Round06アメリカインディ500

2019年05月26日

Indianapolis Motor Speedway

第6戦 インディ500

第103回インディ500でアレクサンダー・ロッシが2位、
佐藤琢磨が3位フィニッシュ

アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)は、第103回インディアナポリス500で最終ラップまで凄まじい優勝争いを繰り広げました。しかし、200周に及んだ激闘のゴールで、2016年のインディ500チャンピオンは、優勝したシモン・パジェノー(シボレー)にコンマ2秒届きませんでした。

33台が出場するインディ500に予選9番手で3列目アウト側グリッドからスタートしたロッシは、2時間50分に渡ったバトルでトップグループを走り続けました。彼とスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)、セバスチャン・ブルデー(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)ら数人のHondaドライバーたちは、1回の給油でライバルメーカーよりも2周以上も長く走ることもできていました。

178周目にブルデーとグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)がターン3で接触し、外側の壁にヒット。彼らのすぐ後ろを走っていたフェリックス・ローゼンクビスト(Chip Ganassi Racing)とザック・ヴィーチ(Andretti Autosport)もリタイアを余儀なくされました。ディクソンもここでマシンにダメージを負い、優勝争いのチャンスを失いました。

コース清掃のために短時間の赤旗中断があったあと、レースは残り13周でリスタートが切られ、ロッシとパジェノーが一騎打ちを行う舞台が整いました。彼らはゴールを目前に、ここから4回も順位を入れ替えるバトルを披露。しかし、199周目のターン3でパジェノーがトップに立ちました。ロッシはインディ500での2勝目を目指し、最終ラップのターン4立ち上がりにチャンスを見出そうとしましたが、パジェノーがインディでの初の栄冠を獲得しました。

トップ争いのすぐ後ろには、今日一番の復活劇がありました。佐藤琢磨は最初のピットストップでホイールが確実に装着されず、その確認のために2周後にもう一度ピットに向かいました。これで1ラップの周回遅れになった佐藤でしたが、2017年インディ500チャンピオンの佐藤とRahal Letterman Lanigan Racingは、ラップダウンをばん回するお手本のような作戦で、ゴールまで60周を切ったところでリードラップに復活しました。そして、最後のリスタートのあと、佐藤はジョセフ・ニューガーデン(シボレー)とエド・カーペンター(シボレー)を見事な走りでオーバーテイクし、3位でゴールしたのです。

Dale Coyne Racingのサンティノ・フェルッチは、すばらしいインディ500デビューを果たしました。シリーズチャンピオンでインディ500での優勝経験も持つライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)とポジションを争いながら走り続け、178周目の多重クラッシュも絶妙のドライビングでクリアして今年のルーキー最上位となる7位でのゴールを達成しました。

 

コメント

アレクサンダー・ロッシ(2位)
アレクサンダー・ロッシ 「最終ラップは全開でした。しかし、あと一歩届きませんでした。今日は22号車(パジェノー)の日で、彼からなにかを奪うのは不可能でした。ポールポジション、最多リードラップを獲得した彼らのマシンは速かったです。私たちのマシンも本当にすばらしい仕上がりで、トラフィックの中でもいい走りができていました。ほかのだれにも真似のできない走りになっていたはずです。優勝できなかったのは本当に残念です。レースの中で、私たちが勝てそうだと思える時間帯がありました。最後のイエローは私たちの味方になりませんでしたね。Hondaエンジンは燃費でライバルに対して大きな優位を持っていました。ただ、今日の私たちが勝つためには、あとほんの少しが必要だったようでした」

佐藤琢磨(3位)
佐藤琢磨 「最初のピットストップで右リアホイールがちゃんと装着されておらず、ピットに戻ってチェックする必要がありました。周回遅れになりましたが、500マイルのレースなので、あきらめませんでした。リードラップに戻るのには100ラップ以上がかかりましたが、チームが作戦を駆使してそれを実現してくれて、最後の15周ほどはとてもエキサイティングなバトルを戦うことができました。後ろの順位を走っているに間もトラフィックの走りをトライし、それを活かして戦いました。レース再開時に5番手で、そこから2台をパスしました。そして、前にはロッシとパジェノーの2人しかいなくなりましたが、彼をオーバーテイクするところまではいきませんでした。おめでとう、シモン・パジェノー。彼はウイナーとなるにふさわしい走りをしていました」

リザルト

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
122S.パジェノーシボレー2002:50'39.2797
227アレクサンダー・ロッシHonda200+0.2086
330佐藤琢磨Honda200+0.3413
42J.ニューガーデンシボレー200+0.8979
512W.パワーシボレー200+1.6173
620E.カーペンターシボレー200+1.9790
719サンティノ・フェルッチHonda200+2.8055
828ライアン・ハンターレイHonda200+4.0198
914T.カナーンシボレー200+4.7708
1025コナー・デイリーHonda200+5.3459
115ジェームズ・ヒンチクリフHonda200+5.4821
1233ジェームズ・デビソンHonda200+6.2250
           
179スコット・ディクソンHonda200+14.7595
2160ジャック・ハーヴェイHonda199+1Lap
2277オリオール・セルビアHonda199+1Lap
237マーカス・エリクソンHonda198+2Laps
2442ジョーダン・キングHonda198+2Laps
2698マルコ・アンドレッティHonda195+5Laps
2715グレアム・レイホールHonda176+24Laps
2810フェリックス・ローゼンクビストHonda176+24Laps
2926ザック・ヴィーチHonda176+24Laps
3018セバスチャン・ブルデーHonda176+24Laps
3388コルトン・ハータHonda3+197Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1S.パジェノーシボレー250
2J.ニューガーデンシボレー249
3アレクサンダー・ロッシHonda228
4佐藤琢磨Honda203
5スコット・ディクソンHonda203
6W.パワーシボレー184
7ライアン・ハンターレイHonda157
8ジェームズ・ヒンチクリフHonda145
9S.ピゴットシボレー133
10サンティノ・フェルッチHonda129
11セバスチャン・ブルデーHonda124
12グレアム・レイホールHonda123
13ジャック・ハーヴェイHonda118
       
15フェリックス・ローゼンクビストHonda117
16コルトン・ハータHonda110
19マルコ・アンドレッティHonda105
20ザック・ヴィーチHonda83
21マーカス・エリクソンHonda81
25コナー・デイリーHonda40
26ジェームズ・デビソンHonda36
34オリオール・セルビアHonda16
35ジョーダン・キングHonda12

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