすでにはるか先を行っており、後半の追い上げはならず。ヒート1とポジションを入れ替えたリード、フォンセカの順でチェッカーとなった。
250
高濱龍一郎(3/5位)
リザルト的にはヒート1で3位に入れたけれど、全然満足していません。ヒート1もヒート2も自分的には同じです。ヒート2では後半に小池田を捕まえたとこで、クルッと滑ってしまって、コケなかったけれどリズムが崩れて逃がしてしまいました。滑りやすくて結構難しいコンディションでしたね。一日振り返って、パッとせえへんかったなーという感じです。理由はわからないんですけど……。納得できてないというか、まあこれがオレの一年だったから素直に受け止めて、これから来年に向けて頑張りたいという気持ちです。
熱田 孝高(4/6位)
なんか両ヒートともダメでした。路面のトラクションが悪かったことは確かなんですけど、精神的にも空回りしたっていうか、地元の菅生で熱くなりすぎたのかな。バイクはGPを走ってきた仕様だし、前回の広島ではよかったんですけど、今日のコンディションにしては下がありすぎたかもしれません。詰めが足りなかったと反省してます。ヒート2は序盤の転倒が残念でしたね。身体的には大腿骨に入れたピンの辺りがちょっと痛かったんですけど、もう用はないので来週には抜いてもらいます。シーズンのしめくくりとしては、悔しい結果でした。ちょっとバタバタしちゃったかな。もうちょっと頭を使って走ればよかったかもしれませんね。
125
E.フォンセカ(1/2位)
今回のレースはHondaのニューマシンのデビュー戦だったので、重要な任務だということはすごく意識していたんだよ。ヒート1ではリードを破って勝つことができたのでうれしい。リードを抜いたのは登り坂だったし、その後もずっと前を走ったので、このマシンの性能を十分アピールできたと思う。パワフルだし軽いし、たった2日間のテストで実戦に臨んだのに、自由自在に操れるマシンだった。ただ、いつだってそうだけれども、両ヒートとも勝つつもりだったので、ヒート2で負けたのは残念だし、だから任務の達成感と半々みたいな感じだ。ヒート2の敗因は、レース序盤に2番のライダー(渡辺)をかわすのに手間取ったこと。その間にリードを逃がしてしまったので、追いかけようとしてもペースを上げることができなかったんだ。リードが手の届くところにいたなら、ついて行けたと思うし、競り勝つこともできたと思う。ヒート1では腕上がりを感じたけれど、ヒート2では全く問題なかった。
芹沢 直樹(3/23位)
ヒート1では二人の外人に次いでの3位でしたが、リザルトではなく自分の力を出し切った点においては、今シーズンの中で一番だったかなと満足してます。でも、スタートで転んでしまったのが残念でした。できたら前の二人について行って、どのくらい速いのかを実感してみたかったんです。いい感じで乗れていたんで、ヒート2でそのチャンスをつかめると思っていたんですけれど、よりによってヒート1と同じところで転んじゃって……。再スタートに時間がかかったのは、転んだときにハンドルで胸を打って、一瞬呼吸ができなくなっちゃったからです。もう、全然レースにならなかったですね。
レース結果などの詳しい情報は、こちらでご覧いただけます。
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