なんだかんだいって、フライフィッシャーのほとんどは渓流魚をメインターゲットにして遊んでいるもの。だが、本州の渓流は9月いっぱいで禁漁期を迎える川が多い。これから冬にかけては海や湖を目指すか、おとなしく家に閉じこもってフライを巻くか、楽しみの選択肢は狭められる。
しかし、山が紅葉に染まるこの季節でも、自然渓流で釣りができる場所はいくつかある。栃木県の箒川は、そんな貴重な川のひとつだ。
ニジマスを対象とした「ルアー&フライ(
C&R)専用エリア」が設定されているのである。
箒川はR400沿いを流れ、塩原温泉郷のすぐ前を流れる区間もある。そのためアクセスしやすく、休日ともなると多くの釣り人でにぎわう。
川相は変化に富むものの、基本的にはフラットで、歩きやすく釣りやすい。ニジマスの魚影もあちこちで確認でき、なかには50cmオーバーの姿も混じる。そのファイトは強烈で、多少の寒さなんぞ吹き飛ばすほど、熱いゲームが楽しめる。