アジアロードレース選手権のSS600クラスは、ASB1000への登竜門という意味も込め、年齢制限、過去3年以上戦ったライダーはエントリーできないというルールとなり、フレッシュな顔ぶれがそろいました。このクラスで、日本人ライダーがエースライダーとして参戦し、幾度もタイトルを獲得してきたMuSASHi Boon Siew Honda Racingは、前年度ランキングで13位のアズロイ・アヌアとUB150クラスチャンピオンのヘルミ・アズマンの2人をエントリーさせ、アズマンにエースナンバーの「634」を与えました。

A.P.Honda Racing Thailandは、クリッチャポーン・ケウォサンティ、パサーウィト・ティチバークを起用。Astra Honda Racing Teamは、レーザー・ダニカ・アーレンズ、アンディ・イズディハールを起用しました。アーレンズは昨年のAP250チャンピオン。今年からステップアップを果たし新たな挑戦を開始します。

レース1、アズマンは予選8番手からスタートダッシュをみせ、1コーナーではトップ争いに食い込みます。この時点でトップ争いは6台。ピラポン・ブンラート(ヤマハ)が首位に立ち、2番手にカスマ・ダニエル・カスマユディン(ヤマハ)、3番手争いは、イズディファ―ル、アズマンらが繰り広げます。途中、その争い中で、イズディファ―ルが転倒リタイアとなってしまいます。トップ争いは変らずヤマハ勢の2台、Honda勢は4番手にアズマンがつけていました。その後方にアヌアが迫ります。レース1の結果は、ラスト3ラップでスパートしたブンラートが優勝を飾りました。チームメート同士の4番手争いを繰り広げたアヌアが0.087差で制して4位。アズマンは僅差の5位でチェッカーを受けました。

レース2で好スタートを切ったのはアダム・ノロディン(ヤマハ)で、そのままレースをリードしますが、途中コースアウトで後退、変わってトップに立ったのは、同じくヤマハ勢のブンラートでした。2番手争いを繰り広げながら、カスマユディン、アズマン、イズディファ―ルがトップを追います。イズディファ―ルが2番手に浮上し、5番手には序盤のコースアウトから復帰したノロディンが猛然と追い上げてきます。ブンラートは逃げきってダブルウィンを飾り、2位にはイズディハールが入り表彰台に登りました。アズマンは5位でチェッカーを受けました。