Hondaのドライブデータを被災地の「通行実績情報マップ」に活用、能登半島地震からの復旧・復興をサポート

お知らせ

Hondaではクルマの走行に関わるさまざまなデータを取得・分析し、幅広い分野で活用いただいています。2017年12月から提供している「Hondaドライブデータサービス」もその一つです。データといっても種類は多彩で、走行ルートのほか、急ブレーキ回数、道路の段差からなるクルマの揺れなども大切な情報となります。

将来の社会課題を予測し、Hondaがこれらのデータ蓄積を始めたのは2007年。2011年3月に発生した東日本大震災では被災者・支援者の皆さんの移動がスムーズに行えるよう、走行ルート情報を活用した被災地周辺の通行可能道路情報を無償公開しました。

2024年1月に発生した能登半島地震では、2つの企業・団体と提携し、被災地に関する情報提供をサポートしました。

会員登録は不要、誰でも広く無料で閲覧できるマップに活用

1つ目は、地図コンテンツを作成・提供する株式会社ゼンリンデータコム様と組んだ活動です。1月9日から2月29日まで、ゼンリンデータコムの地図情報サイト「いつもNAVI(WEB)」上に災害時用地図「通行実績情報マップ」を提供し、通行実績があった道路をマップとして一目で把握できるようにしました。

災害時用地図「通行実績情報マップ
災害時用地図「通行実績情報マップ」

このマップを利用するための会員登録は不要で、Honda車両ユーザーやいつもNAVI利用者にとどまらず、どなたでも広く無料で閲覧できたのが特長です(災害発生時のみ表示のため通常時は閲覧不可)。

乗用車・小型トラック・大中型トラックの通行実績が分かる

2つ目は、特定非営利活動法人ITS Japan様との活動です。ITSとは「最先端の情報通信技術などを用いて人と道路と車両とを一体のシステムとして考え、交通社会を改善するシステム」を指します。交通インフラ分野の研究開発を進める個人や企業が会員となり、Hondaもその一員です。

2024年1月の能登半島地震に際しては、Hondaを含む各社が提供したデータをITS Japanが束ね、1月1日から1月31日まで「ITS Japan 乗用車・トラック通行実績情報」としてサイト上に掲載しました。

ITS Japan 乗用車・トラック通行実績情報
ITS Japan 乗用車・トラック通行実績情報

このマップでは国土地理院などが提供している地図と道路情報を重ねられるだけでなく、乗用車/小型トラック/大中型トラックに分けて走行実績を表示できるのが特長です。乗用車は3時間ごと、トラックは1日ごとに情報を反映し、使いたい車両がどこまで走行できるか判断する材料となりました。

急速に高まる災害時の情報ニーズ、今後も社会に貢献

近年は規模が大きな災害が頻発し、被災地域の交通インフラをどう保つのかが社会的な課題となっています。Hondaは被災後の支援だけでなく防災関連サービスを展開している企業とも連携し、「Hondaドライブデータサービス」の提供を広げています。今後はHondaの強みである二輪車からのデータ取得も視野に入れ、さらなる社会貢献を目指していきます。