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F1

Round

SCHEDULE

October 30/31/November 1 2015 Formula 1 Gran Premio De México 2015

メキシコGP メキシコGP

2015 MEXICAN GRAND PRIX PREVIEW

Hondaは、FIAフォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)の第17戦メキシコGP(開催地:メキシコ・シティ10月30~11月1日)に向けて準備を進めています。今週末のメキシコでのサーキット情報や、レースの見所などをレポートします。

コメント

新井 康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者

「オートドロモ・エルマノス・ロドリゲスは、Hondaが初めてF1に年間フル参戦した1965年に、日本のチームとして初優勝を収めたサーキットです。それから50周年という記念すべき年に、当時と同じ場所でレースできることは大変光栄です。

このサーキットは、標高2,200mの高地に位置し、世界のF1サーキットの中で最も空気が薄いため、パワーユニット、車体ともその影響を大きく受けます。特に、パワーユニットでは出力を出すためにターボチャージャーの加給圧を調整しますが、ターボの回転数と排気圧力、MGU-Hの熱エネルギー回生のバランスを取り、最適な運転状態を設定する必要があります。また、車体もダウンフォースが得られにくくなってしまうため、シャシーバランスもこのサーキットに合わせた独自のセッティングが必要となります。

1992年以後、サーキット全体のレイアウトが変わってから初めてのレースとなり、フリープラクティスでのデータ取得と解析が非常に重要になります。直線が長く、モンツァに次いで平均速度が速いサーキットですので、McLaren-Hondaにとってチャレンジが多い週末となりそうですが、メキシコにいるファンの皆様のためにも、ベストを尽くします」

レース日時:
10月30日(金):
フリー走行1 10:00~11:30 (日本時間 10月31日<土> 01:00~02:30)
フリー走行2 14:00~15:30 (日本時間 10月31日<土> 05:00~06:30)

10月31日(土):
フリー走行3 10:00~11:00 (日本時間 11月1日<日> 01:00~02:00)
予選 13:00~14:00 (日本時間 11月1日<日> 04:00~05:00)

11月1日(日):
決勝レース 13:00~(日本時間  11月2日<月>  04:00~)
※決勝レースは71周完走、もしくは2時間経過時点の周回で終了

サーキット情報:
サーキット名: オートドロモ・エルマノス・ロドリゲス
所在地:メキシコシティ
コース全長:4.304km
周回数:71周
トップスピード:時速328km
特徴:オートドロモ・エルマノス・ロドリゲは、23年前の1992年までF1レースの開催地となっていたサーキット。その後、コースレイアウトが大きく変更となり、今年はその新サーキットでの初開催を迎える。サーキットの形状としては、長い直線2本で形成されるセクター1、中・高速のテクニカルコーナーが連続するセクター2と、低速コーナーが中心のセクター3からなり、モンツァに次ぐ高速レースとなる。標高2,200mの高地で、空気中の酸素が平地の78%という環境の中、ターボチャージャーに取り込まれる空気が薄くなるために、普段より多くの働きが必要である。空気が薄いことは、車体への影響も少なからずあり、ダウンフォースが減少することでマシンが浮いてしまい、速度が落ちてしまう。それを避けるためにもエアロパーツや、マシンのバランス、グリップなどもすべて普段とは異なるセッティングを強いられ、パワーユニット、車体共にデータが存在しないので、各チームが忙しいフリー走行セッションを迎えることになる。また、路面は滑りやすく、前評判ではまるで油膜が掛かっているような感覚と言われ、どのような磨耗状況になるかは未知数だが、ピレリはソフトとミディアムの2種類を今週末のレースに準備することで、トラクションと耐久性を両立しようと考えている。
気候: 気温25℃と比較的暖かい。今週末の天気予報は、残念ながらオースティンと同様に雨が多くなりそうで、フリー走行の時間が限られる可能性が出てきている。

※ FIAとは、Fédération Internationale de l'Automobile(国際自動車連盟)の略称