Round01マレーシアマレーシア

ASB1000 決勝

2019年03月10日(日)・決勝

セパン・インターナショナル・サーキット

開幕戦 マレーシア

新クラスのレース2でザイディが勝利を挙げる

今シーズンから新設されたASB1000クラスには、アジアのHonda現地法人連合チームの「Honda Asia-Dream Racing with SHOWA」が参戦します。エースライダーには、ザクワン・ザイディ。監督は元MotoGPライダーで、近年ではアジアのモータースポーツ普及に努める玉田誠。昨年、両者は全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦し、今季のために準備を重ねてきました。

13台がエントリーした予選、ポールポジションはティティポン・ワロコーン(カワサキ)となり、ザイディは3番手につけます。レース1は気温34℃まで上昇し路面温度は61.8℃に。酷暑のレースとなりました。

そんな中、好スタートを切ったのはワロコーン、2番手にアズラン・アズラン・シャー・カマルザマン(BMW)と続き、この2台を数珠繋ぎの集団が追いました。オープニングラップで2台が転倒と波乱のスタートになりますが、安定した走行で首位を走るのはワロコーン、それをカマルザマン、アピワット・ウォンタナノン(ヤマハ)、ザイディらが追う展開となります。

トップ集団は、等間隔で周回を重ねますが、レースの折り返し時点でトップ争いのワロコーン、カマルザマンの2台と3番手争いのウォンタナノン、ザイディの2台の差が詰まり、接近戦となります。しかし、ザイディがマシントラブルでコースアウト。最終的に優勝を飾ったのはカマルザマン、2位にワロコーン、3位には追い上げたブロック・パークス(ヤマハ)が入り表彰台に登壇ました。

レース2、気温は30℃ですが、雨のため路面温度は35℃まで下がります。スタート時の路面は完全なウエットコンデション。雲の動きが早く、天気の予測が難しい状況でスタートが切られました。スタートダッシュでザイディがホールショットを奪いトップに浮上。しかし、激しい雨が落ち始めます。コースの前半部分では豪雨で、後半部分は雨が降っていないという、難コンデションの中を、ライダーたちは慎重に走りました。雨の影響が大きく、転倒者が続出しますが、レースは続行されます。

途中、ザイディからトップを奪ったカマルザマンが大きな差を築き逃げます。セカンド集団に、伊藤勇樹(ヤマハ)、ワロコーン、ザイディらが続きます。首位を独走していたカマルザマンが6ラップ目に転倒し、変わってトップは伊藤。ザイディが、セカンド集団を抜け伊藤を追います。終盤にきて、ザイディは首位との差を詰め始めます。トップ集団は、伊藤、ザイディを筆頭に4台となりました。ラスト3ラップ、ザイディは伊藤の背後につけ、接近戦を繰り広げます。そして、ついにラスト2ラップでザイディが首位に立ち、そこからその差を広げ、独走態勢に持ち込みます。2番手にはワロコーンが入り、3番手に伊藤が続きます。ザイディは2番手に3秒以上の差をつけて、最終ラップに突入し、そのままフィニッシュ。後ろはワロコーン、伊藤の順でチェッカーを受けました。ザイディにとっては母国大会での優勝、観衆の祝福を受けての喜びの勝利となりました。

コメント

ザクワン・ザイディ(レース1:リタイア/レース2:優勝)ザクワン・ザイディ
「レース1では、いいスタートを切ってラップタイムを上げていき上位を目指していましたが、突然マシンに問題が生じました。問題を解決して気持ちを入れ替えてレース2に挑みました。レース2では表彰台フィニッシュを目指していました。たいへんなコンデションでしたが、勝つことができてとても幸せで、とても興奮しています。新しいクラスへの挑戦を始めたばかりでしたが、勝利することができました。私たちのチームが素晴らしい仕事をしたことに間違いありません。表彰台に登壇したのは久しぶりなので、本当にうれしく思っています。チーム、Honda、スポンサー、応援してくれた皆さんのおかげです。次のレースもベストを尽くします」

玉田誠|Honda Asia-Dream Racing with SHOWA 監督
「テストで、いい感触をつかみ、さらに改善してレース1に挑みました。それなのにトラブルが出てしまいました。Hondaとすべてのスポンサーにとって非常に重要なレースだったので、申し訳なく思っています。ライダーは懸命に挑み、もう少しでトップグループに届きそうだっただけに、ライダーにも申し訳ない気持ちでいます。この問題を解決してレース2に挑みました。そのレースで念願の優勝ができました。Honda、SHOWA様、そしてスポンサーの皆様に感謝します。ありがとうございます。そして、これからが重要だと思っています。タイトルを獲得するために懸命に戦っていきます」

リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
125アズラン・シャー・カマルザマンBMW1123'21.172
2100T.ワロコーンカワサキ1123'23.137
323ブロック・パークスヤマハ1123'28.753
433A.ユディスティラヤマハ1123'36.887
524アピワット・ウォンタナノンヤマハ1123'37.257
683F.B.ヒシャムBMW1123'43.940
RT21ザクワン・ザイディHonda3-

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム
121ザクワン・ザイディHonda1127'20.147
2100T.ワロコーンカワサキ1127'23.706
376伊藤勇樹ヤマハ1127'27.360
424アピワット・ウォンタナノンヤマハ1127'48.598
523ブロック・パークスヤマハ1127'49.382
677T.ジョゼフ・クア・アルバートドゥカティ1128'26.183

ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
1100T.ワロコーンカワサキ40
223ブロック・パークスヤマハ27
325アズラン・シャー・カマルザマンヤマハ25
421ザクワン・ザイディHonda25
524アピワット・ウォンタナノンヤマハ24
677T.ジョゼフ・クア・アルバートドゥカティ19

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