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世界ツーリングカー選手権

round 01

SCHEDULE

March 8 2015, RACE WTCC Race of Argentina

アルゼンチンアルゼンチン

シーズン開幕戦、レース2でモンテイロ選手が3位表彰台を獲得
レース1でHonda Civic WTCCが4、5、6位。レース2で3、4、6位と上位入賞を果たす

2015年3月8日(日)・決勝  会場:アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンド(4.806km)  
天候:曇り  気温:37℃  コースコンディション:ドライ

世界ツーリングカー選手権(WTCC)開幕戦の舞台である、アルゼンチンのアウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドは、やや雲に覆われた空模様ながら気温・湿度ともに高く、厳しいコンディションで決勝レースを迎えました。前日の予選で、「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」のティアゴ・モンテイロ選手は5番手、ガブリエーレ・タルクィーニ選手は6番手のポジションにつけました。また、「プロチーム・レーシング(Proteam Racing)」のドゥサン・ボルコビッチ選手は13番手、「ニカ・レーシング(Nika Racing)」のリカルド・ライデル選手は16番手、「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)のノルベルト・ミケリス選手は予選中のトラブルによりノータイムとなり、17番手からのレースとなります。

  • ティアゴ・モンテイロ選手ティアゴ・モンテイロ選手
  • ティアゴ・モンテイロ選手ティアゴ・モンテイロ選手
  • ティアゴ・モンテイロ選手(#18)ティアゴ・モンテイロ選手(#18)
  • ガブリエーレ・タルクィーニ選手(#2)ガブリエーレ・タルクィーニ選手(#2)
  • (左から)ティアゴ・モンテイロ選手、ガブリエーレ・タルクィーニ選手(左から)ティアゴ・モンテイロ選手、ガブリエーレ・タルクィーニ選手
  • ガブリエーレ・タルクィーニ選手(#2)、ティアゴ・モンテイロ選手(#18)ガブリエーレ・タルクィーニ選手(#2)、ティアゴ・モンテイロ選手(#18)
  • ティアゴ・モンテイロ選手(#18)ティアゴ・モンテイロ選手(#18)

午後3時15分から開始されたレース1では、タルクィーニ選手が好スタートを決め、ポジションを上げました。上位車の後退により、1周目にモンテイロ選手が4番手、タルクィーニ選手が5番手にポジションアップします。そして、すばらしいスタートダッシュを決めたミケリス選手は、17番手から一気に10番手に上昇し、さらに上位を狙います。その後、上位陣はほぼ等間隔でレースが進み、モンテイロ選手、タルクィーニ選手は安定した走行でポジションをキープしました。2周目に9番手に上がったミケリス選手は、その後もペースを上げ、4周目に8番手、7周目に7番手、9周目には前車のペナルティーにより6番手にまでポジションを上げました。このポジションを保ったまま13周のレースはフィニッシュを迎え、モンテイロ選手は4位、タルクィーニ選手は5位、ミケリス選手は6位となりました。

続いて行われたレース2では、リバースグリッドによりタルクィーニ選手は4番手、モンテイロ選手は5番手からのスタート。スタートから、リバースグリッドならではの激しいバトルとなり、し烈なポジション争いが展開されました。タルクィーニ選手はスタート直後にグリーンに押し出されましたが、4番手を死守。モンテイロ選手も好スタートを決めますが、2周目には混乱に巻き込まれて6番手に後退。ミケリス選手は1周目に大きくポジションを上げ、16番手から6番手にまで上昇しましたが、やはり混乱に巻き込まれ2周目には10番手となっています。コースアウトやアクシデントが多発し、2周終了時点でセーフィティカーが導入されました。この時点で、タルクィーニ選手は3番手、モンテイロ選手は6番手、ミケリス選手は8番手です。セーフティカーランは3周にわたり、その間に上位車がピットインし、それぞれ1つポジションを上げて、6周目からレースが再開されました。2番手のタルクィーニ選手は、7周目に後続にパスされ3番手に後退。モンテイロ選手は激しいバトルを繰り広げ、前車のアクシデントなどもあり10周目に5番手、その後前車のピットインにより4番手に上昇。ミケリス選手も10周目には6番手にまでポジションを回復します。レース終盤の13周目、マシンに不調をきたしたタルクィーニ選手をモンテイロ選手がパスし、モンテイロ選手が3番手に浮上。このポジションを守り、開幕戦での表彰台を獲得しました。タルクィーニ選手は4番手、ミケリス選手は6番手で15周のチェッカーフラッグを受けました。

今シーズンからHonda Civic WTCCで参戦するライデル選手は、レース1で10位、レース2で9位と続けて入賞を果たしました。ボルコビッチ選手はレース1で11位、レース2ではアクシデントによってリタイアとなっています。

開幕戦の結果により、Hondaはマニュファクチャラーズ選手権で59ポイントを獲得し、2位となりました。また、ドライバーズ選手権では、モンテイロ選手が28ポイントで3位、タルクィーニ選手が22ポイントで5位、ミケリス選手が14ポイントで7位、ライデル選手が3ポイントで10位となっています。

また、ファクトリードライバー以外の選手に与えられる「ヨコハマ・トロフィー」選手権では、ミケリス選手はレース1で優勝、レース2で2位となり、18ポイントを獲得してランキングトップとなっています。

コメント

ティアゴ・モンテイロ選手(4位/3位)
「明らかに、昨シーズンよりライバルに近づいていますし、今後もマシンをさらにアップデートしていくので、シーズンが進むとともに、さらにいい戦いができる自信があります。これからも戦い続け、チャンスがあれば必ずライバルにプレッシャーをかけていきます。マシンの中はとても暑く、このような暑さでドライブしたのは初めてです。それでも、いいレースができて結果を出せました。チームの懸命の努力によって、シーズンのいい滑り出しができたと思います」

ガブリエーレ・タルクィーニ選手(5位/4位)
「ポイントを獲得できて、シーズンのいいスタートを切ることができました。私たちは、昨シーズンより競争力が上がっていると期待していました。実際その通りだったと思いますが、非常に強い相手に対抗するために、もっと速くする必要があります。次の2戦はアルゼンチンと全く違います。マラケシュは高い縁石のあるストリートサーキットで、運に左右される部分があります。その次のハンガリーは、Civic WTCCが得意なサーキットですので、それまでにさらにパフォーマンスを上げることができればと思います」

ノルベルト・ミケリス選手(6位/6位)
「予選でトラブルが起きたので、これ以上ダメージを広げないような走りになりましたが、アタック戦略がうまくいきました。絶対にクリーンなスタートをして、最初の2つのコーナーでいいポジションに食い込む必要がありました。特に、レース1では、これがうまくいきました。マシンはバランスが非常によくて完ぺきでした。また、レースを通して、タイヤのグリップもとても高かったです。今回、これだけのポイントが取れたので満足しています」

アレッサンドロ・マリアーニ|Castrol Honda World Touring Car Team代表
「今回の結果は第一歩で、昨年の問題は解決されていることが確認できました。近日導入する新しいパーツは、非常に効果が高いことは確かです。チームもうまくいっていますし、今週末、ドライバーもすばらしい仕事をしてくれました。シーズン開幕から上位に入れると思っていなかったので、結果には満足していますが、早急に開発の次の段階へ取り組まなければなりません」

堀内大資|Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「レース2では表彰台を獲得できましたが、もう少し上のポジションを狙っていましたので、少し残念な思いです。今シーズンに向けて、エンジン、車体ともに改良を行い、その成果はある程度確認できました。エンジンについては、狙い通りのパワーアップが実現しましたが、今回少しミスファイヤの症状が出たようで、これはすぐに対処する予定です。車体については、サスペンション周りの改良が主でしたが、こちらはまだ熟成が必要で、テストなどで詰めていかなければならないと思います。ライバルとの差が縮まっていることは分かりましたが、今後さらに速くなるよう、マシンの開発、熟成を進め、優勝を目指します」

決勝リザルト

レース1
順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
137J.ロペスシトロエン1323'25.060
268Y.ミュラーシトロエン13+3.170
39S.ローブシトロエン13+7.500
418ティアゴ・モンテイロHonda13+14.168
52ガブリエーレ・タルクィーニHonda13+16.322
65ノルベルト・ミケリスHonda13+18.470
 
1019リカルド・ライデルHonda13+30.266
1198ドゥサン・ボルコビッチHonda13+34.387
レース2
順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
19S.ローブシトロエン1529'33.508
237J.ロペスシトロエン15+4.690
318ティアゴ・モンテイロHonda15+10.149
42ガブリエーレ・タルクィーニHonda15+11.564
525M.ベナーニシトロエン15+14.956
65ノルベルト・ミケリスHonda15+17.948
 
919リカルド・ライデルHonda15+30.607
-98ドゥサン・ボルコビッチHonda8+7Laps

ポイントスタンディング

ドライバー
順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 J.ロペス シトロエン 48
2 S.ローブ シトロエン 43
3 ティアゴ・モンテイロ Honda 28
4 Y.ミュラー シトロエン 22
5 ガブリエーレ・タルクィーニ Honda 22
6 M.キン・ハ シトロエン 16
 
7 ノルベルト・ミケリス Honda 14
10 リカルド・ライデル Honda 3
16 ドゥサン・ボルコビッチ Honda 0
マニュファクチャラー
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 シトロエン 95
2 Honda 59
3 ラーダ 1