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第6章 「奪回」  1998年 P2

ザナルディ、2年連続シリーズチャンピオン獲得
史上3人目となる2年連続チャンピオン獲得のザナルディ
シリーズ残り4戦でのタイトル獲得は新記録だった。

もてぎで3位表彰台を獲るも、ホンダにとってそれは負けにも等しいことだった。だがこの悔しさが後に続く怒涛の快進撃に繋がることになったのは言うまでもなく、次のロング・ビーチで前年のチャンピオンであるアレックス・ザナルディが優勝。翌ナザレスではバッサーが勝利し、同じショート・オーバルのミルウォーキーでもバッサーは優勝をさらった。前年に1勝しかできなかった1996年のチャンピオン、バッサーはこの年見事復活したといっていい。最終戦のカリフォルニア・スピードウエイにおける500マイル・レースも制覇してトータル3勝を挙げたバッサーは、ランキング2位を得るのである。

このバッサーに続くランキング3位を得たのがフランキッティだった。フランキッティはこの年最多となる5回のポール・ポジションを獲得。第14戦のロード・アメリカで念願の初優勝を遂げ、第17戦のバンクーバーではポール・トゥ・ウインを達成して2勝目を記録。フランキッティをずっとマークしていた朝香の読みは的中した。一方のトレイシーはというと、それまで身体に染み付いていたオリジナル・シャシーのペンスキー&グッドイヤー・タイヤの組み合わせから、レイナード&ファイストンのフィーリングに最後まで慣れることができず、ランキングも13位。グッドイヤー・タイヤに悩んでいたド・フェランもランキング12位と低迷する。

しかし常勝パッケージともいうべきレイナード&ファイアストンを駆って3年目となるザナルディは、第8戦から第11戦まで破竹の4連覇。その勢いは留まることを知らず、この年最多となる7勝と、15回の表彰台獲得という新記録を達成する。最終戦まで4戦を残して早々とチャンピオンを決めたザナルディは、2年連続タイトル制覇という偉業を成し遂げたのだ。これはホンダにとって3年連続のドライバーズ・チャンピオンであり、2年連続のランキング・トップ3独占。ルーキーオブザイヤーは未勝利ながら表彰台に2回入るなど、常に上位でフィニッシュしていたカナーンが獲得した。

待望のマニュファクチャラーズ・タイトルも、19戦中13勝という圧倒的な強さで記録を塗り替えたホンダがタイトル奪回に成功。1996年以来となる2度目の3冠達成だ。「ザナルディの強さはホンモノで、全体のバランスも良かったですね。忘れられないのがヒューストンで、この週末はホンダがもてぎで創立50周年を祝っていたんですが、1位から4位までと最高の勝ち方ができました。ホンダが表彰台を独占したのも初めてのことで、同時にマニュファクチャラーも決めることができたんだから、そりゃあうれしかったですよ」。ヒューストンの表彰台、シャンペンでびしょ濡れになった朝香がそこにいた。

ヒューストン、Honda、表彰台独占
初めての表彰台独占が達成され、
同時に2度目のマニュファクチャラーズタイトル獲得が決まる

 

第7章 「衝撃」1998 ドライバー・ラインナップへ 第5章 「油断」

フッタ
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