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October 30 2015 PRACTICE Formula 1 Gran Premio De México 2015
メキシコGP
2015年10月30日(金)・1日目フリー走行 会場:オートドロモ・エルマノス・ロドリゲス 全長:4.421km
ジェンソン・バトンは、今回、スペック4のICE(内燃機関)を初めて搭載し、午前中のセッションを開始しましたが、同セッションでマシンの高電圧のセンサーに不具合が発生。問題を解決するには時間のかかる作業を要するため、代わりに走行時間を削って、もともとFP2の前に予定していたパワーユニットの交換作業を行うことを、チームとして選択しました。バトンは、FP2では今週末2基目となるスペック4のPUを搭載して走行しました。
今日はフェルナンド・アロンソも、スペック4の新しいパワーユニットおよび新品のギアボックスを搭載しての走行となりました。午前中のセッションでは、左側のリアタイヤに亀裂が入っていることが分かりました。ただ、ここでもチームは現実的な判断を下し、新品のプライムタイヤを使用するのではなく、インターミディエイトタイヤを使って評価のためにさらに周回を重ね、同セッションを終了しました。
午後のセッションは、午前中よりも有意義な内容となりました。アロンソはすぐにペースをつかみ、通常の走行プログラムを実施。一方、バトンはメカニックのメンバーが新しいパワーユニットを準備している間はセッション開始が遅れましたが、その後、すぐにコース上に復帰しました。プログラムに遅れが生じたものの、バトンもオプションタイヤを装着して有効なラップを刻みました。
明日の予選後に、両ドライバーともグリッド降格ペナルティーを受けますが、我々は8番手(アロンソ)および9番手(バトン)という励みになる結果をもって、本日のセッションを終了しました。
フリー走行1 リザルト
順位 | ドライバー | チーム | タイム | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | 1'25.990 | 38 |
2 | ダニール・クビアト | Red Bull | 1'26.295 | 27 |
3 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'26.295 | 36 |
4 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'26.886 | 31 |
5 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'27.185 | 28 |
6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'27.196 | 19 |
7 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 1'27.303 | 26 |
8 | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | 1'27.410 | 37 |
9 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'27.581 | 19 |
10 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'27.695 | 24 |
11 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'27.723 | 27 |
12 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'28.498 | 27 |
13 | パストール・マルドナド | Lotus | 1'28.559 | 30 |
14 | フェリペ・ナスル | Sauber | 1'28.579 | 25 |
15 | ジョリオン・パーマー | Lotus | 1'28.711 | 24 |
16 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1'29.099 | 17 |
17 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'30.072 | 17 |
18 | アレキサンダー・ロッシ | Marussia | 1'30.619 | 23 |
19 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 1'32.091 | 9 |
20 | ウィル・スティーブンス | Marussia | 1'32.866 | 11 |
フリー走行2 リザルト
順位 | ドライバー | チーム | タイム | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'21.531 | 36 |
2 | ダニール・クビアト | Red Bull | 1'21.776 | 27 |
3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'21.868 | 28 |
4 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'21.961 | 33 |
5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'21.984 | 32 |
6 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'22.399 | 33 |
7 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 1'22.721 | 28 |
8 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'22.993 | 36 |
9 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 1'23.109 | 25 |
10 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'23.289 | 32 |
11 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1'23.290 | 34 |
12 | パストール・マルドナド | Lotus | 1'23.363 | 24 |
13 | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | 1'23.364 | 41 |
14 | フェリペ・ナスル | Sauber | 1'23.430 | 39 |
15 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'23.597 | 33 |
16 | ロマン・グロージャン | Lotus | 1'23.614 | 26 |
17 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'24.533 | 34 |
18 | アレキサンダー・ロッシ | Marussia | 1'25.940 | 29 |
19 | ウィル・スティーブンス | Marussia | 1'26.968 | 28 |
20 | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | 2 |
フェルナンド・アロンソ
MP4-30-01
FP1 1分30.072秒(トップとの差 +4.082秒)17周17番手
FP2 1分22.993秒(トップとの差 +1.462秒)36周8番手
「FP1では、コース上に残された破片によって、マシン左側のリアタイヤに亀裂が入ったため、インターミディエイトタイヤでの走行を余儀なくされました。それでも、新しい部品を搭載したことによって、マシンは引き続き改善しています。進化していることは確かですが、我々はペナルティーを受けるため、決勝は後方からのスタートとなります。明日はレースペースとタイヤマネージメントに重点を置きます。ここでは、タイヤの磨耗が思ったよりも多く発生するようです。
新しいサーキットにいられるのは、すばらしいことです。サーキット内の雰囲気も良く、皆さんとても熱狂的です。コース自体はとても滑りやすく、期待していたほど楽しめない状態ですが、明日、路面にタイヤのゴムがさらにのって、コーナーをもう少し速く走れることを願っています」
ジェンソン・バトン
MP4-30-04
FP1 1分32.091秒(トップとの差 +6.101秒)9周19番手
FP2 1分23.109秒(トップとの差 +1.578秒)25周9番手
「今朝は難しい状況でした。グリップがほとんどなく、水がアスファルトの中にとどまっているような変な感触でした。ただ、午後はグリップがずいぶん良くなりました。路面にグリップがあるときはコースを走る楽しみが増します。マシンをコース上に置いて、コーナーでもそのままスピードを保つことができるのです。
ブレーキの磨耗という点では、今回は全員にとって厳しい週末になるでしょうし、複数のマシンが接近した状態で走る実際のレースでは、特に厳しさが増すと思います。ただ、私は展開が予想できないとされている今回のレースを楽しみにしています。後方からのスタートになりますが、良いスタートを切って、いつも通りの懸命な走りを見せるつもりです。
我々はここでは少し楽しむことができます」
エリック・ブーリエ|McLaren-Honda Racing Director
「今日のフリー走行は難しいセッションでしたが、両マシンがトップ10内の結果で一日を終えられたことはとても励みになります。コースは両セッションとも非常に滑りやすく、今朝のセッションの最後に少し雨が降ったこともあり、その状態が改善することはありませんでした。
それでも、フェルナンドもジェンソンもすぐにペースをつかんで、多少のトラブルはあったものの、本日の走行プログラムをすべて実施することができました。
精力的な仕事をしてくれたメカニックのメンバーにも脱帽します。今日の2つのセッションの合間に、もともと予定していたジェンソンのマシンのICE交換作業を非常に効率的に実施してくれましたが、それを含めて今週末、既に3基の新しいICEを取り付けてくれています。これらの新しいコンポーネントを搭載したことで、グリッドポジションが下がってしまいますが、予想不可能でエキサイティングな日曜日のレースで、前進できるマシンを準備するために、我々は懸命な作業を続けます」
新井康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者
「HondaのF1にとって特別な場所である、メキシコでの初日が終わりました。天気は雨の予報でしたが、幸いFP2終了までドライコンディションで走行することができ、シャシー、パワーユニットともにセットアップが進みました。
バトン選手のマシンは予定通り、FP1とFP2でそれぞれ新エンジンを投入しましたが、FP1の途中で高電圧のセンサーがフェイルを検知したため、早めのエンジン交換に入りました。アロンソ選手は、順調に周回を重ね、標高の高い今回のサーキットにあわせたパワーユニットのセットアップをこなしていきました。
データ設定の方向性は見えましたので、明日に備えて細かな解析を行い、予選に臨みたいと思います」