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October 11 2015, RACE 2015 Formula 1 Russian Grand Prix
ロシアGP
2015年10月11日(日)・決勝 会場:ソチ・オートドローム 全長:5.848km
「1位になるには、まず完走しなければならない」と言いますが、午後のレースでは他チームのドライバーが多数リタイアする中、我々は前者は達成できなかったものの、後者は確実に達成することができました。ジェンソン・バトンがレース終盤に大混乱となった状況を最大限に生かして9位に入り、McLaren-Hondaは2ポイントを獲得しました。フェルナンド・アロンソは10位で完走しましたが、レース後、スチュワードに「コーナーをカットした」と判断されたため、11位降格となりました。
両ドライバーともスタートからトップ10周辺のポジションで走行していましたが、他チームのマシンに追い抜かれ、徐々に順位を落としました。その後、アクシデントを起こしたロマン・グロージャン選手(Lotus)のマシンをコース上から撤去するためにセーフティカーが導入された際に、両ドライバーともピットストップを行い、タイヤと燃料をうまく使って最後まで走り切りました。
レース終盤に、カルロス・サインツJr選手(Toro Rosso)、ダニエル・リカルド選手(Red Bull)およびバルテッリ・ボッタス選手(Williams)がリタイアしたことによって、McLaren-Hondaの両ドライバーがポイント圏内で完走する結果につながりました。
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|
1 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1:37'11.024 |
2 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +5.953 |
3 | セルジオ・ペレス | Force India | +28.918 |
4 | フェリペ・マッサ | Williams | +38.831 |
5 | ダニール・クビアト | Red Bull | +47.566 |
6 | フェリペ・ナスル | Sauber | +56.508 |
7 | パストール・マルドナド | Lotus | +61.088 |
8 | キミ・ライコネン | Ferrari | +72.358 |
9 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | +79.467 |
10 | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | +88.424 |
11 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +91.210 |
12 | バルテッリ・ボッタス | Williams | DNF |
13 | ロベルト・メリ | Marussia | +1Lap |
14 | ウィル・スティーブンス | Marussia | +2Laps |
15 | ダニエル・リカルド | Red Bull | DNF |
NC | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | DNF |
NC | ロマン・グロージャン | Lotus | DNF |
NC | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | DNF |
NC | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | DNF |
NC | マーカス・エリクソン | Sauber | DNF |
ドライバー
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 302 |
2 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 236 |
3 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 229 |
4 | キミ・ライコネン | Ferrari | 123 |
5 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 111 |
6 | フェリペ・マッサ | Williams | 109 |
7 | ダニール・クビアト | Red Bull | 76 |
8 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 73 |
9 | セルジオ・ペレス | Force India | 54 |
10 | ロマン・グロージャン | Lotus | 44 |
11 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 38 |
12 | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | 33 |
13 | フェリペ・ナスル | Sauber | 25 |
14 | パストール・マルドナド | Lotus | 22 |
15 | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | 12 |
16 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 11 |
17 | マーカス・エリクソン | Sauber | 9 |
18 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 8 |
19 | ロベルト・メリ | Marussia | 0 |
20 | ウィル・スティーブンス | Marussia | 0 |
21 | アレキサンダー・ロッシ | Marussia | 0 |
コンストラクター
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | Mercedes | 531 |
2 | Ferrari | 359 |
3 | Williams | 220 |
4 | Red Bull | 149 |
5 | Force India | 92 |
6 | Lotus | 66 |
7 | Toro Rosso | 45 |
8 | Sauber | 34 |
9 | McLaren | 19 |
10 | Marussia | 0 |
フェルナンド・アロンソ
MP4-30-03
スタート 19番手
レース結果 11位(10位で完走したが、16コーナーをカットする走行をしたことで5秒間のペナルティを科せられる)
ファステストラップ 1分43.265秒 45周目(トップとの差 +3.194秒、15番手)
ピットストップ 1回:13周目(ピットストップ時間 2.43秒)[プライム→オプション]
「良い結果は期待できないと思っていたサーキットで、両マシンがトップ10圏内で完走したことはうれしいサプライズでした。ただ、レース後のスチュワードの判断により10位入賞を逃してしまったことが残念でした。実際、今日はマシンが非常に良いパフォーマンスを見せてくれました。ライバルチームのマシンに比べて我々はタイヤをうまく使うことができたと思いますし、今日は複数の恩恵を受け、我々はそのチャンスを最大限に生かすことができました。
アメリカで開催される次戦では、さらに良いパフォーマンスを披露できることを願っています。難しいレースになるでしょうし、現実的な視点を忘れてはなりませんが、今日の結果には十分に満足しています。
McLaren-Hondaは今後に向けて、引き続き前進および改善することができます」
ジェンソン・バトン
MP4-30-04
スタート 13番手
レース結果 9位
ファステストラップ 1分43.068秒 53周目(トップとの差 +2.997秒、13番手)
ピットストップ 1回:12周目(ピットストップ時間 2.50秒)[オプション→プライム]
「今日はすべてのことを確実にこなし、できる限りのことをした結果、ポイントを獲得することができました。
最初の数周は、後方のマシンに対して戦いを挑むことができず、次々と抜かれてしまいました。ストレートの最後でエネルギー供給が途切れてしまうため、他チームのマシンがいとも簡単に私のマシンを追い越していくという、難しい状況でした。13コーナーで私のマシンを追い抜こうとしていた他チームのマシンが複数いましたが、特にDRS(ドラッグ・リダクション・システム)がなく、後続のマシンの終速度が読めないときには、かなり恐く感じました。
それでも、全体的には悪くなかったです。ライバルチームのマシンは我々のマシンより速いので、フェルナンドとバトルを展開することしかできませんでしたが、レース全体を通して2人で繰り広げることができました。
まだマシンのパフォーマンスに関して大きな進歩を遂げたわけではありませんが、今週末はセットアップ面で興味深い内容をいろいろと試しました。それらのデータを解析し、効果があったのかどうかについて確認します」
エリック・ブーリエ|McLaren-Honda Racing Director
「今日はここソチでジェンソンとフェルナンドがMP4-30で懸命な走りを披露してくれたおかげで、その努力に値するワールドチャンピオンシップポイントを2点獲得することができました。
このサーキットは我々のマシンには適しておらず、両ドライバーとも特にストレートで自分のポジションをキープするのが難しいと感じていました。それでも、ジェンソンもフェルナンドも午後のレースでは一度もミスをすることなく、9位および10位で完走しました。レース後にフェルナンドがスチュワードの審査室に呼ばれて10位入賞を逃してしまったことは残念ですが、今日のレースで我々がポイントを獲得できたことをうれしく思います。
また、我々の友人であるHondaのメンバーに対しても、高い信頼性を示してくれて称賛の言葉を贈りたいと思います。
まだやるべきことは多々ありますが、McLaren-Hondaはともにその作業を良い形で進めているところです。
次戦は米国オースティンで開催されるアメリカGPですが、引き続き着実な進化が遂げられるよう願っています。まだ最終的な目的地に達していないことは分かっていますが、そこに向かって徐々に前進していることは確かです」
新井康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者
「パワーユニットにとって決して簡単ではないサーキットで、さらにはセーフティカーが2度も入る荒れたレースの中、2人のドライバーの冷静なレース運びとチーム運営によって、二台の完走とジェンソンが9位入賞することができました。
燃費も厳しく、我慢のレースでしたが、全員の努力が実った結果だと思います。
今回の完走とポイント獲得はチームにとって何よりも力になり、次戦のアメリカGPへの良いステップになると思います」