「我々が目指すレベルまで競争力を上げるには、かなりたくさんの仕事が残っています」
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McLaren-Hondaチームは、今週末のシンガポールグランプリに向けて、やや慎重なスタートを切りました。難しくミスの許されないコースで知られる市街地サーキットでMP4-31 のバランスを試行錯誤しながら、新しいパーツに関する情報収集を行い、着実な進化を遂げました。
フェルナンド・アロンソは午後にインスタレーションラップを行う際に、ハローと呼ばれるコックピット保護システムも試しました。
残念ながら、本日のフリー走行は2つの不具合に悩まされる形となりました。FP1の序盤には、ジェンソン・バトンのマシンに燃料システムの問題が発生。そのため、バトンはコース上にマシンを止め、ピットレーンまで押してもらいながら戻って来なければなりませんでした。その後、FP2の最終ラップでは、今度はフェルナンド・アロンソのマシンにギアボックスの問題が発生し、マシンをコース上に止めざるを得なくなりました。
明日の予選と日曜日の決勝に向けてチームをよりいい位置に持っていくために、エンジニアは今夜遅くまで仕事をします。
フリー走行1
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 1'45.823 |
2 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +0.049 |
3 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +0.464 |
4 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | +0.603 |
5 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | +0.690 |
6 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +1.067 |
7 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | +1.113 |
8 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +1.860 |
9 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +2.221 |
10 | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | +2.286 |
11 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +2.379 |
12 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +2.391 |
13 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | +2.536 |
14 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | +2.630 |
15 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | +3.772 |
16 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | +3.792 |
17 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | +3.971 |
18 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | +4.440 |
19 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | +5.289 |
20 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +5.656 |
21 | 31 | エステバン・オコン | Manor | +6.556 |
22 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas |
フリー走行2
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'44.152 |
2 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.275 |
3 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.380 |
4 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +0.405 |
5 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +1.009 |
6 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | +1.030 |
7 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | +1.123 |
8 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | +1.355 |
9 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +1.627 |
10 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +1.877 |
11 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +1.911 |
12 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | +2.422 |
13 | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | +2.575 |
14 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +2.704 |
15 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | +2.808 |
16 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | +3.009 |
17 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | +3.014 |
18 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | +3.379 |
19 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +4.239 |
20 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +4.335 |
21 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | +4.353 |
22 | 31 | エステバン・オコン | Manor | +4.671 |
フェルナンド・アロンソ MP4-31-04
「ここに来る前は、かなり期待していました。ただ、前にも申し上げたとおり、シンガポールよりも我々のマシンに適したサーキットは今後いくつかあります。
Force IndiaとToro Rossoはここではかなり競争力があるようにみえるので、明日の予選でQ3に進出するには戦いを挑まなければならないでしょう。今夜なんとかラップタイムを0.2秒短縮し、予選ではそれらのチームと競い合ってトップ10後半のポジションに入れるよう願っています。
我々にとって最も大きな問題は、全体的なグリップ不足です。明日に向けてもう少しダウンフォースが必要ですし、シングルラップを走行する際にはタイヤをもっとうまく機能させなければなりません。その2つの大事な目標を達成するために、ベストを尽くします。ここでオーバーテイクをするのはそれほど容易ではないので、いいグリッドポジションを獲得することが重要です」
ジェンソン・バトン MP4-31-02
「このサーキットにはマシンを駐車できる開けたスペースがないのですが、FP1のセッション初めにマシンをコース上に止めたとき、幸いにもマシンを押してもらってピットに戻ることができました。
今日のマシンのペースは思ったほどよくありませんでした。従って、今週末に我々が目指すレベルまで競争力を上げるには、たくさんの仕事が残っています。今日はコース上でグリップを得ることができなかったので、競争力をつけるにはペースをかなり上げる必要があります。
今夜、いろいろと改善できるよう願っています。忙しい夜になるでしょう」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「今日のフリー走行は、少し難しいセッションとなりました。ジェンソンとフェルナンドはそれぞれコース上でマシンを止めることになったものの、幸いにもいずれの不具合も走行プログラムに大きな影響を与えることはありませんでした。また、マシンの最初のバランスがコースにそれほど適していないことが判明したため、ドライバーとエンジニアはマシンの調整を行うために精力的に仕事をする必要がありました。
シンガポールのマリーナ・ベイ・サーキットは、高速でミスが許されないコースです。また、完ぺきなバランスを見つけるのが難しい場合があります。特にFP1からFP2にかけてはコースと周りの状況が変化するので、それに対処するのは容易ではありません。
今日は全体的には少し苦労したものの、セッションの合間に堅実な進化を遂げ、明日の予選に向けていい方向性を見い出すことができたと思います」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「本日は、FP1とFP2で大きく気温や路面温度などの走行環境が変わる中、小さな問題が少し発生したものの、サーキット特性に合わせたマシンとタイヤの適切なセットアップを行う一日となりました。Hondaとしては、この加減速が多いコースに対するパワーユニットの調整と、シャーシへのマッチングの確認を行いました。FP2では複数のタイヤでロングランのバランスを見ることができました。明日に向けてデータをたくさん取得することができましたし、走行を重ねるとともにバランスもいい方向性に動いていると思います。
最終的な調整はこれから朝方にかけて行いますが、土日の走行に向けたチームの努力に期待したいと思います」